金剛の信念は剣よりも強し 人は城 人は石垣 人は堀【K's EYE】

2010-01-31 23:54:33 | K's EYE
 スイスのダボスで開催されている、
 世界の政治指導者や経営者、学者ら約2500人が集まる、
 世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に、

 日本から仙谷由人国家戦略・行政刷新担当大臣も出席し、
 内需の拡大を訴えました。
 世界恐慌を技術力で乗り越えてきた日本の底力を見せて欲しいですね!

∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴・∴

【今日のちょっといい話】

◇金剛の信念は剣よりも強し 人は城 人は石垣 人は堀

 明応五年、蓮如(れんにょ)上人が親鸞聖人の教えを宣布する法城として
 建立されたのが、かの有名な摂津(今の大阪府)石山の本願寺である。
 それより真実を求める人は全国より群参、石山は大発展し
 戦国諸大名も無視できない一大勢力となった。

 中でも石山の軍事的、政治的要害の地であることに、
 いち早く着目した織田信長は、幾度も譲渡の相談を持ちかけてきた。
 蓮如上人以来、血と涙で守ってきた法城を仏敵に渡すことはできない。
 本願寺が拒絶したのは当然である。

 姦雄・信長は遂に元亀元年、石山攻略の大兵を起こしたが、
 予期せぬ敗北に大いに士気を喪失した。
 反織田の諸将の挙兵もあって、
 さすが強気の信長も一時撤退を余儀なくされる。

 むろん彼は目的を放棄したのではない。
 果たせるかな天正四年。
 陸海からの猛攻は三度におよんだが、
 民兵とはいえ真心から守る城は堅かった。
 千軍万馬の信長勢も、またまた大敗し
 捲土重来(けんどちょうらい)を期せねばならなかったのである。

 野望あくなき信長の攻撃は、その後も四度、五度と敢行されたが、
 護法の鬼となった人々の魂で築かれた『南無六字の城』は、
 がむしゃらな兵馬の蹂躙を許さなかった。

 永禄(えいろく)三年。
 桶狭間の奇襲より、戦えば勝ち攻めれば落ち、
 朝に一城夕べに一国と領土を広げ、群雄草のごとくなびき、
 五畿内の猛将を馬前の塵に蹴った信長も、
 石山攻略だけは断念せざるを得なかったのだ。

 この恐るべき力は何処からあらわれたのか。

 人は城 人は石垣 人は堀 情は味方 仇は大敵
 と戦国武将はいう。
 外敵を防ぐには、幾万金を投じた鉄壁よりも人の団結が凄い力を発揮する。
 地の利や毛利の援助があったとはいえ、
 何ものよりも大きな力は弥陀の本願真実から湧き出ずる信仰の団結が、
 法城を磐石の泰(やす)きにおいたのである。

 諺(ことわざ)にいう。

 ペンは、剣よりも強しと。
 信はまた剣の力に勝るのだ。


【編集後記】

 バンクーバー冬季五輪開幕まで1ヵ月を切りました。
 注目の女子フィギュアスケートでは、
 今季不調だった浅田真央が、先日の四大陸選手権で、
 難易度の高い2度のトリプルアクセルジャンプを成功させ、
 復調の兆しを見せました。
 トリノ五輪での荒川静香選手に続き、金メダルに期待がかかりますね^^