ネコときどき彼 *No cats No life*

ネコと私とベルギー人の彼の楽しい毎日

クリストフル

2013-04-12 | 日記
お見合いに来られた 里親希望の方ほとんどが、名指しで選ぶのは



ルル、ことクリストフル 💖
一度も里親募集していないんですけどね 🙅



姿形の愛らしさだけでなく、素直で甘えんぼの性格で まわりに幸せを運ぶ子です 💘
でも、一度も里親募集していません
😤

募集していないことは、事前にきちんと説明しているにも関わらず、お見合いに来れば そこにいる子の中で、選び放題だと 勘違いされている 困ったちゃん……😓

これまで、クリストフルだけでなく この子は募集していない、と言われると 余計にムキになる方が 少なくとも 4組いらっしゃいました
あるいは、欲しいだけ連れて帰れると思い込む あり得ない勘違いの持ち主さんも……😅

ほとんどの方は 純粋で善良な方ばかりですが、稀に 無償で純血種をもらえるなら いくらでも欲しい、一頭を譲渡されたなら 次々とくれるに違いない、と考える ハテナな方がいらっしゃるのです~うひゃ~~ 😣

そもそも、募集しないのには理由があります
そして、その理由を誰にでも説明する義務はないと考えています
里親募集する子は、社会性に富み 健康に不安がない子…これ 常識ではないかしらん 👍

従って、募集していない子は そこには当てはまらないということ……なぜ、そんな簡単なことがわからないのかな~ わかるでしょ~❓



ルルもその一頭です
出会った時には既に マイコプラズマ肺炎で 肺は見事に真っ白
数ヶ月の入院加療の後、完治はしたものの 少しの運動にも 口を開けて ゼーゼー言ってしまいます
よその人はわかりませんが、少なくとも 私はこういう健康状態の子は 手放しません ❌



ルルの右眼網膜写真です
右側に、黒い斑点があるのが見えますね
これは色素が黒く 変性して来ているもの
網膜色素変性症という遺伝性疾患で、いずれは失明を免れない 不治の病です

ルルは光を失う病気です

この病気は進行が遅く、今すぐに失明するわけではありません
しかしながら、まだ一歳になったばかりの若いルルが生きている間に、見えなくなる可能性は 残念ながら かなり高いと言えます

遺伝性疾患とか、不治の病と聞いたとき、たいていの飼い主は パニックに陥り、頭では いろいろな治療をしなければならないと理解しながらも、先々の不安や 永遠に続く治療の長い道のりに絶望して、心が うん、と言わないそうです 🆘

飼い主が嘆いたり、泣いたりして
治るものなら いくらでも騒げばいいですが、そうじゃない…ですよね

ところで、ルルの病気は、彼女自身が教えてくれました 🙋
通常、網膜写真を撮る飼い主はゼロ
まず、いません = 病気に気づけないのです 💔

発端は結膜炎でした
ある日突然、ルルの右眼に結膜炎が出て、高い効果があるはずの薬が効かなかったのです
さらに、一週間の入院加療の末、結膜炎はおさまったものの、涙目が残ったことに 私は疑問と不安を拭えなかった

ぷらちな の経験から、パッと見は何ともなくても、みな 一度は角膜、網膜写真を撮ることを 決めてもいました
まさに、同じ轍を踏まない……です

主治医に 角膜、網膜の写真を撮ってくれるように 頼みました
期間は二週間おきです
数枚撮った写真を見比べれば、異常が見つかるはず

そして、悪い予感があたり
遺伝性疾患と診断されました



ぷらちな がお世話になった 県内の眼科専門センターに転院して、治療をすることになりました 🏥
自宅からは 高速を使って 約30分の距離です
かつて、ぷらちな と通った同じ道を
今度は ルルとふたりで 通います 🚘

治らない病気でもかまわない
見えなくなっても ルルには 変わりない
少しでも 病気の進行を遅らせ、不快感のない日々を過ごせるようにすればいい 🍀

ペット医学では まだまだ後進国の日本では未認可の良い薬も 欧米には多々 あります
ベルギーに行ったら、もっと良い治療方があるかもしれないね ⭐







たろうちゃん

2013-04-12 | 日記
これは何でしょう❓


ご存知、アトラスキャリーです
中には当然、保護したネコがいます
その名は たろう  

たろうちゃんは 一年ほど前から、本当に時々、顔を見せる男の子でした
私の自宅敷地内にある 餌場に来る子はみな、顔と名前がわかりますが、たろうちゃんは あまりにも姿を見せないために、その名を呼んでも無反応だった

