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NON-FICTION

今年もどうぞよろしくお願いいたします☆
皆様にとってよい年となりますように…

REGALO~BEYOND THE TIME~

2006-11-28 22:32:23 | FICTION
箱を置いたところで、背後のドアが開いて二人が入ってきた。
「あれっ? 打ち合わせに招ばれてるの?」
放っておけば矢継ぎ早に質問を連発しそうなところを遮って
PAN!
ポケットから取り出した音だけのクラッカーが隣で鳴らされた。
「違うだろ、云ってほしいからに決まってるじゃん」
こいつ、かまってちゃんなんだからさ、とばかりに浮かべられたニヤニヤ笑いに軽く肘で突かれて
「あ、そっか、忘れてた…」
と、こちらもクラッカーをポン!と鳴らした。
「誕生日、おめでとうっ!…って、それ何?」
祝福もそこそこに、テーブルの上に置かれた箱に視線が移る。
「あぁ、これ? 今日、実家に届いてたんだ。懐かしいだろうと思ってさ。イヴェント会場に行く前に見せてあげようと思って、持ってきたんだけど…」
「何、何?」
好奇心旺盛な眼差しが靴箱ほどの段ボール箱に集中する。
ふたを開けると、いちばん上には寄せ書きの色紙。真ん中には”48歳おめでとう!”とある。それを囲むのは明らかに子供の文字だ。
「誕生日の、プレゼント?」
「うん、どうやら、そうらしいんだよね」
「へぇ…」
持ち主の手前、箱の中身に触れようとはしないが、二人ともそこに何があるのか見たくてうずうずしているさまはまるで”待て!”を云い渡された子犬のようだ。
「ただし、1970年からの、ね」
「1970年の、こ~んにち~は~♪」
「出た!昭和歌謡史!」
「歌謡曲、じゃないと思うけど… そっかぁ、あの頃、タイムカプセル埋めたりしてたよね」
茶々を入れられながらも、当時のことを振り返る。
好景気に沸いた日本。バブル期ほどに浮かれてはおらず、ただただひたすら日本という国が”より上”を目指していた、そんな時代。
「あの頃の僕のお気に入りを詰め込んでくれたらしいんだ。どんなシステムを使ったのかわからないんだけどさ」
思い思いの品に名詞サイズのカードやら、ノートのページを破った紙片やらにメッセージを書き付けて未来へと、”あの頃”を閉じ込めてくれた友達やクラスメイト。
造型が素晴らしいと思った怪獣のフィギュアには”この怪獣の名前、覚えてる?”というメモ書きがはりつけられている。
鮮やかな赤の外車のミニカーは”30年も大事に持ってらる自信がないから、未来に贈ることにした!”と書きなぐったノートのページに包まれていた。
「これも、”お気に入り”?」
取り出された”図画工作”の教科書に首が傾げられた。
「う~ん… あ、そうか…」
栞のようにカードが挟まれたページには、緻密に描き込まれた版画のだまし絵。
「今とそんなに趣味、変わってないんだなぁ」
ぼそっと呟いた長身に、苦笑が誘われた。
「それ、成長がない、ってこと?」
「いや、そういうわけじゃなくて、さ」
「先見の明があった、ってことにしとこうよ」
さまざまな品がテーブルに広げられてゆく。
「これで、全部?」
サングラスの奥から、ホントに?と云わんばかりの瞳が訊ねる。
「…みたいだね」
答えたとたん、ほっと安堵のため息が漏れたような。
「なんだ、二人とも来てるんだったら、打ち合わせ始めるぞ」
会議室、とプレートが掲げられた部屋へと二人は呼ばれて姿を消した。
「なんて、ね」
ジャケットのポケットから取り出された、くしゃくしゃの紙片を広げる。
「これのこと、なんだろうな」
ぷっと吹き出さずにはいられない。
つい先日、3人で一緒に食事をしたときの領収書。
あのとき支払ったのは確か…
「入れたの、どっちだろ?」
うっかり入ってしまったのか、それとも悪戯心が起きて紛れ込ませたのか。
いずれにしろ、二人のうちのどちらかの仕業だ。
そうして、もう一枚、こちらはシンプルなカード。
”Happy Birthday!
12歳のキミに会ってみたかったなぁ…”
見覚えのある女文字を指先でそっとなぞってみた。

「あの二人が”時間管理官”の類でも、驚きゃしないけど」
二人が消えたドアに視線を送り、その向こうで始まったであろう打ち合わせに思いをはせる。

And then, past becomes future.


