大陸的思考？

このような駄文も目を通してくださる方がおられる事は非常に感謝すべき事だと思う。
偶然、このブログを見てくださった旧友が一つの質問をしてくださった。

「大陸的思考とはどういうものか？」という質問である。

少し話が長くなるが、前提条件として読んで欲しい。

日本人の経営的思考に変化が訪れたのは1990年代前半のバブル景気である。
それ以前から日本的経営は世界のグローバリゼーションには太刀打ちできないと言われだし、バブルの崩壊を受けて日本の経営者の考えが大きく変化しだした。

コスト削減、利益率の向上、経営の効率化、ITの導入。そんな言葉が乱舞して、リストラによる人員削減、企業規模の縮小などにより下請け企業までに影響を及ぼす結果となった。

これらの結果、日本の企業は利益が向上し、国民生活の向上が実感できぬままに景気が長期拡大をしていると数字だけが一人歩きしだしたのである。

結局、誰が儲けたのか？そこが一番わかりやすいポイントではあるのだが、実は誰もわかっていないのではないだろうか？

近所で大豪邸が建てられた、その家の前には高級車が停まっている。あの家は儲けている・・・。
残念ながら単純にはそうとは言えない。
ローンで購入していれば、豪邸も高級車も手に入るからだ。（ローンを組める収入があれば・・・という前提はあるが・・・。　苦笑）

話が遠回りになったが、「大陸的思考」とはモノとカネが全てであると言う考え方ではないだろうか？
歴史的に見て、ユーラシア大陸に位置する多くの国は、戦乱で時の政権が度々入れ替わっている。
時には自国内での政争、時には他民族の侵略。その時に自らが頼れるものはモノとカネである。（モノというのは貴金属や塩などの固形物で金銭的価値のあるもの）

その点で言うならば、日本は先の大戦以前に国内での政争はあったものの他民族の侵略を受ける事はなかった。

その事は日本人が非常に精神的な昇華を望む傾向にも表れているとも言える。
実は日本人が理解できないものに”データベース”と言う言葉があることをご存知だろうか？
多くの方がデータベースは難しいとお考えなのだが、日々、利用しているのある。・・・そう、住所録などである。

外国には”レシピ”と言う言葉があるが、日本語でそれに該当するものはなんだろうか？
・・・処方箋？
”レシピ”とは”記録”という意味合いで考えてよいと考えている。
何故、記録が必要なのか？
それは、技術の継承が困難だからではないかと推察している。

日本の場合には親方と職人の師弟関係のように人が人に技術を直接伝達している。
・・・記録を残さなくとも継承されているのである。

それは先に述べたように日本は他民族が侵略してきて、文化を壊すこと（もっと言えば人が大量に殺戮されること）がなかったからと言えるのではないだろうか？

日本を否定したい人は「島国根性」と言うが、島国であったことが幸いして独自の精神文化が成り立ったと推察できる。

戦争というものを境にして、日本独自の精神文化（仏教や儒教の思想を取り入れた）が、大陸的な思想を取り込んだ結果、今の日本になったのではないだろうか？ということを”揶揄”して大陸的思想と呼んだわけである。

若干、端折った部分もあるが、要はカネカネではいけないよという意味なんです（苦笑）