それでも毎日毎日、姿は見えなくても
名前を呼び続けた結果、1mくらいの距離までは近寄るようになってきました
ただ、それ以上近寄ろうとすると、逃げてしまいます
私が餌場にいる間は、ごはんを食べようともしませんでした

餌場に来たての子はみな、周りを気にしながら食べています
何度も後ろを振り返りながら、敵が来ないか確認しながら、今しかないようにガツガツと

そんな時、やさしく名前を呼んであげると、安心して食べることに集中するようになることをご存知ですか

『大丈夫よ、ママが見ていてあげるから、安心してお食べ』

そう呼びかけるだけで、私への信頼度は驚くほど上がるのです 
保護活動を始めてから、ずっとそうしてきました

三週間ほど前、たろうちゃんは
私の車の下でうずくまっていました
近寄ろうとすると、いつものごとく さっと逃げ……ようとした その、右前脚がブラブラに 

脚を地面に着けない怪我をしていました

保護したい、保護できない、悩んだ私はその日から、アトラスキャリーを餌場に置きました
しかし…それ以来、たろうちゃんは
来なくなってしまったのです

それから少し経ったある朝、いつものように洗ったトイレを 庭の物干しに干した時、突然

しゃらん

と、不思議な音がしました
かつて大型犬を飼っていた私には、耳慣れた懐かしい音……鎖が動く音です

音のする方に目をやると、槇の木の根元に チシャがいました



困った顔で、にゃあ と鳴いたチシャ
チシャの右前脚は 不自然な方向に曲がっているじゃありませんか



チシャの右前脚は、このトラばさみに挟まれていました



運良く? ハサミ部分はギザギザではなく、外傷はないように見えました
すぐに外して、触りましたが、さして痛がる様子もありませんでした



血がついていないのは不幸中の幸い
可愛いチシャの毛だけ 残っていますね
チシャは災難に遭ってすぐに逃げて来たらしく、外してすぐに歩いたり、高い所にジャンプできています

ところで、チシャの怪我を確かめながら、ふと
あることを思い出しました
それは、以前に 同じ場所を怪我していた たろうちゃんのこと
さらに遡り、同じ場所のひどいキズが元で亡くなった トラちゃんのこと

三頭とも、全く同じ場所を怪我していました
その確証を得るには、たろうちゃんを保護して、病院に連れて行くしかありません

姿を見せないたろうちゃんを、どうやって保護すればいいのか
答はひとつ

まちぶせ

これしかありません
会えないと言うことは、私が餌場に行く時間以外でなければダメだということ
ふだん、やらない時間にやれば可能性はあるんじゃないか 

そして、たろうちゃんに会えました
朝7時、餌場に行くと、たろうちゃんが脚をブラブラさせていました
驚くことに、私を見るや、可愛い声で鳴いたのです

保護する時のお助け、フライドチキンをレンジでチンして、置きっ放しにしておいたキャリーの前に置いて見ました
キャリーの中、入口、その前、そのまた中間、そしてそして、たろうちゃんの前と ヘンゼル & グレーテルの逸話のように、ちょんちょんと
一心にフライドチキンを食べている、頭に手をやっても怒りません
頭を撫でても逃げません

私は素手で、たろうちゃんをキャリーに押し込めることができました 
すぐに、シーツでキャリーをくるみ
ネコの来ない場所に……獣医に連れて行くまでの2時間、たろうちゃんは とても静かに座っていました
(無理矢理に保護(捕獲)した場合、ネコは恐怖からキャリーの中で暴れるものです)



たろうちゃんのレントゲンです
右前脚の少し上、傷ついているのが はっきりわかりますね
思った通り、トラちゃん、チシャと
全く同じ場所が傷ついていました 

幸いなことに骨折はしていませんでしたが、腱の損傷がありました
そして、怪我をしてから時間が経っているために 化膿した膿が患部に溜まり、それが激痛の原因だそうです

そこで、患部を大きめに切開し、化膿した部分を切除して縫合、固定しました
手術に伴い、実施した血液検査はエイズ 白血病ともにマイナス
手術に耐えられる体調だったからこそ、実現できたのです
同時に去勢も行いましたが、術後の経過も悪くありません
およそ2週間、入院して経過をみることになりました