打ち合わせのテーマであるツアーのコピーが脳裏に浮かんだ。
「その”未来”に、すぐに追いついてみせるから」

☆☆☆   ☆☆☆


かなりへなちょこな"FICTION"ですが(って、いつものことですかね・苦笑)
一日遅れでごめんね>哲っちゃん
ホントは誕生日に照準を合わせてアップしようと思っていた"FICTION"だったんだけどね~(汗)
ってか、木根さんのお誕生日にも、ウツのお誕生日にも"FICTION"はエントリしてないぞっ(大汗)
筆力がないもので、3人の固有名詞を出さずに書くのは、ちょっとばかり骨が折れました(苦笑)
どれが誰の台詞か、わかるといいんですが…
おしまいのフレーズは、FANKSとしての願望が入ってしまいましたね。
”時間管理官”のお二人には、リーダーの”のりしろのなさ”のフォローをしてほしいな、と思いつつ、そんなことしたらタイムパラドックス生じるよね~なんて考えたり(笑)

REGALO:贈り物(イタリア語・スペイン語)

キリリクFICTION”ごめんなさいっ!”編

2006-09-11 22:33:59 | FICTION
ケータイサイトのカウンタがゾロ目を記録し、それを踏んでくださったマギー@メイさんから”お題”の”あの夏を忘れない”を頂戴してから幾星霜(大袈裟)
来週はもうお彼岸だというのに、自分が云い出した企画なのにっ!
いまだアップできていないという有様、ごめんなさい、マギー@メイさん。
なんて、謝っていたってどうしようもないので、とりあえず(こらこら)”ごめんなさい”編をエントリします。
あぁ、呆れる様子が目に浮かぶ…
でも、これをアウトプットしないことには先に進めそうにないんですぅ(いいわけ?)

◆◆◆   ◆◆◆


短い発言が小気味よく続く。
失敗は許されない。
頭の中にイメージを展開し、残されたチャンスを指折り数える。
背筋を走る緊張感。
時間は限られている。
落ち着け、そう云い聞かせて深呼吸。
もちろん周囲の様子を伺いながら。
順番は着々と近づいてくる。
次、というところで、手持ちの駒がなくなったことに気がつく。
さぁっと音をたてて血の気が引いてゆくのがわかった。
何…? 何を云ったらいい!?
思考は真っ白、言葉はどう望んでも出てくるはずもない。
「あのなぁ… 津、を、忘れないっ!」
隣の席から、声。
ちょっと憧れていた先輩が半ば呆れ、半ば嬉々として罰ゲームが記された紙片を握らせた。
そんな嬉しそうな顔、しなくたって…
かくして、山手線ゲーム県庁所在地編の最初にして唯一の敗者は決定した。
くぅ~っ、三重県かぁっ!
盲点、だったかも。

◆◆◆   ◆◆◆


…すいません、三重県の方、悪意はないんですぅっ!
(そういう問題だけじゃないだろうっ!?)

もう少し雰囲気のあるFICTION(というか、少なくともこんなおちゃらけじゃない代物・汗)は、もうしばらくお待ちください

ANOTHER "CRAZY FOR YOU"(かなぁ?)

2006-05-30 19:34:25 | FICTION
掌にすっぽりおさまる小さなハードウェアに耳を押し付けて、祈るかのように目を閉じる長身。
無意識のうちにコール音を数え、それが途切れてほっと息をつく。

…今、どこ?
今、ゆりかもめ降りたところ
急がなくていいよ。間に合うから。
もう開演時刻じゃない!
今日、10分押し(笑)
初日にしては上出来ね(苦笑)
気をつけておいで
気をつけて、って… ほんの目と鼻の先じゃないの、過保護ねぇ(笑)
過保護、って…(苦笑)
せっかくここまで来ておいて、怪我でもしたら泣くに泣けないだろ?
そりゃそうだけど…
ねぇ、こんなおしゃべりしていても、大丈夫なの?

