まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

収用委員会、畑に関する審議の打ちきり

2006年09月20日 | 静岡空港
 増田尭会長の指揮の元で進められてきた本体部分に関する収用委員会ですが、畑と山林部分の地権者を別事件として扱い、今日は13:15から畑、16:00から山林という進行になっていました。それぞれに地権者の意見陳述の準備は万端でした。

 畑の部分については、冒頭、空港はいらない静岡県民の会の事務局長・桜井さんから審理進行について、本来地権者の村田さん、桧林さん、松本さんからそれぞれの土地について、県民の会の鈴木さんが会所有の看板について陳述しました。

 そして、起業者側から、権利者からの意見書についての反論、却下を実現する会の事務局長の増田さんから再反論。そして、松本さん、村田さんから質問と意見表明をしようとしたその瞬間に、会長は「審理の打ちきり」発言。
 
 会場は騒然。収用委員会アナウンスは山林部分の受けつけ開始のために会場を一旦出てもらう旨を繰り返していますが、権利者の怒りはそんな呼びかけを聞き入れるはずがありません。さあ、どうする!

 却下を実現する会の収集案は、山林の審議開始を受け入れ、冒頭、抗議と10月6日の始めに畑に関する意見表明を行う事を約束させ、山林部分の意見陳述に入る、というものでした。しかし、興奮した権利者は、到底受け入れない、との態度。

 起業者、収用委員会職員もいる中での大衆討論、なかなかスゴイ。結論は代表を送りこんで、畑の審議再開を交渉すべし。私と塩沢弁護士の2人が交渉に。2人の案は、次回に畑審議再開、代理人の最終陳述、それを担保に今日の山林審議の開始。

 収用委員会との2度に渡る交渉。彼らの結論は、畑の審議再開はできない、権利者の会場からの強制的排除は行わない、10月6日冒頭に山林の審議だが畑に関する最終陳述は認める、と。しかし、この案では、権利者が納得するはずがありません。

 交渉は打ちきり、18:00まで会場に居座り流会宣言させることを選択。というのも結局、収用委員会の言いなりになるしかないのか、という敗北感、再開しても6日も結局打ちきりもありうる事態の中では、公正な審理の為の実力行使を優先すべき。

 権利者への説明ーこの選択に賛成する方々が多数ではありましたが、とにかく発言の場を確保する事が重要と、受け入れて再開に応ずべきとの意見も小数あり。 最終的には流会の選択でしたが、塩沢弁護士の粘りの交渉、さすが弁護士です。

 流会というなら、18:00を待たずに中止してもらう、次回の山林審議の冒頭に畑に関する最終陳述は代理人が行う、事を確認させる、というものです。収用委員会側もこれを受け入れ、今日の収用委員会は終わりました。さて、今日の評価は。

清水港での遺伝子組替植物の調査活動

2006年09月19日 | 環境
 生活クラブ生協・静岡の呼びかけで行われた清水港での遺伝子組替植物の自生チェック活動に参加しました。れんげ畑グループのメンバーも加わりました。こうした消費者グループによる調査活動の継続は、とても大切なことです。

 既に04年12月6日に「ストップ遺伝子組替え汚染種子ネット」の調査で自生が確認されていました。その後、県議会での環境森林部・農業水産部での私の調査要請に、04年12月22日、両部による調査が行われました。

 05年1月中旬に「県の調査では発見されなかった」ことを公表、しかし、「市民団体の採種場所が異なるなど考慮すると、これまでの調査で確認された事実を否定するものではない」として環境省への働きかけも約束しています。

 こうした経過やキャンペーンもあり、とうもろこしや大豆、ナタネの保管、流通に関わる企業関係者は、自主的に会社敷地や埠頭の清掃活動を行うようになりました。これらを踏まえながら、生活クラブ生協は独自調査を継続していました。

 この春には、清水港だけでなく県内39ヶ所で自生ナタネを調査、その時には発見されなかったとのことです。5月に別の団体・農民食品分析センターの調査では3検体が発見。そこで、今回の調査でしたが幸いにも発見はされませんでした。

