まりはな屋

地方都市で、清貧生活  

幻想

2015年09月22日 23時16分48秒 | 日々雑感
知り合いの若造が(わたしの半分程度しか生きていないのだから若造でいいだろう)

「家族がいたら、もっと仕事を頑張れる気がするんです」と言う。

家族や母が重いという本の市場が活況を呈しているというのに

奇特で純朴と褒めるべきだろうか。

(居もしない誰かのために頑張れるのなら、今、自分のために頑張れよ)と

心の中で毒づくが、口に出したりはしない。

そう思うのは本人の勝手だし、本当に家族のために頑張るタイプかもしれないし。

頑張らなきゃいけないなんてこともないし、

どうでもいいことだ。

誰かを支えたいとか誰かのためになりたいという気持ちは

たいていの場合、優越感や劣等感や征服欲からきてるんじゃないかなんてこと考えるよりは

よっぽど健全な気もするし。

健全・・・鈍感で無神経で排他的でいつでも大勢で異端者をないがしろにする。

そのくせ異端者を気の毒そうに気遣ったりするのだ。

異端は自分が異端であることに傷ついたり絶望したり、誇りを持ったりするが

健全は自分の健全を意識もしないし、当たり前だと思っている。

まったく健やかだ。

健やかな幻想を抱き続けることができるのなら、それが一番幸せなのだろう。

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