いやいやいやいや。対決っていうと、穏やかじゃないけど、穏やかな所が大体で、たまーに「こんのヤロー!!」と言いたくなる時もある、という話です。
でも、お互い仕事なので、口調はやんわり、本音はムカムカ!そのギャップが自分でもおかしい。あとで考えると、笑えるくらい。
ある採用品(いわゆる、教科書)の注文をY社に出したところ、なぜか搬入前日の夕方に悪い予感がして(本当に予感があるんです!)取次に入っているかどうか電話をして確かめたのです。次の日に店頭にくるなら、当然、取次に入っていていい時間でした。ところが、取次のIさんは「いや、入ってないですね。今日の搬入はもう終わりましたよ」とのこと。早速Y社に電話してみる。以下、( )内は本音である。
Y社:Y社受注センターでございます(受注締め切り間近なので少し不機嫌)
わたし:かけこみで申し訳ありませんが、採用品の件で担当の○○さんにお尋ねしたいことがあるんですが
Y社:少々お待ちください(なんだ、注文じゃねーのか、という口調)
しばし、音楽流れる。たぶん、「風と共に去りぬ」だった
○○さん:はい、○○です
わたし:(お待たせしましたくらい言え!)お世話になっております。○日にFAXで注文いたしました採用品の「マーケティング××」(仮称)なんですが、取次搬入日が本日になっているんですが、まだ届いていないようなんです。お手数ですが出庫状況をお調べいただけますか?(どうなっとんじゃ、うりゃ。こっちゃ客に明日来るって言いまくってんだよ!)
○○さん:えー、でしたらちゃんと出庫してると思うんですが~(だるそう)
わたし:いま一度お調べいただけませんか(っざけんなよ。きてねーっつってんだろ)
○○さん:少々お待ちください~(だるそう…)
「風と共に去りぬ」
○○さん:お待たせしました。取次搬入は来週の月曜になりますね
わたし:(ちょっとちょっとちょっと!)そちらからいただいた回答では今日搬入なんですが、
○○さん:そうですか?
わたし:○○様のお名前で、○日にFAX回答をいただいていますが、どうしてこのようなことが起こるんですか?
○○さん:少々お待ちください(今度はちょっと真剣な声。名指しにひるんだか)
しかし、何度待たされればいいのだ。3度目の「風と共に去りぬ」を聞く
○○さん:お待たせしました。ごめんなさいねー。こちらでFAXを受けたとき、その時間に出庫できるというはずだったんでが、倉庫と管理の間で誤差がでてしまって。月曜日搬入です。
わたし:(誤差!?社内誤差かい!)そうですか。でも、こちらもそのつもりでお客様にご案内しているので、なんとか明日までに店頭搬入できるように取り計らっていただけませんか?(そっちもちで直送しろ!)
○○さん:ううん、それは無理
わたし:(タメ口かい!)……
○○さん:今日の出庫分はもうトラックが出て行ってしまいましたので。
わたし:……(かなり長い沈黙)それでは上司と相談してまた○○さん宛てにのちほどお電話さしあげますので
○○さん:わかりました
わたし:失礼いたします(受話器を置く)
もちろん、上司には報告はしても相談なんかしない。向こうがああいう以上、どんなに理屈が通っていなくても、書店が我慢するしかないのだ。
それにしてもくやしいのは、Y社がもう少し誠意を見せてくれてもいいんじゃないか、という点だ。個人ではどうしようもないことだとしても、せめて「申し訳ない!」という気持ちを表して欲しかった。
こうして、表面上は礼儀を保ちながら、多かれ少なかれ、日常的に書店と版元は対決しているのです。
しかし、この○○の名前を私は一生忘れないでしょう。珍しい名前だったし。
たぶん、向こうも覚えてるでしょう。(しつこいやつノートに載ってるかも)
でも、意外と会っちゃうといい人だったりするんだよね!