鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
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G. L. Pease - Bankside (Zeitgeist Collection)

2022年12月28日 | パイプタバコ
2022年 12月

今回は 先月新発売になったばかりの
G. L. Pease - Bankside (Zeitgeist Collection)


Zeitgeist Collection(ツァイツガイストコレクション)というのが新しいシリーズ名になりますが
このZeitgaisit という言葉 時代精神 というのだそうです

いったい何のことやらわかりにくいのですが
この記事を見るとよくわかります
Introducing Bankside, the Inaugural Blend of G.L. Pease's Zeitgeist Collection
SPDC ではお馴染みのChuck Stanion さんの記事になりますが

今より前のある時代においてもてはやされた芸術の現代的解釈 というアプローチを
たばこのブレンドにおいても取り上げた ということらしいです…
難しい話やな……((+_+))


Bankside (バンクサイド)
というのは 川岸の土地 という意味になり
缶に描かれている建物は

こちらになります
この建物は 1891~1981年まで ロンドンのテムズ川南岸で操業された
バンクサイド発電所 になります

参照
Bankside の地図

バンクサイドはイギリスのロンドンの地区であり、サザークのロンドン特別区の一部です。 テムズ川の南岸、チャリングクロスの東1.5マイル(2.4 km)に位置しています。ロンドン市の管轄外にあるため、この地域は禁止されていた活動や娯楽の場所として発展し、グローブ座の場所でした。ここ 数十年で再生を経験し、重要な観光地になり、ビジネス改善地区を形成しています。バンクサイドのスカイラインは、現在はテートモダンを収容している旧バンクサイド発電所によって支配されています。


この建物は発電所の廃屋を改装して テーモダン美術館になっており
周りはロンドンの有名な観光スポットになってます
ロンドンの下町とも言えそうです

黒い煙を吐き騒音を出すこの発電所が戦前戦後の時代の背景になりますが
そんな中で時代を投影した反抗精神も芸術も生まれたようです


タバコの世界のいい時代は 1960年代以前になるそうで
まさにこの発電所はその時代の象徴とも言えそうです

この新作タバコは
そのいい時代のVaPer に現代的解釈を加えた作品になっているようです


 


色の黒めのフレイクになっており どちらかと言えばやや硬めの作りです

葉組は
Kentucky, Latakia, Perique, Virginia 
となっておりますが
レッドとブライトのバージニアに
例のSt.James ペリクで味の深みを出し
さらにケンタッキーとラタキアで風味を追加していますので

味はより深みと複雑さを増し 時代を象徴する力強さが増しているのかと感じましたが
ペリクもラタキアもほとんど出過ぎるわけではありませんね
このブレンドで一番主張するのはケンタッキーになるかと思われます
しかしそのケンタッキーとて強いものではありませんので

いかにもGLP らしい 絶妙のバランス感覚を持ったブレンドになっていると思いました


実は今2缶目を喫っているのですが もうすぐなくなりそうです
それほど美味いのか? というとそういうわけでもないのですが
ハッとするような旨味を感じる時があって その理解に苦しむところがあります
総じてかなり美味いと思うのですが
ケンタッキーが複雑さを広げるようです
喫っているうちに美味くなってくるのを感じますね



感想
このブレンドの甘さはそう強いものではありません
というか甘くないわけではないのだけれど際立つ甘さはないと言えます

しかし甘さには深みがあり ブライトよりもレッドに裏打ちされたダークフルーツの甘さを感じます
その事は シトラスの香りよりもピカンティなレッドが ペリクにより強調された感じになります

かといってペリク自体も強く効いているわけでもなくいい塩梅に出過ぎず利かせている感じです

ラタキアの存在は最初の内はあまりよくわかりませんが
ボウルが温まって来てようやくその存在に気づくことになります

いつものラタキアブレンドとは違ってラタキア自体の働きも少し異なるように思われます
スモーキーでウッディでマスティなラタキアは一般的ですが
当ブレンドにおいてはその特徴も少しだけ残しながら
もっとオリエンタルな働きを感じるように思います
ハーヴィーで少しスパイシーで甘いオリエントの働きになります

ですからこのブレンドにラタキアが入っていると感じるよりも
オリエントが入っていると感じることになります

しかしやはりラタキアの存在は次第に感じることになります



そのラタキアよりはっきり感じることになるのはケンタッキーの存在になります
甘さとシトラスを抑え気味の紛れもない VaPer なのですが
そのVaPer のボディと追加の風味を前面に出してゆくのが 当ブレンドのケンタッキーになります

このケンタッキーが素晴らしい働きをします
このケンタッキーは強いものではありませんね
もっと香ばしくバーレィとオリエントを思わせるようなそういった働きになります

Greg Pease さんは強いケンタッキーはあまり好きでないことはわかっているのですが
New World Collection における
JackKnife Plug
Triple Play
の様なケンタッキーではなく

Cumbarland に使用されているようなケンタッキーになります

ダークでもっとアーシーでスパイシーな強さを感じるケンタッキーではなく
もっとバーレィ寄りのハーヴィーで木の実の香りのする軽さのあるケンタッキーになるでしょうか

実はこのブレンド Embarcadero のような
いやそれ以上の クルミのようなオイリィな香ばしさを感じるのですが
このブレンドにイズミルのターキッシュは入っていませんから
このケンタッキーから来る香ばしさになります これが強い
この風味が素晴らしいのですが

その風味はケンタッキーから来ると思われますが
どんなケンタッキーでもそういった風味になるわけではありません

このブレンドをじっくり味わってみると 
そこにはケンタッキーというよりも バーレィの存在を感じてしまいます

野草の風味を思わせるような少し酸味のあるドライな風味になります
キャベンディッシュの甘さも含んでいるのでしょうか

バーレィを火であぶることにより ケンタッキーになりますが
これがまた実に香ばしいです
ナッツの皮の部分を火で炒ったときに感じる香ばしさがこのケンタッキー独特の風味になるかと思われます
その香ばしさを分解すると バーレィの渋みとエグミに通ずるところを感じてしまいます


一般的に ナッティなケンタッキーとかバーレィと言われますし
ココアやチョコレートのようなそういった風味を伴うのがバーレィの大きな特徴になりますが

このケンタッキーに使用されているバーレィは素晴らしい風味があるようです


このブレンドにはオリエントは入ってませんが
フローラルな香りと香ばしさはケンタッキーが醸し
ラタキアはオリエントのような香りの広がりを感じさせるようです

ですから 本来のVaPer の風味にオリエンタル風のハーバルでスパイシーな香りが合わさり
さらにバーレィの風味も感じられる実に複雑な味わいのブレンドとなるようです
その際に ラタキアが強すぎるのはぶち壊しになりますし
ペリクが強すぎてもいけません
当然ケンタッキーも強いのはダメですから当ブレンドのは実に合っていると感じます


すべてはバランスの問題になり
Greg さんの職人技が光るブレンドかと思います

ケンタッキーが目立つブレンドでバージニア+ペリクはおとなしめですが
Cumberland よりも味が濃くてこの私は美味いと思いました(私的感想)

それではまた

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