外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

エジプト・カイロ滞在記・2010年3月末~2010年9月末(5)~アレクサンドリア編~

2021-02-02 08:41:28 | エジプト

 

今回は、2010年9月にカイロからアレクサンドリアに遠征した時の話。

 

アレクサンドリアは、カイロに次ぐエジプト第2の都市で、マケドニア王国のアレクサンドロス大王が東征の過程で建設したらしい。地中海に面した港町なので、内陸の砂っぽいカイロと違って明るく開放的な印象があり、ヨーロッパ風の優雅な建物が並ぶ、雰囲気の良いところだった。ちょっと住んでみたい街だ。

 

行った時はイスラム教の断食月ラマダーンが終わる直前で、当時ヨルダンで働いていた日本人の友達が断食明けのイード(祝祭)の休暇に先立ってカイロに遊びに来てくれていたので、一緒にちょっと足を延ばしてアレクサンドリアに旅行することにしたのだ。この時のことは、もはや脳内の無意識の層に沈み込んで、ほとんど覚えていなかったのだが、一緒に行った友達に話を聞くうちに、断片的にではあるが、多少の記憶は蘇ってきた。

 

今回は、冒頭の写真を含め、友達が撮影した分も使わせてもらっている。

 

カイロからアレクサンドリアへは、列車で旅をした。3時間程度で着くので、気軽な小旅行という感じだが、事前にカイロのラムセス駅でエジプト人に混じって窓口に並んで切符を買うのはけっこう大変だった。ネットか旅行会社で買えばいいんだが、私の内なるスピリチュアルな声が「ネットや旅行会社で買ってはいけません」って言うから・・・でも、なんとか無事に買えた。

 

エジプトで長距離列車に乗るのはこの時が初めてだったが、なぜか写真は撮っていないし、道中のこともさっぱり記憶にない。友達の写真にも列車本体の写真はなく、車窓から見えた謎の風景が写っているだけだった。以下、友達に借りた写真は、(と)と注記する。

 

 

(と)

 

線路を普通に人が歩いていて、何をしているのかわからない人もいる・・・エジプトって、謎が多い。さすが古代文明の国だ。(?)

 

ちなみに、エジプトでは大きな列車事故がちょくちょく起こるので(例えばこういう事故)、鉄道旅行はリスクを伴う。当時私はそれを知らなかったので、何も心配せず、のんきに乗っていたが、今後エジプトに旅をする場合は、列車での移動は避けると思う。

 

とにかく、私たちは何事もなくアレクサンドリアに着いて、ホテルに向かった。友達が予約してくれたちょっと高級感のあるホテルで、宿代は彼女のおごりだった。

 

ラマダーン中で、日中は外で食事が取れなかったため、途中のお店でコシャリをテイクアウトして、ホテルに持ち込むことにした。コシャリの店に着いてみれば、こんな魅惑的な風景が私を待っていた。アレクサンドリアに来てよかったと思った瞬間だ。

 

おひるね猫たち。暑い午後だったからね。

 

あ、起こしちゃった。

 

 

後ろ髪をひかれつつ猫たちに別れを告げて、コシャリの袋を抱えてホテルに向かう。

 

エジプトの安価で腹が膨れる大衆的な食べ物の代表であるコシャリの匂いをプンプンさせながら高級ホテルにチェックインし、部屋で早速食べた。

 

美味しいコシャリだった。

(と)

 

ホテルの部屋はヨーロッパのプチホテル風で、金と赤の色遣いがお洒落だった。(映っているのは友達)

 

 

この後、一休みしてから夕方にホテルの近くを徒歩で散策したら、イードに合わせて出現したと思しき移動遊園地に遭遇した。小さな観覧車などを若者が手動でぐるぐる回すタイプのやつだ。

 

エコと言えばエコ、原始的と言えば原始的。

(と)

 

こういう人力で稼働する遊園地は、シリアにもイードの時期に出現していた。一度観覧車に乗ってみたら、若いお兄ちゃんが2人がかりでものすごい勢いで回すので、気分が悪くなってすぐ降りた。たぶん、恐怖で3年くらい寿命が縮んだはず。

 

このアヒルかなにかよくわからないまつげの長い鳥さんが気になった。

 

 

夕食は、ギリシャ料理店でとった。カイロではギリシャ料理にはなかなかありつけない。さすが地中海沿岸の街だ。

 

魚介類って、素晴らしい。

(と)

 

 

翌日は、当然例の図書館に行った。古代アレクサンドリアにあった、名高い図書館を再建したものだ。

 

 

(と)

 

2002年に新たに建て直されたという図書館は、巨大で現代的な観光スポットだった。

 

一番私の目を引いたのは、本が鍵盤になっているピアノ。

 

 

図書館見学を終えたら、海辺に行ったり、モンタザ宮殿というところを見に行ったり、トラムに意味もなく乗って、適当に降りてウロウロしたりした。

 

地中海と10年前の私。今はあの頃より年を取った分だけ色々アレになってるけど、服装はずっと同じだな・・・

(と)

 

モンタザ宮殿。一般公開されていなかったので、庭園を歩き回っただけ。

 

 

街中で見かけた「左折禁止」の手書きの看板

 

 

あの時は、帰りの列車の時間があるので、あまりゆっくり観光することはできなかったが、いつかまた訪れたい街だ。でも、政権が変わってからの方がいいかな・・・カイロで拷問死して遺体で発見されたイタリア人の学生ジュリオ・レジェーニさんのことがあるので、うっかりデモの写真とか撮って治安当局に捕まったらと思うと恐ろしい。普通に観光している分には問題ないと思うが。

 

(参考記事)

クレオパトラも愛したアレキサンドリア お勧め観光スポット15選!

https://skyticket.jp/guide/100273?page_number=1#articleHead_1

 


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2 コメント

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Michiさんへ (Zhen)
2021-02-03 21:39:22
色々と勉強になりました。
ラマダン明けのお祭りのこと、中東ではイードっ言うですね。インドネシアでは、レバランでした。
エジプトの鉄道が、そんなに危険だなんて知りませんでした、michiさんが乗ったイード前なんて、チョー危ないのでは?運転士も心は、すでに故郷、ここにあらずじゃないのかな。中国の春節前は、危ないから移動は控えろって言われる。とは言っても、帰省で、みんな移動する訳だけど。
10年前のmichiさん、後ろ姿で、読者をドキドキさせないでね。(笑)

では、また
Zhenさんへ (Michi)
2021-02-05 05:48:10
イード、インドネシアではレバランなんですね~

エジプトの鉄道、毎年大事故が起こるところまではいかないので、大げさだったかしら・・・でも私は乗りたくないですね。そもそも交通事故が多くて、道路を渡るのも命がけの国です。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%88%E3%81%AE%E4%BA%A4%E9%80%9A#cite_note-travel-1

エジプト航空もあんまり乗りたくないかな・・・中国の春節の移動も危険そうですね。くわばら、くわばら~

10年たった今は、さらにヨレヨレですわ・・・

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