
評価3
再読(前回2020年3月21日)。
事故にあい記憶を失った千尋はある男性に助けられ保護される。病院や警察へ行くことを拒絶する千尋が覚えていることは「6月19日に結婚するはずだった」ということだけだった。そこへある時、千尋の母を名乗る女性が現れて千尋を引き取って行くことから記憶が次々と甦り、自分が父親の財産争いに巻き込まれていることを知るのだった。
実は3度も記憶を失ってしまっていた千尋が自分の過去を探って行くのだが、この辺が少々ややこしい。物語の始まりと終わりに同じ文章を持ってくるなどサスペンス調にこだわった作者の意図もわからないではないが、千尋が男性に保護されるに至った経過も描写されていないしモヤモヤ感が残る。