最終チェックは終わったから、今、コンセントレーション・タイム(笑)
どこがコンセントレーションなんだか…
うん、声が聞きたくなって、さ…
昨夜会ったじゃない
昨夜は昨夜、今は今!
はいはい(苦笑)
初日っていうのは、やっぱ特別、なんだよな
会場にオーディエンスが入ったら、それまで作ってきたステージがまた別の“モノ”になるんだ
不安…? それとも、武者震い、してるの?
うん… 不安は… ないわけじゃない、これまでにはないステージだから。
不安も緊張もあるけど、期待もあるし。
そう云ってくれる、ってことは、相当自信がある、ってこと、よね?
自信?
そりゃ、これだけのメンバーが揃ってるんだから、楽しんでもらえるステージだって。それは保証する。
なんだか雑誌の記事から聞こえてくるみたいなフレーズね
模範解答、だったかな(苦笑)
コメントのリハーサルってことでカンベン
しようがないわね、許してあげる
今日の席、どこだったっけ?
ナイショ
…ケチ(笑)
ケチ、って… 何子供みたいなこと云ってるんだか(笑)
いいよ、見つけるから
余裕のお言葉ですこと
余裕、とは違うでしょ(苦笑)?
着いたから切るわね
ライヴ、楽しみにしてる

…うん、じゃあ、終わったらまた。
感想、聞かせて。

声の余韻を捕まえるかのように、彼はたたんだケータイを両手に包み込む。
「スタンバイお願いしま~す!」
声へ意識を向けると、流れるように身を翻す。
化粧前に、ケータイが取り残された。


☆☆☆   ☆☆☆


行間の会話を埋めてみましょう。
なんちゃってね。
MAYなりのイメージでこの色(と書いてみても、ケータイからでは同じ色だし、同じ文字サイズなんですよね)で”彼女”の台詞、入れちゃいましたが。

カテゴリをご覧いただくまでもなく、”FICTION”ですので。
総スカンをくらうか、思いっきり引かれるか、どっちだぁ?なんて思いながらのアップです。
自虐的? 
でも、たまぁに、こういうの、書きたくなりますね。

固有名詞は出てまいりません。
“彼”に関して、どう妄想しようが、MAYの、そしてこのエントリをご覧になる方の自由です。
電話の向こうの、(おそらくは)”彼女”の声が聞こえてくるようなら、”成功”かな?

サヨナラProphet

2006-04-21 19:57:49 | FICTION
22 YEARS AGO
夜空にはまさに”降るほどの”と形容をしたくなるような流星雨が見られたという。

それが、類稀な才能とセンスとカンとで、宇宙船を操ることにかけては右に出る者がいない、そう褒め称えられたウツの、最初で最後の遭難の原因。

”スタンダードをクリアしてもキネの目は誤魔化せない”、そんなこだわりのメカニックをもってしても、ハイパーエンジンのどこに問題があるのか、突き止められなかった。

”これも何かの縁、でしょ”
緻密なようでいて、案外楽天家のキャプテン・テツヤが、船内で救助を待ってストレスをため込むよりも、外に出ようと提案した。

かくして、3人は歩き始める。

THEY'RE GOING TO STEP INTO THE NIGHT.

