おだやかな日々

野郎2人(夫と息子)との生活・映画・演劇・本のことなどつらつらと。ジェンダーも少し。タイトルは私の憧れ。

今回の選挙

2005-09-15 13:23:33 | ニュース
 先日の選挙。8時の投票締め切りと同時に各テレビ局ででたあまりの結果予想に、思わず、息子に

 「ゴメン!日本は今から戦争をする国になるわ。」

 と口走り、しらけさせた私。


 別に、共産党(最近なかなか魅力的だけど)や、社民党の支持者ではありません。
 投票する候補者や政党が選挙の度に変わる、支持政党なしの典型的な無党派層です。

 郵政民営化も、する必要があると思っていますし(公務員改革でなく金融の面で)今回の刺客騒ぎも、民意を問う上では有用な技だと思います。


 私が怖いのは
 小泉純一郎という人の”わかりやすさ”です。
 選挙の論点を”郵政民営化”だけに絞り、それも公務員改革という点だけで必要性を訴える。
 わからないことは、”わからない”と断言する。

 両親は言いました。”これで、小泉さんでなくなったら株価は下がるし、ますます混乱するよ。”
 確かにこれが事実。党員の考え方にものすごく幅のある民主党が政権を取ったら、きっともっと不安定な時期が続く。

 でも、このわかりやすい人に、国をゆだねたらどうなるだろう。
 ヒットラーってこんなわかりやすい人だったのじゃないかな。
 混乱した時代の独裁政治は、こうして始まるのではないかな。

 あと1年しか任期はないといううけど、1年でことを終えることはできないけど、事を決めること(法律を成立させる)はいくらでもできる。

 憲法改正をはじめとした、”戦争ができる国へ”進めていこうとする様々な動きが心配。
 「ローレライ」をはじめとした数々の魅力的な戦争映画の隆盛(と自衛隊の全面協力)などによる、世論の形成が心配。

 選挙が終わって5日。あまりの勝ち戦に”下手なことはできない”と次の選挙での揺り戻しを心配する幹部の声に、少し安心しながら、
 新人議員へ派閥への加入を否とする、首相の発言に、彼の魅力を再確認しながら、

 国民のほうには向いていなかった「調整政治」「密室政治」も勘弁だけど、でも1人の人間の魅力に頼る政治は、もっと危険だと思う。

 それにしても、頭の良さそうな、美形といっても良さそうな人がそろっている民主党の若手の人達。逆に人間としての魅力が全く感じられない人が多いのはどうしてだろう。民主党不人気の原因の一つかも。
 なんて、思ってしまう自分も自戒しつつ、1人の人の考えに流れてしまう動きには、何とか抗いたいと思う。

 この国。どこへどうやって進んでいけばいいかわからない。
 でも、危ないと思ったら、”ちょっと待って。止まって”といえる方法は考えておいて、実行していきたい、と思う。

 それにしても、”憲法9条改正されるかもしれないんだよ!”とアツくなる母に
”べつにいいんじゃない。”と冷たく答えた息子の真意はどこにあるんだろう。