 12月にも再度の継続調査を行うとの事です。こうした活動を通して、輸入されている遺伝子組換え作物の問題が多くの県民に広がり、シンジェンタ社の試験栽培の問題にまで関心が高まっていく事を期待したいと思います。

月刊『ガバナンス9月号』-自治体病院の改革処方箋

2006年09月18日 | その他
 月刊『ガバナンス9月号』が「自治体病院の改革処方箋」特集を組んでいます。この中で「自治体病院の経営をいかに改革するか」と言うテーマで全国病院事業管理者等協議会会長で川崎市病院事業管理者の武 弘道さんが執筆しています。  武 弘道さんは、『こうしたら病院はよくなった!』(中央経済社刊)の著者でもあります。鹿児島市立病院長、埼玉県立4病院の経営管理者を経て川崎市立病院に招聘されました。病院改革の実績は高く評価されています。  静岡県立3病院の改革のテーマがなんであるかを明確にする意味で、武さんの書かれている趣旨はとても参考になりそうです。勿論、武さんは医師であり経営者でもあります。そして公営企業法の全部適用で改革を進めてきた方です。

『憲法9条を世界遺産に』(太田光・中沢新一 集英社新書)を読む

2006年09月17日 | イベント
 「憲法9条を世界遺産に」が記憶に残っていたのがテレビを見ていたからか、「富士山を世界遺産に」に重なる単なる語呂的に認識したのか、よくわからないのですが、本屋さんでこの本を見つけた時、即購入しました。  お笑い芸人・爆笑問題の太田光さんがテレビ番組で言い出したこのフレーズに、中沢新一さんが反応し「日本人が直面している深刻な問題を取り上げて、それにラジカルな論評をを加えている姿」に「援軍を決意した」結果がこの本です。  日本国憲法を、アメリカに押しつけたれたとする憲法観に対して、この憲法はアメリカと日本の共同で作り上げられたもので、突然変異、世界の珍品、世界の奇蹟としかいいようのないとして、世界遺産の背景を太田光さんが語ります。  この太田光さんの発題に、中沢新一さんが学術的・歴史的・政治的意味としての「1万年規模の歴史性をを持った環太平洋の平和思想」として、つまり、アメリカの先住民の平和と戦争思想の継承としてアジア・日本での9条の発生を語ります。  オーム真理教、ホリエモン=村上ファンドなど様々な諸事件をどう受け止めるべきかと、太田・芸人ー中沢・学者対談の形で単純な正義と悪と言う二元論的昨今の世論状況を、タブーなき言説で鋭く切っていきます。刺激があって面白いです。  因みに、本の構成を紹介します。第1章 宮澤賢治と日本国憲法、第2章ー奇蹟の日本国憲法、第3章ー戦争を発動させない為の文化、第4章ー憲法9条を世界遺産に。是非、読んで見てください。

社民党・保坂展人衆議院議員、浜岡と静岡空港現地を視察

2006年09月16日 | 静岡空港
 保坂展人社民党衆議院議員が本日、浜岡原子力発電所の見学と地元住民団体との交流、そして、静岡空港の現地視察と地元住民団体との交流のために静岡県を訪れました。明日は、沼津市でJR高架問題など現地視察を行うとの事です。

 浜岡・空港関係で現地レベルでのコーディネーターをやらせていただきましたが、浜岡段階では私自身の地元で敬老会があり参加できず、空港の所で現地で合流しました。15名くらいでしょうか、視察団は。

 久しぶりに保坂議員にお会いしました。当選の経緯が議論を呼ぶ所だけにご本人も複雑な思いであろうかと思います。しかし、共謀罪問題での保坂議員の活躍は誰しも認めるところで、大いなる期待感がありました。

 高台からの地権者と私の説明に多角的な観点からの質疑がありました。そのやり取りを聞いていた保坂議員、今後の静岡空港問題での国会での役割は何であるのか、その点での鋭い指摘は、やっぱり保坂さん、という印象を持ちました。 

 このところ、国会と連携しての空港反対運動の展開が少し落ちこんでいただけに、やや今後への展望の明るさを実感しました。収用委員会の審議に関して、また、水谷建設問題等国会で審議に大いに期待です。

