今後の改善への方向性として質問に平松局長からの答弁要旨は以下でした。1、医師の確保、2、加算取れる診療体制、3、開業医との連携と情報発信、4、医師の地域偏在が拡大する中、働き方改革の推進、5、庁内の各局との連携。
※質問原稿※
2018年度清水病院事業会計補正予算質疑 2019年2月12日
上程されています議案第15号静岡市病院事業会計補正予算について議案質疑を行います。清水病院につきましては昨年の2月補正予算において10億余の補正が提案され極めて厳しい経営状況に驚くと同時に多くの議員の皆さんも心配され厚生委員会でも本会議においても様々な意見が出されました。それらを受けて2018年度保健衛生医療部保健医療課に経営支援室も設置され市役所挙げての協力体制も作られて来た経緯があります。ただ、今年度予算においてはこうした厳しい現状があるにもかかわらず、現実と乖離した病院2015年度から2021年度、7年間の清水病院経営計画の収支予測に基づく今年度予算を計上されるなど課題が残されていました。1年を経てこれらが第15号議案、補正予算でどのような展開となっているか、議案質疑の範囲で質問をしたいと考えます。
<1回目>
(1) 清水病院の経営の現状について
①入院、外来収益の現状について
ア 入院収益3億1600万余、外来収益が1億4000万余といずれも減額補正となっていることに対してどう考えるか。
イ 今年度の決算見込みも含めた入院収益、外来収益の過去3年間の推移はどうなっており、その要因についてどう考えるか。
2、給与費、材料費、経費の現状について
ア 給与費は1億8000万余の減額、材料費は3億余の増額、経費は3800万余の減額となっているがどのような理由によるものか。
イ 今年度の決算見込みも含めた支出総額の過去3年間の推移はどうなっており、その要因についてどのように考えるか。
<2回目>
答弁を頂きました。入院収益も外来収益も昨年度、2017年度よりは改善している、答弁の数字で言うと入院収益は62億余→65億4100万余、3億余の増加、になりますが2018年度予算の68億余に達していない、経営計画での72億円には程遠い、現状となっています。外来収益は2017年度よりは改善し、22億1400万余→24億4100万余と2億近い増加です。経営計画の24億9300万に近づいています。ただ、入院、外来共に、材料費が3億近く、C型肝炎、抗がん剤、オプチーボなど高額材料によって増加していますが経営改善につながっていない、わけです。
結局のところ経営改善には、やはり医師不足の解消が大きいということであります。2014年に循環器科、腎臓内科の医師が減員となりましたが、2017年に循環器科、呼吸器外科は確保できたことで医業収益は増加していますが腎臓内科が確保できていない。外来においては血液内科、乳腺外科の医師が欠員状態であるとのことです。本当に厳しい経営の現状となります。
(1)清水病院の経営の現状について
② 給与費、材料費、経費の現状について
ウ 給与費は医師の確保が目標どおり補充できず減額補正ですが、慢性的な医師不足の中で、現在奮闘していただいている常勤医の時間外勤務はどのような状況か、伺っておきたいと思います。また、時間外勤務の多い診療科はどこで、一番多い医師でどれくらいの時間数になるのか。
③ 一般会計補助金について
厳しい経営環境は、赤字補填としての補助金につながります。
ア 今年度の見込みも含めた一般会計補助金の過去3年間の推移はどうなっているか、伺います。
<3回目>
(2)清水病院の経営改善に向けた課題について
医師の時間外勤務は「働き方改革」においては猶予期間があるわけですが、答弁での月当たりの最高の時間外、月あたり193時間を単純に12倍すれば2000時間を越えることになります。2017年度での1年間の最高は2000時間余でしたが心配になります。
さて、補助金についての答弁がありました。今年度は、昨年度の10億余の補正に比較すれば5億9400万余と改善していますが、総額で21億4100万余です。昨年は補正予算時、26億4400万の補助金でしたが決算時点で22億9200万となりました。経営計画では今年度の赤字補填としての補助金は7億余にまで減少することになっています。14億円の差、経営計画との乖離問題は計画の変更を考えざるを得ない状況かと思いますし、保健医療部、経営評価会議、病院内管理会議でも議論されていることと思います。議案質疑ですのでこれ以上触れることはしませんが、改めて監査委員からの、昨年の9月の2017年度決算の際に以下の指摘を紹介して最後の質問としたいと思います。
「病院行きのバスの本数の増便や在庫量のスリム化お呼び薬品購入における値引き率の向上をはじめとする材料費削減など、できるところから行おうとする姿勢は評価できるものの、実質収支を速やかに黒字化することは不可能な状況であり、一般会計(保健衛生部)との協働が不可欠である」。
「その上で、経営計画に掲げられた目標(平成33年の経常収支黒字化、累積欠損金の解消、平成30年代半ばの地方独立行政法人への移行)の見直しの要件を含めた経営計画それ自体について、清水病院と一般会計との間で情報共有しつつ、一体となって検討して行く必要がある。その場合においては、市全体で清水病院を収支面でいかに支えていくのかについて現実的かつ具体的な方策や工程を適時適切に市民に情報提供していくことが求められる」。
① 今回の補正予算を踏まえ、改善に向けた課題についてどう捉えているか。
伺って質問を終わります。