時間を超え、空間を越え、辺境の蒼い惑星に不時着した"Prophet"。
遠く隔たった母星とコンタクトがとれるのは、地球時間にして2年に一度。
この星の暦の4月21日の、ほんの数分でしかない。

望郷の思いを熱く語り合った頃があった。
思うように連絡がとれない焦燥が、叫びになった瞬間もあった。
それがいつの頃からか、ここで生きることの素晴らしさを歌っていた。

SOMEWHERE ON THE PLANET
降りしきる雨の中、約束したわけでもないのに、さほどのタイムラグもなく3人がやってきた。
最後に駆け込んだウツは、傘も差さずに走ってきたらしい。大きくかぶりをふると、雫が髪から飛び散った。
「早いもんだよなぁ・・・ 22年、かぁ」
しみじみといった口調で呟いて、テツヤは指をコンソールに走らせる。うっすらと積もった埃が2年という歳月を物語っていた。
「キネもトシとるわけだよな」
しんみりした雰囲気を壊すかのように、ウツが。
「それはウツも同じだろっ!」
キネも負けていない。黙っていればダンディなサングラス姿で、顔中を口にして怒鳴り返していた。

軽口を叩き合えるのは、3人がこの星に適応した証。

ブーン…
羽音にもにたうなりが空気をふるわせた。
3人は視線をディスプレイに集中させる。
そして、次の瞬間には息を呑んでいた。

こんなこと…

母星からの短いメッセージ。
応答を待たずにカウントダウンが始まる。

「あ…」
言葉を選べないまま、キネが思いあまってディスプレイに駆け寄った。
「待って!」
テツヤの声が重なる。
「いいんだ、もう」
納得しきった口調でウツが頷く。
それぞれの口をついて出た言葉こそ違え、その胸に抱く思いは同じだ。
誰からともなく互いの顔を見ては、
ニヤリ
ぷっ…
あ、ははは!
笑い方も三者三様で。
少しの間をおいて、テツヤがキィを叩いてコマンドを打ち込んだ。
”回収・拒否”
その是非の確認を二人にすることもなく、IDを今でも覚えていることに苦笑しながら、3人分のナンバーを続けて入力する。

やがて目の前での数字の変化が止まった。
メッセージ、それはかつての彼らが熱望したもののはずだった。

僕らはここで生きていく。
それが3人の選択。
いつの頃からか、確かめ合ったことこそないけれど、それが当たり前になっていた。
生きていく。
昨日と同じようでいて、どこかしら違う今日を。
何が待つかわからない明日に向かって…

「"Prophet"だけは、やっぱり回収してもらおう」
ダウンしようとするシステムに追い越しをかけるようなスピードで、テツヤの指がボードの上で踊る。
「俺たちがどこから来たのかなんて、どうでもいいよね」
「…だな」
ここには僕らを待っている人がいる。
悩み、苦しみ、ときには傷つき傷つけながら、自分で築いてきたRelationがある。

そうして今、新しい歴史が始まる。
「サヨナラ、"Prophet"」
呟くテツヤの背後でドアが閉まった。
いつの間にか雨が上がっていたらしく、空を虹が飾っている。
名残を惜しむように、振り返ったテツヤは優美な曲線を持つ船体を惚れ惚れと眺めた。
「あの星でも一、二を争う美しい船だったもんなぁ。ちゃんと帰るんだぞ」
「過去形にするなっ!」
そう云いテツヤを小突くウツにとっては”相棒”で。
「一、二じゃなくて、”いちばん”だよっ!」
キネにしてみれば、手塩にかけて育てた愛娘も同然の"Prophet"。
三人にとっては、かけがえのない”仲間”だった。
分かれるのは悲しいけれど、辛くはない。

長の歳月を経ても、母星に帰還を果たせばきっと"Prophet"には新たな任務が待っている。
僕らもここで生きていくから…

THEY'RE GOING TO MAKE A BRAND NEW DAY.

☆☆☆   ☆☆☆


22ND ANNIVERSARYの日に、何かしら”それらしい”エントリをしたいなぁ、と思っていました。
で、できたのが、こんな"FICTION"でした。
アストロノウツというイメージは好きですね。
宇宙を駆けるウツ、職人気質のメカニックのキネさん、システムに精通したキャプテン・テツヤ。
3人の活躍するシーンこそ描けませんでしたが、イメージの中の連中は、もちろんかっちょいいです。
…すいません、自己満足で

INSPIRED BY "ATLAS"

