芸能界やテレビの世界では「松本人志」問題で大騒ぎ。
それも腰の引けた議論が多すぎる。
「松本人志」に忖度しているのか、「吉本興業」なのか定かではないが。
中世に、「婆娑羅」(バサラ)と呼ばれて派手な格好をして、大きな鉄扇をかざし、権威をあざ笑って風流を好んだ者たちがいた。
この流れの中に「歌舞伎」がある。
少々羽目を外すことを彼らも好んで行い、それを見る庶民も悦んでいた。
秋葉原の「コスプレ文化」などもその流れの中にあるのだろう。
ところがこのところ「コンプライアンス」とか称して、やたら体面を重んじるようになった。
その中で行儀よくやる社会になってしまったのだろう。
それにいまさら文句を言っても始まらない。
「男はつらいよ」シリーズのフーテンの寅さんは、今のようなぎすぎすした社会になることを読んでいたのだろうか?
無宿者で無頼だが道理に合わない人間に会うと、「それを言っちゃおしまいよ」と逆襲する気骨がある。
一方、松本人志は週刊文春で報じられているようなことがあったとすると、何とも意気地のない隠微な生き方だ。
始末に負えないのは、「吉本興業」を乗っ取ってテレビ業界ににらみを利かせていたという。
人生に「笑い」は大事だが、「笑い」を欲しがって品の無い「笑い」に毒される方が問題だ。