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Uボートエース 異色の撃沈王その生涯と死闘の記録 ヴォルフガング・リュート伝

2021年01月19日 13時19分37秒 | 読書・戦争兵器


第二次大戦で連合軍船舶23万トン沈め、若干30歳で海軍兵学校校長に就任した異色のUボート艦長の素顔と死闘の軌跡とは

戦争への地ならし
何事も始まりは困難だ
鉄十字Uボート
長いナイフの夜
バルト人リュートとその部下
幸福な時の終わり
統率の問題
幸運を祈る。そして雷撃の成功を!
第二位の撃沈王リュート
死と飛び魚
長期哨成
黄昏の歌

Uボートは連合軍の商船を約2,800隻、合計1,400万トンも撃沈したのである。

「ドイツ人は自らが打ちのめされるまで世界を支配しようとする狂信者であり、もし彼らが最終的に阻止されなかったなら、ぞっとするような専制に心酔したこれらの手先たちは、将来何世紀にもわたって人類の自由に幕を下ろしたであろう・・・喜んで世界を奴隷にするような最悪の下僕が、ドイツUボートの乗組員たちであった」

新しいG7e電気推進魚雷は、長期間にわたる試験の後、Uボートぬタイに提供されたばかりで、設計どおりに作動しなかったのだ。機構が繊細すぎたのだ。深度調定装置は潜水艦内の気圧と海水の温度に影響され、艦船の磁界を探知するように設計されていた起爆装置(磁気感応信管)は誤作動し、操舵装置も不良だった。この魚雷は製造担当者が軍法会議にかけられるという欠陥品だったのである。同じような現象はのちのアメリカ海軍でも起こっている。

圧搾空気推進式G7a魚雷

爆雷が次々と投下され
「激怒した男が艦尾に立って我々の頭に次々とビア樽を投げつけている

乗務員にチョコレートと炭酸カリウムのカートリッジを配った。
汚れた空気を濾過するためだ。
艦を放棄する準備も始められた。
自沈用の爆薬が用意され、救命胴衣が配られた。
艦内は暗く、さらに寒くなっていた。

歩くときに音をたてないように、乗組員は靴下だけになった。
寝台を次々に這い回り、いびきをかいている乗務員の口から炭酸カリウムのカートリッジが外れていないか調べた。
爆雷攻撃はとりわけ現代的な水上戦闘だ。
第一次大戦までは、このようなものはなかった。
控えめにいっても不快なものだ。それは生き残った者にしか理解できない。

爆雷の衝撃を潜水艦の船体を叩く巨大なハンマーにたとえている。
『鉄の棺』の著者、ヘルベルト・ヴェルナーは、爆発が続く間、それが過ぎるのを待っているのが最悪だったという。
「時間の感覚も失われ・・・無性に食い物が欲しくなる」
「ほんの小さな音さえも、生傷に触れられるような痛みだ。まるで精気が失せたように・・・
もはやむき出しだ」

「一般的に知られているが、爆雷攻撃が始まると、乗務員は仕官を見る」
乗務員がパニックを起こして失われた潜水艦がいかに多かったか
午後遅く、最後に、駆逐艦のうちの1隻がU-9の位置に標識ブイを投入した。
彼らは明らかに撃沈したと判断していた。
あとで彼らの主張を証拠立てるために、Uボートの「墓」に目印をつけたのだ。

ダンケルク「ダイナモ作戦」

「騎士十字章を授与された館長は、安全を確実に約束してくれるので、Uボートの乗組員からはとりわけ貴ばれた。あらゆる犠牲をはらってもこれを勝ち取ろうとする若い未熟な艦長は、軽率な行動をとりがちなため乗務員を不必要に危険にさらすからだ。・・・これが一般の乗務員の大方の見方であり、十分に理解できる。誰もが生き残りたいのだ」

ドイツ軍の通信を解読するのにイギリスが使っていた原始的なコンピューター(ボンブ)は、結果を出すのにしばしば数日から数週間もかかった。こうして解読された情報を連合軍は暗号名「ウルトラ」として配布していたが、時期遅れで役に立たないことがたびたびあった。

それが1941年5月を境に変わった。
アイスランドの南で、三隻のイギリス艦がU-110を攻撃した。
U-110は浮上に追い込まれ、それから拿捕部隊が乗り込んできて、不幸にも艦長は射殺され、使用可能なエニグマ暗号機と3か月分の記録紙と暗号鍵が押収された。