2006-04-05 00:00:00 | FICTION
モニタが映し出す世界を、僕は呆然と見つめるしかなかった
呪文のように脳裏に甦る、“マザー”の声
“私ノ・’演算(ハンダン)’ニ・間違イハ・アリマセン”
そう教えられて育ってきた
そう信じて生きてきた
なのに…
“マザー”が描いた”GENESIS-ZERO”は、こんな世界だというのか
それとも、“マザー”は僕たちを試そうとしているのか
でなければ、僕たちは見捨てられたのか
ボードから発する僕の問いに、役目を終えようとしている巨大なマシンは答えない

ギガポリスの生活には不適格の烙印を押されたきみ
なのに、なぜ選ばれたのかと“マザー”に詰め寄るきみの泣き顔が浮かんだ
なかないで…
僕はきみと未来へ行きたかったんだ
一緒に選ばれたのが、嬉しかったんだ
未来は輝かしいと信じて、きみを説き伏せて
わくわくする思いを胸にコールドスリープに入ったのに
今は涙も出ないほどの絶望感が僕を打ちのめしている
きみにいったいどんな言葉をかけられるだろう
僕たちが目指したのは、光あふれる未来のはず、だったのに

ねぇ、”地上(そと)”に出てみようよ
いつの間に目覚めたのか、不意に、きみの声がした
放射能レヴェルも、大気の組成も、オールグリーンって結果は出てるんだし
振り返ると、きみが瞳を輝かせている
いつまでここでモニタ見てるつもり?
どこから見つけてきたのか、洗いざらしの布で身体を包んでいたきみ
あ、でも、紫外線がちょっと気になるかな
引き上げられた布の間からのぞく目で微笑んで、きみは僕にも同じ布を差し出した

目の前に広がるのは、荒涼とした大地
こんな世界を作るために、僕たちは文明の全てを地下へと撤収させたのか
ヒトの叡智を結集した“マザー”が出した演算の答えは“幻”だったのか
テラフォーミングの名の下に、地上のヒトを大量に宇宙へ送り出す一方で
残ったヒトをさらにふるいにかけて眠りに就かせ、それぞれに未来を託したのは間違いだったのか
選ばれて、残されて、目覚めてみれば、そこにあるのはヒトの罪の傷跡
この世界はまだまだ懺悔を強いているようにしか見えない
僕たちは、大地が持つ自然治癒力を、こんなにまで損ねてしまったのか

きみは地上へ出るなり大きく伸びをした
そうして僕の手に指をからめてほっと息をつくきみに、首を傾げてみせる
暖かいね、よかった
そうだった
ギガポリスの”マザーの申し子”とまで呼ばれ、ボードの上で踊ることしか知らない僕の手はいつも冷たかった
ヒトの手が、そして身体がしなやかで暖かいものだと、僕に思い出させてくれたのは、きみ、だった
もう、暖めなくて、いい?
少し寂しげに、きみは微笑む
すり抜けてゆこうとする手を、僕は慌ててつかまえた

ここがどんな世界でも、ひとつだけゆずれないことがある

僕たちの未来は、きみの肩のように華奢かもしれない
でも、僕たちが抱えている可能性は、きみの指のようにしなやかなはずだ

何もない、な…
僕が呟く
うん、ないね
きみが頷く
ヒトが足跡をつけるのがもったいない世界、だね

“適性”の違いが生む発想の差は、ときには諍いの種にもなったけれど
今はそれが小さな、でも確かな力の源になる
情報にがんじがらめになっていたギガポリスではうつむきがちだったきみが
ここではまっすぐ前を向き、あしたを見据えている

