萩原 浩 「コールドゲーム」 講談社
先日予告していた本とは違う本を先に紹介します。
萩原浩さんの「コールドゲーム」。
ストーリー高校生の心の熱さや葛藤を上手く表現していると思います。しかも、非常に読みやすく。皆さん覚えていますか、高校生位の時の、なんか熱くて、漠然と乾いてた気持ちを。
自分はノホホンとした学生だったので、あまり乾いてはいませんでしたけどね(笑)
夏の甲子園の予選も2回戦で敗退。この敗退で部活を引退した、高校三年生になる光也。
そこへ、幼馴染からの連絡。
昔馴染みの喫茶店で落ち合い、そこで聞かされたいじめられっこだった同級生からの復讐の話。
そこから始まる、熱くて、忌まわしくて、ちょっと悲しい高校三年生の夏休みの物語。
って、短くまとめすぎました。
中学や高校の友達とお付き合いありますか?
自分は数名ですが、中学と高校の時の友達と付き合いがあります。
合えるのは数年に1回くらいですが。
中学や高校のときの記憶ってありますか?
思い出とかではなく。
自分はあまりないです。くだらない事は良く覚えているんですけどね(笑)
クラスメートがどんな連中で、どんな事があったかなんて言うのは、度々クラスメートと会って話して無いと覚えているもんじゃないのかもしれません。
中学生や、高校生のときにいじめってありましたか?
自分はいじめた記憶はないのですが、それは自分に無いだけで、そのいじめられていた本人はまた違う記憶を持っているのです。
少なからずあったと思います。目を逸らしていただけで。
ただ、酷くなる前に自己浄化していたような気もします。って、思いたいだけかな?
本のストーリーも、皆が忘れてしまっているいじめの記憶と、いじめられっこだったトロ吉の記憶が復讐の筋となります。
もちろん、いじめていた本人達は忘れ去っているような記憶です。
ストーリーは中学二年生のときのクラスメートを巻き込みながら、どんどん進んでいきます。
そして、ついにトロ吉を追い詰めた!
と、思ったそこには!
最近、mixiで出身の小中高校のコミュを見つけました。
コミュには流石に30代後半の人は少ないのですが、少なからず同級生が書き込みしていたりします。
皆、HNを使っていますんで、誰が誰やらわかりませんが、皆が元気でやっているようでほっとしたりもします。
中学の時には考えられなかったコミュニケーションの方法ですね。
どんな形であれ、人と人とがつながっている事を確認できる事はいいことだと思います。
さて、次はどの本を書きましょうかね(笑)
最近お気に入りの作家、萩原 浩さんの本です。
ハードカバーで出ていたと記憶していますが、今回文庫本になって登場です。
筆者の作品も結構ヴィジュアル化されておりまして記憶に新しいところで、渡辺謙さん主演の「明日の記憶」と、森山未來さん主演の「ぼくたちの戦争」が思い出されます。
さて、件の「メリーゴーランド」。
主人公の啓一は、勤めていた電機会社を辞めUターンし故郷の地方都市へ戻ってきた。そこで都会から染物の勉強に来ていた女性と出会い結婚し、公務員をしながら平穏な生活を送っていた。
そこへ移動の事例が、それは3セクで運営されている、市のテーマパークへと出向となる。
そこは他所の地方の施設と同様に赤字経営の施設。
当初は戸惑いも会ったが、GWの企画を推進していくうちに、仕事にのめりこみそして・・・
って、感じです。
のめりこみ始めてからが面白いところです。
赤字のテーマパークには色々な人の利権や思惑が絡みついていたり、夫婦の絆だったり、過去の傷?ってか、腐れ縁?、と言うか、変に頼もしい先輩が出てきたり、町の落書き問題や暴走族、それはもう、てんやわんやの中でなんだか知らないけど上手い事話が進んでいきます。
この題材の中に、利権と言うのがるのですが、結構あからさまで笑える。
実際に、こんな所はねーだーろうとか思うのですが、最近のニュースを聞いていると、以外そうでもないかもしれないとか思ってしまう。
権力って、結局は腐って私物化されちゃうのねw
できれば、小説の中の話だけに止めてほしいです。
話を少し戻します。
主人公の敬一以下のキャラクターが、それぞれ個性的に色付けされていて非常に面白いです。
昔、劇団員だった時代の団長や今の市役所の上司、奥さん、同僚、三セクの役員と市長。それに企画会社の社員。
それぞれ、良くキャラクターの味付けがされています。
そして、その人物達が絡み合って話が進んで行く様はなんと言っていいんですかね?
離れて見ると、地方都市の何処にでもあるようで無いドタバタのドラマなんです。
もしかして、自分の生活も引いて見て、他の人から見た視点に変えるかなんか味付けを変えると、一つの物語が出来るんですかね?
もう随分Blogを更新していませんでした。
気がついたら、五月も後半w(って書き出したのは5/19です。)
最近はもっぱら、mixiでの日記更新に明け暮れていました。
少しはこちらにも力を入れなくてはいけないですね。
今回は読書ネタです。
東野圭吾さんの『手紙』について書いてみます。
この本、友人より借り受けまして読ませていただきました。
映画にもなっていますので、ご存知の方も多いかと思います。
で、この本、借りた瞬間から絶対泣くだろうと思いながら読んでおりました。
さて、自分は泣けるのでしょうか・・・
主人公は天涯孤独の兄弟二人。
弟の目線で書かれています。
貧しい中で、弟をどうしても大学へ行かせたい兄。
つい魔が指してある裕福な老女の家へ盗みに入り、居る筈無いと思っていた老女に見つかり、行きがかりで老女を殺してしまう・・・その事件をきっかけに弟の(もちろん兄も)人生は大きく狂ってしまう。
それからの、弟の苦悩、兄の苦悩、そして周りの人の苦悩を書き綴った一冊。
盗みや殺人と言うものは、何が何でも犯してはいけない罪だと理解しています。
どんな理由があろうともです。その裏側には色々な事情が隠されており、そんな事情が不幸を産むと言う事も。
もちろん理由が無い人もいるでしょう。そう言うのは論外です。
さて、ストーリーですが、殺人を犯し刑務所に入って、弟を希望に刑期を勤める兄。
殺人者の弟として、世間から冷たくされ、兄の事をひた隠しに生活をする弟。
弟は、兄の罪のせいで色々な事を諦めてそれでも、なんとか自分の人生を歩みます。
悪い事ばかりが大半ですが、ある自動車会社の産廃を扱う企業に就職し、ある男と出会い、通信大学への進学を決めます。
その会社の中で働いているときに、ある女性との出会いがあります。もちろん後々の人生の鍵となる女性です。映画では沢尻エリカさんが役を演じていらっしゃったのではないでしょうか?
その後色々あり、大学を無事卒業し、電気の大型量販店に勤める事になり、そこで、また兄の件がバレ居辛くなります。そこにこの会社の社長が現れ、彼に一つの示唆を与えます。
さて、ここからがクライマックスなのですが、それは本を読んでください。
途中もかなり泣けますが、かなり泣けます。
結構お勧めの1冊です。
さて、ここに書きたい本が溜まっているんですよね。
IWGPⅦ Gボーイズ冬戦争
メリーゴーランド
秘密 等
最近のマイブームは、東野圭吾さんと、萩原浩さん、奥田英郎さん
またボチボチ書き溜めてUPします。