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くうあり

自分なりの気付きを綴るブログ  

自然栽培から学ぶ 木村秋則さんの「リンゴが教えてくれたこと」を読んで

2018-06-24 05:31:40 | 読後感ノート
人が自然の中で生かされていることを理解したいと思い、木村さんの本を久しぶりに引っ張り出してきました。


木村さんのプロフィール

一番心に響いたのは、以前もブログに書いたかもしれないけれど、スーパーの野菜、有機野菜、自然栽培の野菜、を常温でほかっておくと、有機野菜が一番に腐るという写真。

植物にとって、農薬よりも、たっぷりの栄養の方が害になるというもの。

子どもにとっても、自分で頑張る力が育たないくらいに栄養を与えすぎること、甘やかしすぎることは害になると感じ取りました。


農薬も肥料も施さない自然栽培のイネは、「イネ本来がもつ感知力などの本領が発揮されています」とありました。「イネそのものが自然に逆らわず、寒い時にはじっとこらえ、少しでも太陽が出たら思いきって太陽の光を吸収します」


森のようちえんの子は、自然の雨風にさらされることで、自分で服を脱ぎ着するから、色々な状況に自ら対応できる子になる、と聞いたことがあります。私の園では私が声をかけすぎてしまったのかもしれません。


利益を得られるように育てよう、という考えは人間の傲慢さだという考えも繰り返し出てきました。

今まで数字のことしか考えていなかった、傲慢だったと話しかけて謝り心をかけたりんごは枯れなかったが、話しかけなかった80本のりんごの木は枯れたというお話も印象的です。


このことは、どうやって能力をもったいい子をうまく効率よく育てるかと奮起したり、またはどうして自分の思ったとおりにまっすぐ育たないか、なぜ周りのみんなと同じように普通に実をつけないのかとヤキモキするような視点でなくて、感謝の気持ちや子どもから学ぶ姿勢で、こどもの気持ちになってかかわるという保育のこころに繋がります。


私たち大人ができることは、子ども本来の力を発揮してのびのびと根を張れるように土作りをすることだというふうにも受け取りました。

木村さんがどのように土作りをしたか。

それは観察でした。

どんな害虫がきているか、どういう時に葉が落ちたか、りんごの木の気持ちを推し量りながら一日中観察してデータを取ったとのこと。

死ぬつもりでロープを持って登った山で見つけたどんぐりの木が、何も施していないのに自然の中でイキイキとしている、自然が調和し共存しているから土はふかふかで害虫はいないということが木村さんのリンゴ再生のヒントになりました。

木村さんは、自然のどんぐりは元気いっぱいの野生児だと表現されていました。


こどもたちがのびのびとたくましく根を張れるようにするには、私たちは何をすればいいのか?


裏表紙の木村さんのお言葉

「自然には何一つ無駄なものはない。私は自然が喜ぶようにお世話をしているだけです。」


自然が喜ぶようにお世話をするってどういうことか、木村さんのリンゴをイメージしながら一つ一つ確かめてみたいです。

森のようちえんにいると、このような私の不自然なやり方ではダメだと常に内外から聞こえてくる気がしています。被害妄想かな。自分で自分をそのように感じているようです。もっと視野を広くして、今私が自分に違和感を感じているものは何なのかを知りたいです。

物事を繊細に見て、自分のためでなく、純粋に子どもの育ちを願うということ、関わりが一方的でなく対話的になるように子どもをよく観察すること、謙虚になること、自分が自分であること、折れながら折れずに実践します。

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