夜の峠は気分がでるなぁ…(´_`。) ~燕岳編(つばくろだけ)①~

2008-08-23 16:16:53 | その他の山歩き




1、上州武尊山に登り体力の確認、初めて使う登山靴の慣らしをする

2、体力によっては谷川連峰白毛門に挑戦

3、武尊、白毛門登山で慣らした身体で山梨の金峰山(きんぷさん)
  もしくは夏の信州北アルプスにチャレンジする







急遽夏休みが決まり頭に浮かんだ登山計画の順序はこの3段階でした。



1、2は結果的に同時に行われ、登山靴の慣らしは満点の出来、
体力に関しては最悪の出来でした。





しかし、この白毛門登山の失敗で私は2つの自信を得る事が出来ました。




1つは体調不良の中ながらも、ピークへと続くあの急登を登りきった事。
そしてもう一つは目標を目の前にして引き返す決断を下せた事です。



特に2つ目の「引き返す決断」は、これからも登山を楽しむ上で、
本当に大きな自信につながりました。






実は当初、今年の夏は白馬岳の大雪渓を踏むという目標も候補に挙がっていました。


大雪渓を越え、その先に広がるお花畑を望む、


夏山を登るものにとっては誰もが憧れるコースであり、
毎年1万人の登山客が訪れるコースです。


私も是非にと思っていたそんな白馬岳で、16日土砂の崩落により遭難事故が発生しました。
被害者の中にはプロのガイドも含まれており、私はそのことが大変ショックでした。

地元の山岳関係者からは、悪天候は十分予想できたとし、
「引き返すべきだった」との声が上がったという記事も目にした。


実際、その日中止するツアーや、ガイドの呼びかけで中止を決断したグループもあったといいます。


目の前にすばらしい山を望み、そのなかで「引き返す決断」を下すということがいかに難しいか、
これを見てもよくわかります。


こうした事故は不幸であり非常に残念ではありあますが、
やはりこれを教訓に生かすことはこれから山を登る人々にもしっかり意識してほしいと思います。


それ以外にも体調管理や食事管理など、
失敗登山からは本当に沢山の事が学べました。


ケガをしたり、命に関わるような失敗はもちろん論外ですが、
失敗は確実に次につながる教訓を得る事ができます。
私もこうした失敗の中からこれからも次につながるものを学んでいこうと思ってます。




そしてこれらの経験を元に、私はついに今年の夏を目標にしていた初の北アルプスに挑戦する事に決めました。



もう一つ候補に挙がっていた金峰山のある山梨側の天候と、
この一週間十分見比べての選択でした。






8月21日(木)

pm11:00




所沢IC付近のGSにて久しぶりの(笑)満タン給油。








部室で顧問の先生に試乗車のスカブから外して譲っていただいたネジもしっかりはまってますm(_ _)m。











今回使用するザックは25L程度の小さなもの。




「北アルプスにこんな軽装備で?」

と、以前の私なら考えられない行動ですがこれも今までの経験から学んだ事。



登山のガイドブックにこんな金言が書いてありました。


「大は小を兼ねない」



まったくそのとおり。

谷川岳、丹沢山、雲取山とこれまで登ってきた山を考えてみても、
やはり70Lクラスのザックは間違っていました。

自分の体力に見合っていないばかりか、
不要なものを削ることが出来ていないわけです。


今回のアルプスは夏山。
縦走でもなく、登った道を下ってくるだけのものです。
セーター1枚にウインドブレーカーなり雨合羽があれば寒さ対策は十分。

何かのトラブルで山小屋宿泊になったとしても、
1~2泊であればこれで十分なはずです。


食料も今回は単独行ということもあり、楽しみは極力削る機能食に徹底しました。
たとえ不足したとしても、登山道途中の合戦小屋や燕山荘(えんざんそう)でも購入できる事を事前に調べてあります。

ただ、水だけは余裕を持って500mlを5本用意しました。
これぐらいの重さに耐えうる体力はあるし、何といっても上だと値段が高いので…(-_-;)











明けて22日(金)

am12:30

関越から藤岡JCTを経て上信越をひた走ります。




途中更埴辺りまで雨に降られたこともあり、ゆっくり100~120km/hで走行です。
いつもなら高速に乗っただけでテンションが上がりまくりついつい最高速アタックなどしてしまうのですが(笑)、
なんといっても登山前なので、体力は極力温存してなるべく「はしゃがないように!」努めます。







am2:00

安曇野にある豊科IC出口付近のコンビニエンスストアにて




平均18度とう予想を遥かに下回る気温の中での高速走行にすっかり体が冷えてしまいました。
服装も秋~初冬といういでたち(スキージャケット着用)でしたので、
半袖の店員さんには変な奴に思われたかもしれません。






ここから登山口のある中房(なかふさ)温泉郷へと向かう真夜中の峠道を走ります。







以前の十石峠での失敗や、二度上げ峠での恐怖が軽く頭をよぎります。
夜の峠は雰囲気が出すぎで…。










エンジン切ると、風がかなり吹いているのか(?)山のざわめきと近くを猛烈な勢いで流れる水の音で恐怖心が一層煽られます。




なんか出そう…(-_-;)










おまけに車道のマンホールの穴からは温泉の湯気が噴出していて、
その白い湯気が走行中のスカブのヘッドライトに照らされるのが何とも不気味なんです…(´_`。) 

硫黄のにおいもかなりします。











am3:40

登山者用、無料駐車場(ほぼ満車状態)に到着



この季節、4時ぐらいになると薄ら明るくなっているだろうとの浅はかな期待を完全に裏切られます。





スカブで出来ないこと。
それは車中泊。





この季節で晴れているならマットと寝袋でなんとかなりそうですが、
それは今後の課題として(笑)、


とりあえず周りを起こさないように、登山用ヘッドライトを「小」ライトモードにして、着替えと食事を済ませる。







am4:30

依然として真っ暗…(-_-;)
月が厚い雲間からうっすら覗いているだけです。(見えますか?)




ザックを枕に地図を眺めているものの、すぐに飽きてしまいます。












ここでいつまで寝っ転がっていてもしょうがないので、スカブを後にして登山口に向かいます。



相変わらず、近くを流れる川の水の音がすごいのですが、
歩き出すとだんだん目が慣れてきて、夜道にもあまりビビらなくなってきました。












am4:45

中房温泉駐車場・タクシー乗り場に到着。






5,6人ぐらいのグループが乗り合いタクシーでここまで乗り付けて既に準備してました。








登山道への入り口はこの中房温泉の敷地内にあります。



標高はすでに1400メートルを越えています。
白毛門登山で引き返した「松ノ木沢ノ頭」とほぼ同じ高さです。



















am5:00

夜も明けぬ登山道。
ヘッドライトを頼りにいざ。





さあ、私と北アルプスに登って行きましょう。








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2 コメント

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管理人 (みちろう)
2008-08-23 23:12:36
>つか様


今回のプランニングはつかさんの登山記を超参考にさせてもらいました。
感謝、感謝。

>続きを早く書いてくれー!
この一週間、こっちのセリフでした。

2度目の富士登山、お疲れ様(笑)。
単独行には単独行の、そしてグループ登山にはグループ登山の苦労が結構あるんだねぇ。
勉強させてもらいました(笑)。

遅ればせながら、つかさんのHPをブックマークに追加させてもらいますm(_ _)m。
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おー! (つか)
2008-08-23 21:38:00
続きを早く書いてくれー!
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