海野光弘 木版画展にいきました

2006年09月15日 | その他
 知人に紹介されて松坂屋本館6階美術画廊で開催されている海野光弘 木版画展に行って来ました。初期の作品を少し並べます、案内ハガキにあり、どんな作品があるんだろうと興味津々でした。

 意外や初期のものは人物像が中心で、26歳の時に版画展に出展したという等身大の大きさの女性を描いた作品は見ごたえがありました。販売価格は100万円で、やっぱり、という感じでした。

 非売品の初期の作品も展示されており、海野光弘さんのイメージが少し変わりました。私が知らなかっただけかもしれません。次々に作品が売れているようで、かなりの固定ファン層があることがうかがえました。

 私は2007年カレンダーを買いました。その最後の所に海野光弘さんの詩がしたためられています。

 人は街へ街へと文明を追い急ぎ
 古いたたずまいは奥へ奥へと消えていく
 そのあとを追うように私のふる里を
 素朴な人間の生活を求めて今日も歩きまわる
 あのかやぶき屋根の匂いとその下に息づく人々の生活
 そして自然との調和のいかに美しいことか
 やがて現代という名の重みを支えきれずに
 幻の昔語りになるにしても

 39歳で亡くなられた海野光弘さんが生きていたらこの現代をどう語ってくれたのか、どんな作品が生み出されていたのか、多くの方々がそう思っているに違いありません。

9月議会補正予算案

2006年09月14日 | 県議会
 今日は議会運営委員会、9月議会補正予算案が総務部長から説明されました。いくつもの気になる提案があります。

1、127号議案ー県立総合病院事業会計補正予算、3病院地方独立行政法人化関係
2、128号議案ー収用委員会の職員定数の増加、何のためでしょう
3、131号議案ー静岡県文化条例案、検討が必要です
4、134号議案ー有害図書の指定範囲の拡大など条例改正、表現の自由との関係は
5、135号議案ー拡声器使用に関する規制の拡大ー毎日の街頭演説は
6、138号議案ー静岡空港本体用地造成工事請負契約
7、139号議案ー空港エプロン舗装工事請負契約
8、145号議案ーインフルエンザ対策にあの問題のタミフル備蓄

 とざっと見てのものですので、丁寧に見ていくとまだ問題が出てくると思います。最終的には、賛成か反対かを決めないと行けません。本来なら、こうした提案に関係するNGO、NPOなど一緒に考えていくのが理想的です。

 127号議案の中の3病院関係のものとして、地方独立行政法人化に向けて、法人への出資予定の土地、建物の登記などに関わる準備費用や人事給与、財産会計のシステム構築費用など4000万円の予算が計上されています。

 定款など独立行政法人化に関わる条例提案はまだ先ですが、こうした準備は次々と既成事実となっていきます。特に電算システム構築は事実上の法人化の経営システムに直結します。どんなシステム構築を考えているのか、調査開始です。

毎日、朝日による消費者金融ニュースの1面トップの扱い

2006年09月13日 | その他
 今日の朝日新聞1面トップは「消費者金融 自殺で保険金年3600件、金融庁調査「命が担保」裏付け」、ただこのニュースは、9月6日付毎日朝刊1面トップの「消費者金融 「自殺で債権回収」3649件 05年度 一般より高率」と同じ内容です。

 元々の情報源は、民主党・長妻昭衆議院議員の質問趣意書に対する金融庁からの答弁書になります。長妻議員とは、静岡空港問題で国会での質問要請で議員事務所に訪問した事があります。民主党の中で市民感覚を持たれている議員の一人です。

 アイフル、アコム、プロミス、武富士、三洋信販の大手5社が05年度に受け取った死亡保険金3万9880件のうち、1割にあたる3649件の死亡理由が自殺、それは、05年自殺者3万2552人のうち経済・生活苦7756人の中の3549人ですから正に驚きです。

 しかも、朝日新聞8月24日朝刊1面トップ「消費者金融「命が担保の批判 生保加入 同意徹底へ 金融庁指導へ 借りて知らぬ例も」記事にあるように、本人同意を得ずに生命保険に加入させていますから悪質、そのもです。

 現在、日本弁護士連合会では「出資法の上限金利の引き下げを等を求める請願署名を集めています。出資法の29%を利息法の15%-20%に下げる等を内容としています。しかし、金融庁の改正案は、経過措置により8年も現状が継続するものです。

