Cornell & Diehl - Tuskegee Airman

2021年　4月

今回は　Cornell & Diehl - Tuskegee Airman

いつもながら　このブレンドの名前でもある
Tuskegee Airman（タスキーギー　エアマン）の意味になりますが
Tuskegee というのはアラバマ州にある町の名前で　その街には黒人が95％以上を占める航空部隊があって　大戦のときも随分と活躍をしたそうです
C&D のCraig Tarler さんは彼らに敬意を表して　このブレンドを作ったらしいです

東はジョージア州　西はミシシッピー州　そして北側をテネシー州とサウスキャロライナ州で囲まれる　このアラバマ州は　古くはグレゴリーペックの　アラバマ物語で有名なところになりますが
黒人に対する差別ということでも知られているのですが
そんな中でこういった黒人の航空部隊が存在し目覚ましい勇敢な活躍をしたことは皮肉ですが
感謝の気持ちを忘れない人々がアメリカ人の中にたくさんいることも事実です
そういった彼らの活躍の敬意を表して　C&D が2つのブレンドを作ったことは喜ばしいことですね。


その中の一つがこのブレンドになりますが
　


ラタキアが入っているのですが　
黄色茶色の強いクランブルケーキが出てきます


葉組を見ると
Latakia, Oriental/Turkish, Perique, Virginia　となっているのですが

ラタキアの強くない　VaPer に傾いた　オリエントもある程度感じられる
English というよりもむしろBalkan に傾いたブレンドだと思いました

というか　特徴のあるVaPer に　オリエントで香りづけをして　ラタキアのスパイスを効かせた感じの
ブレンドかと思いました。
甘いレッドバージニアに　やはりケイジャンの風味塩味の効いたペリクで味付けをして
それに　Izmir のターキッキュで香ばしさと独特の酸味の香る　オリエンタルに傾いたブレンドになります　その際にラタキアは落ち着きを与える印象になりますが
もっと少なくても良いのかな…とこの私は感じたようです

プレスの効いたやや硬めのクランブルケーキになりますが
火付も燃焼も申し分なく　とても喫いやすいブレンドになるかと思います

ただ　ペリクがやはりケイジャンの風味を持っていますので　オリエントとラタキアは欲張り過ぎの感があって　どちらか一方だけでもよかったのかな…と思ったのも事実です

全体的に味が濃い目のブレンドなので　それぞれが主張しすぎの感もあり
バランス的にもう少しおとなしい感じの方がホッとすると思いました
ラタキアが強いわけでもペリクが効きすぎているわけでもないのですが
その辺りが好みのわかれるところになりますね



点火は簡単に出来　バージニアの甘さもしっかり感じられます
ペリクもすぐにそのケイジャン的な塩味と旨味　唐辛子の辛みを含んだ味わいを与えますので
Kajun Kake などをすぐに思い浮かべるのですが
イズミルの香りがすぐにやってきて　このブレンドをそれとは別のブレンドへと変えてゆきますね

イズミルの香ばしいナッツのような少しオイリィなところと　フローラルなところが感じられ
単なる味の濃い目のVaPer に緑色のテイストを与えるのですが
このバランスはとてもよく　濃い目の少し塩味のある味わいに清涼感と香ばしさを与えます
とても喫いやすいブレンドになっていますが

ここでやや気になってくるのがラタキアとなります
このラタキアはあまり強いわけではないのですがやはりラタキアで
甘さもあるのですがラタキア由来の清涼感とスパイシーさを与えます
オリエントとラタキアの清涼感が強いのでその辺りがケイジャンの味わいとうまくマッチしない
ように感じるようです
暖かさと冷たさが少し反発し合い違和感が残ります


黒人からイメージするラタキアブレンドを意識したのかとは思うのですが
旨味分をたっぷり含んだペリクにこのラタキアは無くても良かったのかな…
と思ってしまいます　
イズミルとラタキアとペリクのバランスの問題になるのだと思いますが
ちょっと味的にしつこくなるのかな…とこの私には感じるようです

とても喫いやすいブレンドなのですが　それ以上でもそれ以下でもない印象で
特別な印象は受けませんでしたね
でもまあVaPer 好きにはなかなかのブレンドになっており
あまりきつくないラタキア入りのVaPer としては甘みも酸味も濃いので
人気があるのもわかります。

そんな感想となります
それでは　また