かつて、怪我をしていることを知りながら、保護できずに 死なせてしまったトラちゃん
あのとき、二度と同じ轍を踏まないという誓いを守れたこと、とてもうれしい 

今回、トラばさみの恐怖と苦痛に耐えながら、必死に私のところに逃げてきたチシャ
全く触らせてくれなかったのに、信じられない変化で 保護させてくれた たろうちゃん

笑う人は笑えばいい
私は、天国にいるトラちゃんが そう仕向けてくれたと信じています

このトラばさみ、持ち主を確定するために写真を撮り、町内の回覧板に載せました
持ち主からは未だ、連絡がありません



私の住むあたりの地図です
ピンクでマークした地域は、私が片っ端から保護してきたところ
そして、ここ2~3年、93番あたり中心に、地域猫活動が始まっています
以前、記事にもしましたが、住民全員が地域猫に賛同しているわけではない状況を考えると、心よく思わない人の仕業かもしれない

保護活動と地域猫については、今までもこれからも 議論が続くことでしょう
そこには地域住民の利害とともに、行政の在り方も関わってくるだけに
ことは複雑です

ネコの嫌いな人の心情を慮りながら、一頭でも多く 助けられたらいいなと思います 










さよならの向こうにあるもの

2013-04-12 | 日記
みなさまにご心配いただいておりました女の子……自己免疫性介在溶血と診断され、懸命な治療を行ってきましたが、力尽きました

それに先立ち、既に新しい暮らしをスタートさせ、幸せに満ち満ちていたはずの男の子も、再生不良性貧血で早逝してしまいました

いずれもノルウェージャンフォレストキャットです


いずれも 一般的に白血病と言われる不治の病
完治の可能性は極めて低いことは、診断の瞬間から覚悟していました
治るものなら、元気になるものなら、どのような治療もしてあげたい
費用の問題ではない

しかし、現実的に、日に日に衰弱していく子に対し、積極的な治療を施すのは勇気がいります

何をやっても その効果があるのは、ほんの一瞬
力なく横たわる頭を上げ、飼い主の呼びかけに応えてくれる その一瞬のために、本人に強い負担のかかる治療をするのは是か非か……その答えは個人差があり、永遠に正答は得られないように思います

しかし

ペットにとって、唯一にして最大の味方である飼い主が あきらめたら、どうなるでしょう

弱っていく我が子を見るのがつらい、と 獣医に安楽死を依頼する飼い主だっています
そこまでの決断ができないまでも、ただ見ているのがつらい、と 自分以外の誰かに 看病を頼む人もいます

そして私は
その 誰か になることが非常に多い

誰もが 苦しむ我が子を見るのはつらいでしょう
でも、実際に治療に耐え、必死に生きようとしているのは 飼い主ではなく
ペット自身です

我が子のように、家族のようにと
お題目を唱えるごとく 連呼する飼い主ほど、苦しむのを見ていることができない と、たわけたことを言いました

見るだけなんですよ
飼い主がしてあげられるのは、見守ることだけなんです

それすらできないなんて 恥ずかしくないのか

今回、最期まで見守ってくださった飼い主さん
ご両親と ふたりのお子さん、みなさんで 最後の最後まで そばにいて できる限りの治療をしてくださいました
そして、お子さんのうち、息子さんは
将来、獣医への道を志ざされました

大事な家族を見送るのは、身を切られる思いです
その悲しみは、時が過ぎたのちも ふとした時に 胸をふさぐ……
しかし、それをプラスに変えられるのも、私たち人間に与えられた ひとつの才能だと思う

私はたくさんの子を保護してきて、たくさんの子を助けられずにきました
良いご縁だと信じて 送り出した先で ネコが強いストレスを感じるほど ひどい飼い主だったケースもあります

悔やんでも悔やみきれないことばかりですが、それでも私は保護活動はやめません
たくさんの 素晴らしい里親=飼い主さんの元で、幸せに暮らしている姿が
私を後押ししてくれる限り
今回のように、つらいことが続いても、励ましてくださる方がいる限り
私は 後ろを振り向かず 進んでいけると思います





ねこのきもち