ほら!
まっすぐに伸ばされた君の指が指し示すその先に…
今、朝日が昇る

ID@モッコン・ナオノボリ

2006-03-25 22:45:58 | FICTION
「ウツ、ウツ~ DVD観たよっ」
「木根、ちゃんと金払ったのかぁ?」
「(ぎくっ)…
「在庫が足りないって、さっき騒いでたぜ?」
「そ、そう…?」
「うっそぴょ~ん」(なんて云ったら可愛いだろうな、と思って… すいません)
「(ホッ)カッコよかったよ!ほら、あれ!」(右手をボトムのポケットに入れ、左手を振ってリズムを刻みはじめる)
「…木根、手が逆」←なにげにシビア(苦笑)
「あ、あれ?そうだっけ
「なんっか、その動き、最近見たんだよなぁ、何だっけ?」
「え?ウツもDVDは観たんだよね?だったら、その映像で、じゃないの?」
「いや、違う… もっと別のところで…」(真剣に考え込んでいる)
「ウツじゃなくて、他の誰が?」
「思い出した! トリノだっ!」
「オリンピック? へ?」(きょとん)
「ほらほら、スピードスケート!あれにそっくり!(爆)」


☆☆☆   ☆☆☆


これもFICTIONですからっ!

どうやらMAY的には、木根さんというのは”ウツにいぢられるキャラ”らしいです。
ごめんなさい。
でも悪気はありません。
これもきっと、愛情の裏返し(?)なんだわっ(と勝手に納得)

すぺしゃる~♪

2006-03-20 21:16:27 | FICTION
「ウツ、ウツ~」←けっこうせわしない(苦笑)
「…ん?」←こちらは”ぼ~っ”としてる(笑)
「俺さぁ、27日も28日も、空いてるんだけど」
「で?」←何が云いたいかわかっていて、云わせたいらしい(笑)
「ウツのライヴ、東京公演に遊びに行ったことって、あったっけ?」
「どうだっけ…? 忘れた」←ホントは知ってるくせに
「(どきどき)お、俺、黒いスーツも赤いネクタイも持ってるんだ」
「蝶ネクタイ?(想像して吹き出したりして)腹話術師みたいだな。腹黒の腹話術師っ!」(一人ウケ!)
「じゃ、なくて~っ!」←完全にいぢられてる(笑)
「んな大声出さなくたって、聞こえてるって。で?」
「俺もコラボレーションのステージでリーディング、やったことあるんだよね(にこにこ)」
「ふ~ん」←まだいぢりたいらしい
「あのさぁ、遊びに行って、いいかな? 厚生年金に」
「くるんだ? じゃ、追分団子、な(笑)」
「陣中見舞いに追分団子…(律儀にメモメモ) どういうタイミングで出たらいい?」
「出番、ねぇ… あ、あった」
「どのフレーズ、読んだらいい?」(わくわく)
「出番は… POEM 4、終盤直前あたり、かな(くすくす)」


☆☆☆   ☆☆☆


カテゴリの分類をご覧いただければおわかりかと思いますが…
上記はあくまでFICTIONですっ!

今年のお正月に書いた”密かな野望”というのは、実はこれだったりします
たいした野望じゃねぇな(ぼそ)
ブログのタイトルは"NON-FICTION"ですが、その中のカテゴリに"FICTION"があるのも面白いかな、と。

MAYの妄想の中で、ウツをはじめとしてTMさんたちが勝手にお喋りしていることがありまして。
それを、エントリ、というかたちにしてみました。
楽しげに木根さんいぢりをしているウツが眼に浮かべば成功、ですが、さて…

あくまで”フィクション”です。
どうかお気を悪くなさいませんように…
なんて小心者なことを書きつつ、感想も聞いてみたいな~なんて

このテのエントリ、今後も思い出したように出没する可能性アリです。



新横浜・20040421

2004-04-21 20:00:00 | FICTION
ステージ上の彼等はほとんど喋らず、公演の短さに大勢のFANKSが不完全燃焼だった。
どちらも小室哲哉の計算づくである。

21日はお祭りにして来月から始まるツアーの序章。
"始まりの曲"たる"Nights of the knife"のパフォーマンスがそのささやかなヒント。
序章ならばこの先更に盛り上がるのは必定だ。

物足りなくない?
小室はカジュアルながらクールな司令塔に徹し、ツアーへ誘う。
もっと踊りたくなった、だろ?
フロントから挑発する宇都宮隆のパフォーマンス。
「口開いたらうっかり喋っちゃいそうでさぁ」
ライブ後、木根尚登が洩らした。