税込価格 6,194円
この本は単なる火山の写真集ではない。夫妻は地球という母体を一つのシステムとして、噴火を自然の営みのなかに捉え、フランス人特有の感性で火山の深部を美しく、また強烈に表現している。地球の誕生から今日までを1週間とみなし、地球の変動を火山現象を通して読者に語りかける。
クラフト夫妻を偲ぶ
地球の歴史―生誕から終焉まで
火山が大洋をつくり、海原から頭をもたげる
火山が大気をつくる
地球が大陸をつくる
生命の誕生
人間が地球を統治する
人間どもの傲慢と強欲とに激怒した火山が、怒りを爆発させる
人間の消滅とともに、火山活動も終息する
この本に登場する世界の火山
クラフト夫妻の著作一覧
大洋にうち勝つこと、一大構築をすること、それが地球の巨大な野望である
地球はひんぱんに己のやりそこないを訂正し、
もっとうまくつくり直すために、また破壊する
灼熱の灯台を思わせる活火山は、容赦なく成長を続ける
オーガスティン山;アラスカ
成長を続けて、火山は山脈となる
アリューシャン列島のシシャルディン山
雷光が、ガルングンの噴火による灰の羽飾りをジグザグに縫って走る
生命の起源となる最初のアミノ酸は、こうした放電現象のなかで生まれた
障害に出くわすと、玄武岩は表面にひだをつくってしわくちゃになり、数分後には固い皮となる
人間どもの傲慢と強欲とに激怒した火山が怒りを爆発させる
大地は己の腹を裂き、鼻息を荒げ、身を伸ばし、破壊の限りをつくす
地球の血液が、火山の血管を流れる
人間の痕跡をすべて消し去ろうと、火山は飽くなき執念を燃やす
無情にも、火山は人間をいけにえにし、文明は石と化す
人間の消滅とともに、火山活動も終息する