 潜在的多重債務者は200万人、過去5年間に自己破産した人は100万人以上と言われています。神奈川県の生活クラブ生協の育ての親、横田克巳さんの今年の正月に多重債務者支援の協働組合設立を、という呼びかけが頭をよぎっています。

知事、定例記者会見で08年度中の県立3病院の独法化を発表

2006年09月12日 | 県議会
 昨日の定例記者会見で、石川知事は08年度中に県立3病院の地方独立行政法人化(非公務員化)に移行する事を発表しました。7月26日の「運営形態検討会」の答申が出されていたため、予め予測はされていました。

 しかし、県職員組合には7日に一度だけ説明をしただけとのことで鈴木博委員長は「非公務員化は労働条件の変更に当たるにもかかわらず十分な話合いがなされていない」として抗議声明を発表しています。

 職員組合だけでなく、患者さんや県民に対しても実は何らの資料の提供や説明責任を果たしていません。公式的には14日の議会運営委員会から始る9月議会での代表質問、一般質問、厚生委員会審議が初めてのこととなります。

 この発表の中では、08年度中に「こころの医療センターの児童精神部門を廃止し、こども病院の中にこども家族のこころの診療センターを開設する」ことも同時に触れているようです。

 地方独立行政法人の非公務員化が労働問題であるなら、こころの医療センターとこども病院の診療部門の統廃合・移転問題は医療の在り方に関するものであります。この移管が何故必要であるのかは、報道の中ではあまりにも情報不足です。

 この診療課の統廃合・移管問題は、自治体になぞらえれば「合併」問題に共通する分野になります。診療課の統廃合・移管が果たして、これまでの3病院のそれぞれの分野の違いと特徴を生かしてきた病院の在り方にどう影響するのか。

 労働問題と合わせて、3病院の「合併」問題は、県立3病院の公的サービスにどのような変化をもたらすのか、県民レベルでの情報収集・意見交換・徹底討論が準備される必要があります。関心のある方々の御意見募集しています。

2001年9月11日、アメリカ同時多発テロから5年

2006年09月11日 | その他
 静岡新聞を除く全ての新聞社は新聞休刊日の前日の10日社説で「9・11から5年」を掲載。因みに静岡新聞の社説は「また卑なる風が 恥も外聞もない・・まして志の欠片など」の見出しで官批判―この日に9・11を掲載しない日曜社説の意図とは。

 中日新聞ー「新秩序が見えない 「9・11」から5年後の世界」
 朝日新聞ー「知恵と忍耐が試される 同時テロから5年」
 日経新聞ー「9・11から5年、米の力低下し危険拡散」
 毎日新聞ー「9・11テロから5年 新たな国際協調の出発点に」
 読売新聞ー「国際社会の戦線再編成が課題だ」
 産経新聞ー「9・11から5年決意新たにする日」

 アメリカでは、8日に米上院情報特別委員会が、「フセイン政権がウサマ・ビンラーディンと関係を築こうとした証拠はない」など、大量破壊兵器も存在しなかったと結論付けたとの事です。そしてイラク戦争批判世論が急速に台頭しています。

 アフガニスタンでは、9・11に照準を合わせてタリバン勢力が米軍に攻撃をしかけ、イランでは内戦に近い状態が続き、アメリカの「テロとのたたかい」は成功しているとはとてもいえない現状にあります。

 こうした現実とアメリカべったりの小泉首相の自衛隊イラク派遣の功罪が改めて問われています。次期首相に確定している安倍晋三首相の解釈改憲で集団的自衛権の行使、そして憲法改正を公約、一体日本はこれからどこに向かうのか。

 尚、小沢民主党代表は、代表選出馬で安全保障問題に「自衛権は、憲法9条にのっとって、個別的であれ集団的であれ、我が国が急迫不正の侵害を受けた場合に限って行使する。それ以外では武力を行使しない」(朝日新聞)としているとのこと。

※※ 熱海市長選に新人の43歳・斎藤栄氏が当選しました。静かなる地方の改革が始ろうとしてるのか、大いに注目です。