こうして、Uボート部隊の運命が、その後数ヶ月で決したのは驚くまでもない。
この頃からデーニッツもUボートが使っているエニグマ暗号機に疑いを抱くようになった。
しかし、暗号の専門家は繰り返し彼に大丈夫だと保証したので、終戦まで使い続けられた。

やがて改良型のボンブを数十台そろえて本格的に稼動させるようになると、傍受したドイツ陸軍や空軍の暗号文はその日のうちに解読できるようになった。ただし、ドイツ海軍が使用した暗号は暗号鍵がより複雑だったために、終戦まで暗号文の全体を解読するには至らなかった。そこでひとつの手段として、直接Uボートを急襲し、エニグマ暗号機と暗号鍵を奪取して解読に当たり、その他の情報と合わせてUボートの位置を割り出していたのである。

船が沈むまでに生存者全員が救命ボートに乗り込めるわけではない。
多くは船上から油が燃え盛る海面に飛び込むが、そこで窒息するか焼け死ぬ。さもなければ。マストや船橋の張り出しから落ちて衝撃で死ぬか、沈下する船体と一緒に海中に吸い込まれて溺死する。海で死んだ者たちは、体に水をいっぱい吸い込んでから沈む。
そのあとに死体が腐敗すると、再び浮き上がる。

このような者たちは、救命ボートに乗り込んだ者より、時には幸せだった。
救命ボートでは何日もあるいは何週間も死ぬのを待つ。
火傷、骨折、むき出しの傷口、さらには北風や熱帯の酷暑にさらされて飢えや喉の渇き、寒さで死んでいく。

「ビスマルク」が沈没した時点で1,000名以上の生存者が洋上で漂っていた。
全乗組員2,206人のうち生き残ったのは115名である。

U-181は、魚雷24本と甲板砲および対空砲を計3門、乗務員は55~63名、速力12ノット、航続距離43,893キロで、地球を1周できる燃料を搭載する。水中排水量は1,800トン、二基の大型ディーゼルエンジン(各2,200馬力)は最大19.2ノットを出し、弾薬は高性能炸薬弾と焼夷弾数百発を搭載している。

シュナップス=穀物・ハーブ・果物などから作られた蒸留酒の総称。
ウイスキーやジンなどもこう呼ばれる。アルコール度数が40%前後あり、食後の消化を促進するために飲まれることが多い。

アップマン=キューバの世界的有名な葉巻の銘柄。
この葉巻に関しては、1961年、アメリカがキューバに対する貿易輸出禁止宣言を行った前日の夕方、ケネディー大統領が報道官のピエール・サリンジャーにプチ・アップマンを1,200箱購入させたという有名なエピソードがある。

高周波方位測定器:HF/DF
==略してハフ・ダフとも言う。
連合軍が使用したUボートの発する電波の方位を探知する装置。

たくさんの仲間が鮫に食われた。
引き上げようとしても、たいていは悲鳴が聞こえて水面が大きく泡立ち、その救命胴衣の赤く輝くものが見えなくなる。あるいは、そこにたどり着いて引き上げようとしたら、人間の骨だけだった・・・。

ダイヤモンド剣付柏葉騎士十字章==それは第三帝国が授ける最高位の勲章だった。

哨戒が延長されて暗号鍵の期限が切れる。
メトックス・レーダー波探知装置の使用禁止。
メトックスを使用しているUボートが、ほとんど事前の警告なしに敵の航空機に見つかり攻撃を受けた。ドイツの科学者は理由を特定するために血眼になり、ようやく装置自体が発する低レベルの放射現象(中間波長域)が探知されている可能性を見つけ出した。

だが実際は、それが理由ではなかった、
この時点で連合軍の航空機は、メトックスでは探知できないUHF波を使った新型のレーダー装置を搭載していたのである。Uボートが自らの相違に裏切られたという間違った結論を信じたデーニッツは、メトックスのプラグを引き抜くという絶望的な決断を下した。

U-197は高度23mから投下された6発の機雷にきょうさされた。
『大量の油が盛り上がるように噴き出して、海面に大きく広がるのを目撃した』

もし、連合軍が方位探知装置HF/DFを使っているとドイツが疑ってさえいれば、BdUはすぐにUボートに対して長文の通信をやめさせただろう。

ヒトラーのお抱えの写真家:ハインリヒ・ホフマン



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