たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

心に残る思い出の山 那須・茶臼岳 ③

2020年10月24日 | 心に残る思い出の山

続き

小屋を後に茶臼岳へ向かう

峰の茶屋の警告板→「この付近は地形の関係から大変 風が強い所です。10月から5月にかけては想像を絶する程の風が吹く事があります。登山者が飛ばされて遭難した事も有りますから十分な注意が必要です。

 

茶臼山頂間近、あちこちに噴気孔が見られ硫黄臭が鼻を突いた。 「幾つ噴気孔が見つけられますか?」と言った看板が有り、この付近は観光客の為の探索路になっている様だ。 蒸気が噴き出す岩の割れ目に手をかざしてみると結構、熱い。一体、足の下はどうなっているのだろう?

山頂には那須岳神社が祀られている。草木一切よせつけない岩石だらけの頂からの展望の良さは言うまでもないが、何処からも見えていた大倉山、三倉山、流石山のボリューム感は、ここからも目を奪う程の貫録を見せつけている。

を少々戴いたら気持ちが良くなってウトウト。 と・・・頭の直ぐ上で赤ん坊の泣き声。近くにはスカート姿の女性が男性に助けられ危なっかしく岩から岩へ飛び移っている姿が有ったり背広姿の男性がウロウロしていたり・・・ロープウエイが延びているので仕方がないが、それにしてもどうも落ち着かない。

無限地獄

姥ヶ平

眠い目をこすり谷の縁へ移動。後でここが「無限地獄」と知ったのだが激しい噴煙だった。凄い迫力だ。夢中で観ている内に酔いが一気に醒めた。下方には小さな池を持つ姥ヶ平の広がりが有り静と動のその対象がまた良かった。

「説明版より」→「表面が平らな岩を良く見るとジグザグの面白い形の割れ目が入っている物があります。これは岩の小さなヒビに水が浸み込んで冬に凍った為に出来たものと考えられます。」

茶臼山頂直下でクライミング中の二人を発見、双眼鏡で覗くと男性がしっかり女性をロープでキープしていた。未だ若いらしくキャッキャという声が風に乗って流れてくる。これも若さのなせる業。雄さんは羨ましそうに、私は少々ジェラシーを感じながら2人の姿に目を向けていた。

「噴火口の一つ」 硫黄で黄色くなった穴からシュルシュルと音を立てて盛んに噴煙を上げる様はやはり不気味だ。単独の女性が躊躇いも無く穴に近づいたのを見て雄さんも後に続いた。ところが数日後、山名確認をしていた時「有毒ガスを含んでいるので注意」の文字を見つけてしまった。雄さんに話すと「今更言われても遅い、もう帰って来ちゃってるよ」・・・

 

此処は嘗て硫黄を採取していた跡地

茶臼の北面を巻き幾つかの噴火孔を見ながら牛ヶ首まで下り、ここで最後の休憩を20分程とり文明の利器は敬遠し駐車場へと下った。 5月も後半と言うのに色彩感には乏しかったが実に充足感に満ちた山旅だった。

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12 コメント

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那須・茶臼岳 (イケリン)
2020-10-24 18:39:40
たかさん こんばんは。
人間が吹き飛ばされるほどの風とは、大型台風並みの風が吹き抜けているようですね。
こんな岩だらけのところで吹き飛ばされたら大怪我どころではすまなさそうです。

やはり未だに活動している山だけに立ち上る噴煙もすごそうです。
以前泥湯温泉だったかで硫化水素ガス中毒による死亡事故が発生したことがあるだけに
一つ間違えばと言うところのようです。迂闊に近寄れませんね。

あらあら・・・こんなところでお昼寝とは、なんということでしょう。(笑)
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こんばんは (ベル)
2020-10-24 19:21:14
苦労して登った山頂 ひと眠りしたら赤ん坊にスカートはいた女性 スーツ姿の男性などがうろうろしてるってせっかく登ったのに苦労が報われませんね

