以前、この66歳で出産と言う話題が出た時に、疑問だったのが卵子が着床するんかなーって所だった。
ホルモン注射で月経って復活するんだ。
とにかく、いろんな意味ですごい。
奥田英朗さんの『マドンナ』
マドンナって言っても、女性が主人公ではありません。
いきなりベタですみません。
この本、短編集です。
女性ではなく、四十位の中間管理職・・・所謂『おっさん』のお話。
結構身につまされる感じ。
標題の『マドンナ』
ある日、新たに自分の下に女性の部下が配属される。
それが好みの女性じゃなきゃ良いけどなーなんて考えていたら、バッチシストライクゾーン。
これまでも数名そんな部下が配属されたけど、彼氏が居たり人妻だったりしてあっさり熱は冷めていたけど、今回は・・・みたいな話。(説明がかなり中途半端ですが)
この本に出てくるおっさん達の気持ちが痛いほどよく分かる(笑)
年甲斐も無く好みの若い女性にドキドキしちゃう。
しかも、まともに浮気もした事が無いし、免疫が無いから余計に。
幾つになっても、中学生当時くらいのトキメキはあるもんです。(爆)
妄想だってしちゃいます。
その他。
奥さんと言い合いになって、反論できずに怒り心頭!
とか。ただ、この場合、奥さんが間違った事を言ってないんでにっちもさっちも行かないで憤っちやう感じなんですけどね。
しかも嫌な事に、会社、家庭で同時に解決しなきゃいけないことが起こって、イライラしている時に限って!
って、なんで俺が!!!みたいな。
短編集なんで、具体的に書いちゃうとこれから読む人がつまんなくなるんで多くは触れませんが、中年のオヤジが一体どういう風な事を考えていて、会社でどんな事で行き詰っているか理解してもらうには丁度良い題材かなー、と、思います。
中高生や四十前後の奥様。それと、最近イライラしているおっさんにお勧めです。
ああ、オイラの事か!!
福井晴敏 講談社
福井晴敏さんと言えば、終戦のローレライと亡国のイージスが有名ですね。
どちらも映画化されていますし。
自分は亡国のイージスを読ませていただきました。
ありえなさそであるかもしれない・・・と、思わせますよね(笑)
この本もそんな感じの流れの本。
あるテロ事件の首謀者の裁判が審判開始となった日。浅草界隈のあるビルの守衛所にヤクザらしい連中を追っ払ってくれとの要請が。警備員は元警官で違うビルの守衛からの願いを仕方なく聞き入れヤクザを追い払う。そのヤクザは警官時代に接点のあった男とその配下。
問題が解決したと思いビルに戻る。自分が出払ってしまい、誰も居ないはずの守衛所に人気が、そこには救急箱を握り締めた少女がひとり・・・そこから彼は考えもしない事件に巻き込まれていく・・・。
と、言った感じ。
けっこうハードボイルド。
しかし、これはあったら怖いなー。ってか、ありえねーし。
みたいな話で、結構楽しめます。
最初はそれほどの疾走感は無いんですけど、後半戦盛り上がります。
暇なら読んでみようかって一冊。
後もう一冊、真夜中のマーチって本も読んだんですが、それはまたの機会に。