絞りの雪輪の切り嵌めに、雪をかぶった椿は手刺繍。
帯締めはまさに打ってつけの色のを手持ちにみつけて合わせてみました。
春の足音に耳をすませながらも、大慌てで投入です。
畳んだ状態では無表情な帯が、締めるとふんわりこんな感じ。
「柔らかい帯は柔らかく締めるものよ」
こんな言葉で目からぽろりと鱗が落ち、そうか、帯の持ち味そのままに締めればいいのね、と気付かされました。
以前の私ならぴしっと形の決まらないお太鼓に業を煮やして、改良枕の力を借りてでも真四角なお太鼓を作ろうと躍起になってたかも知れません。
紫色と力の抜けたお太鼓のおかげで、男前な紺の紬がこんなに柔らかくなりました。
かねてより着物の本によく出てくる「季節の帯」というのにすごく憧れてまして・・・。やっと欲しかったテイストの帯が手に入って嬉しいです。
今年はほんとに暖かいですね~。
1月2月の一番寒い時期になるまでベロアのコートは我慢しておこう、と思ってたのですがいまだに羽織にショールで十分です。
もしかすると今年はコートの出番はないかも。
着物って、季節季節で遊び心のある着方ができるのところがいいですよね♪
温暖化で季節を感じることが少なくなる毎日ですが
着物によって四季の移り変わりを感じられると本人も周りの人も楽しいでしょうね。
せめて雪が乗ってなければ・・・とも思ったんですが、いやいや野暮は言うまい。
あまり得意でない寒い季節なんですが、来年からはこの帯のために楽しみに待つことができるなあ、と思うと嬉しいです。
日本人で女で着物を着られてよかった~、そう思いますですね、こういうものに巡り会えたときは。
帯の結び方ですが、柔らかい塩瀬の帯、ぜひぜひ柔らかく締めてあげてみてください。
四角くかちっとしたお太鼓を頭に描きながら結ぶとなんとも納得いかない柔らかい帯ですが、最初から力を抜いて柔らかく仕上げるとぐっと表情豊かになりますよ。・・・ってスミマセン、私も気付いたばかりなのに偉そうに。
でもね、こういうあたりが楽しめるようになってくると、もっと楽しみが広がるんだなあ、とまた発見です。
この柄の通り季節限定なのに、もうひとめぼれだったんですよ~。
ただね、この色がなかなか難しくて手持ちにうまくコーディネートするのにワザが必要です。
私にとっては「使い勝手のいい帯」というより「ちょっとチャレンジ」なんですが色々研究して自分のものにしたいです。
男前なんてなんのなんの、とぉ~っても女らしい着物姿でございます。
ちょっと、ちょっとちょっと! ステキな帯じゃあありませんか! 私好みです~。
一見ぱっきりしたお着物にもよくのって、色目も柄も風情がありますね~。うーん、こういう帯、欲しいよぉ。