噴気孔からガスが出てるのはあまり近寄りたくありません あの緑と言うか黄色と言うか蛍光色の塊からガスが出てるあの臭いは近づいて大丈夫なのって思ってしまいます
5月後半と言え2000mの山で半袖ってことは地面から熱気がきてるのでしょうか
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またまた今晩は~ (たまボブ)
2020-10-24 21:16:58
峰の茶屋に警告板が出ているのですか、そう言えば登山者が吹き飛ばされた記事
目にしたことを思い出しました。
無間地獄、あの硫黄の臭いと立ち込める噴気凄いですよね、
息を詰めながら足早に歩いて通り進みましたね。
撮った写真が少なかったのですが、たかさん達のブログを拝見して
懐かしさとともにもう一度登った気分を味わえました。
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こんばんは (Blue Wing Olive)
2020-10-24 21:42:14
噴煙と強風、自然の凄さを感じることのできる山のようですね。
ロープウェイでも行けるんですか。
興味が湧いてきました。
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イケリンさん、こんばんわ (たか)
2020-10-24 22:27:51
警告板に10月~5月にかけてと有りましたから私達が物ったのが5月23日でしたので恐ろしい強風も治まり始めた時だった様です。
ゴールデンウイークに行っていたらどうなっていた事やら・・・吹き飛ばされていたでのしょうか。

ロープウエイもある事から今天皇様が皇太子時代良く登られた山であり、この辺りは観光化されて山スタイルよりも軽装の人の方が多い位です。
でも、私達はロープウエイを避けて下山しましたので、そうした喧騒もなく自然を満喫しながらの締めくくりが出来ました。
何処の山に登っても、うららかな日は惰気を催しついついになってしまう私です(^_^;)
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ベルさん、こんばんわ (たか)
2020-10-24 22:37:12
ロープウエイ駅から茶臼までは、それこそ銀座並みの賑やかさです。
私達は其れを少しでも避けようと姥ヶ平に下り、そこから駐車場を目指しました。
那須と言えば一大観光地ですので一部がこうなっても仕方無いのかもしれませんね。

下った姥ヶ平はちょうど今頃は紅葉の最盛期でその見事さは全国で五指に入る程なんですよ。  私も数年後、別の登山口から入山し紅葉狩りをして帰りましたが、それはそれは息もつけぬ程の素晴らしさでした。
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たまボブさん、こんばんわ (たか)
2020-10-24 22:51:10
実際に登山者が吹き飛ばされると言う事故が有ったのですね。 私達も風は覚悟で行きましたが10月から5月にかけてでしたので何とか最悪の状況からは免れる事が出来た様です。 峰の茶屋のベンチでスケッチが出来た位でしたから。

硫黄の臭いを全身で浴びるのは状況からして逃れようも有りませんがシュルシュルと音を立てている噴気孔の側まで行って写真なんか撮ったりして今考えれば無謀だったかも・・・でも、さすが体に掛かる様な場所は避けました。 
そうでしたか!たまボブさんも茶臼にも行かれたのですね。
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Blue Wing  Oliveさん、こんばんわ (たか)
2020-10-24 23:03:38
活きている山は今まで幾つも登りましたが那須・茶臼の様に足元で盛んに噴気を放出しているのは初めてでした。
シュルシュルという音は何とも不気味なものですよね。

茶臼岳だけでしたらロープウエイで労せず登れます。
今頃ならば茶臼岳の下に見える姥ヶ平の紅葉が感動ものです。
ネットで調べてみて下さい。増々興味が湧くと思います。
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茶臼岳 (akira)
2020-10-25 09:56:10
高山でもロープウェイの通ってる山は、大勢の人が訪れ
服装も色々ですね、サンダルから登山靴、スカート姿も多く見かけます
那須も茶臼岳あたりまでは簡単に行けそうですが!
姥ヶ岳付近の紅葉が綺麗と聞き行きたくなったのですがもう無理です!
夫婦での山歩き気兼ねなく楽しめたのでは!
自分達は家内年ですね、山は無理になりました。
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心に残る思い出の山 那須・茶臼岳 ③ (いちごみるく)
2020-10-25 11:24:06
たかさん おはようございます。

強風や激しい噴煙を上げている場所もあり有毒ガスまで危険と隣り合わせだったのですね

大変な登山のようでしたが
疲れも何もかも忘れさせてくれるような素晴らしい山々の景色が見れて本当に良かったですね

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