今回は、なぁーんと!!!!
お仕事ですよっ!
バイト先の 酒商熊澤 のお仕事で酒蔵訪問ですよっ!
今まで酒蔵へは “飲み手” として、趣味で行く…もしくは酒屋さんや飲食店さんに付いて行ったことはあれど、“酒販店” という立場で行くのは初めてだぁー!!
コトの発端は、姫路の酒蔵 壺坂酒造 さんが開催する “お得意様への感謝会” 。
対象は酒販店のみ、蔵見学と懇親会ってことで、本来なら店長や女将が行くべきなのだけど、「僕らは店休めないんで、もし良かったら代わりに行きません?他の酒販店さんと交流持つのも大事やし。」と(嬉涙)。てんちょー!ありがとうございますー!
しかも蔵元さんに子連れOKか聞いてみたら「いいですよ〜♪」と快諾。というわけで、休日で相方は家にいるけど、敢えてムスコ連れ。社会勉強せぇよ!
壺坂酒造さんの銘柄といえば 「雪彦山」。「雪彦山」を初めて知ったのも 酒商熊澤 。神戸に来るまで全然知らなかったけど、実際に姫路にある山で、蔵元のすぐ北にある「日本三彦山」の1つ、「せっぴこさん」と読む。
灘のよくある酒蔵のお酒とは全然違う味わいで、炭ろ過してない色のついているお酒に「兵庫の地酒って、こういうのもあるんだなぁ〜」って思ったっけ。
蔵見学も、杜氏さんたちと話すのも、楽しみ!
蔵の最寄りに駅はなく、姫路駅から車で30分ほど。なので蔵元さんがシャトルバスを用意してくださいました!
バスの中で挨拶してくれたりガイド役をしてくださるのは、壺坂酒造の専務じきじき。
「うちは営業マンもおりませんし、如何せん小さな酒蔵なので、皆様から飲み手の話なども聞かせてもらえると嬉しいです。」と。
あ!私、その飲み手の一人です!…って!あーあーあーいやいや違った、今日は “酒販店として” だった(笑)。
シャトルバスは、姫路駅から酒蔵に行く途中に、蔵で使っているお米のある田んぼへ連れて行ってくれました。場所は夢前町(ゆめさきちょう)。
壺坂酒造さんから車で5〜10分程度のところに、この一面の田んぼ!!!農家さんは、私と同い年の方…うぅ…耳がいたーい!すごいなぁ…
壺坂酒造さんでは、この一面の田んぼの中の 辨慶・愛山・山田錦 の酒米を使ってお酒を作っているんだそう。
山田錦っていうと「特A地区の山田錦」っていう “テロワール” にこだわっている酒蔵さんもあるけど、夢前町はそんな有名な地区では無い。
でも、壺坂酒造さんのお酒はこの山田錦を使って、ちゃんと良い評価もされている。
「特A地区ではなく夢前町でも美味しいお酒が造れる米が育つんです」
と語る専務さん、嬉しそうだし、誇りに思ってるんだろうなぁって伝わってくる。
そんな田んぼを見学した後、酒蔵に到着ー!
入口は売店になっていて、この日もご近所の方かな?がお買い物に来てました。
そんな中で「おやつセット100円」を早速見つけるムスコ(笑)。買おうかと思ったら「今日のお土産に同じのが入っているんです〜」と蔵人さん。それなら、もうちっと我慢しようなー。
売店のちょっと奥が瓶詰め場…かな?広いスペースで、蔵のイベントもよくここでやっているみたい。
改めまして。
さっきバスの中でも色々語ってくれた、24代目の専務、壺坂良昭さんからご挨拶。
ムスコにも明るく優しく接してくれる、とっても大らかな雰囲気の方♪ 話しやすいし、何でも聞きやすいし、気さくに語ってくれる。酒造りはもちろんしているけど、実際はそれ以外の実務に追われているんだそう。
で、そんな良昭さんと一緒に酒造りをしている杜氏が則政義春さん。
この則政杜氏が、これまた熱〜〜い方!!酒造りとは全く関係ない仕事から一転、この道に進んで20年ほどだそう。この後の酒蔵見学も、則政さんが引率してくださいました。
蔵の中は、とにかく古い! あ、古い=汚いでは無いですよー! でも、ほとんど機械に頼っていなくて「あぁー、本当に手造りなんだなぁ」って思う。
ちなみに、この蔵は姫路市の 都市景観重要建築物 にも登録されている。江戸後期からの建物なんだそう。
壺坂酒造さんでは、酒造りは専務と杜氏の2人でやっていて、生産量は年間300石ほど。さっきも書いた通り、専務はいろんな仕事もあるので、造りメインは杜氏1人という。
「蔵で寝泊まりしてるんですか?」って聞いたら、「うち、ここからすぐ近くで歩いていけるんですよ〜。寝るときはちゃんと家に帰りますしね」と、あっけらかんとしてる。
でも実際、一人で造ってるようなものだから、その責任感はものすごいんだろうなぁ。…ってしみじみ思ったのは、麹室の見学がなかったから。
酒蔵見学に行くと、大抵の場合は麹室も見せてくれる。酒造りの中でもとっても重要な「麹米」を造る場所であり、蔵人としても語ることがいっぱいあるはず…
だから「あれ?」と思って、見学が終わった後、「あのー麹室は?」と杜氏に聞いてみたら「他の人を入れるのは、ちょっと怖くて…」と。
なんというか、、、初めて「麹室には外部の方は入れられません」って言われて、むしろ「すごーい!」って思ってしまった。それだけ「酒造りを失敗させたくない!」って責任感が強いんだろうな!って。
ちなみに、後ほど、別の酒販店さんにちらりと聞いたけど、前職は研ぎ屋さんだったとか。うん!わかる!根っからの職人!っていう感じですもん。
と、飲んべえ母が見学中、坊はつまらなさそう。。。杜氏の話はまだまだ理解できないもんね〜。でも分からなくても、ちゃんと聞く姿勢を学ぶのは大切よー。
で、見学が終わったら、恒例?になりつつある(笑)、フォークリフト乗車。ご満悦で何より。
でも、お楽しみの時間はまだまだこれから!
蔵見学の後は 夢乃井 という地元の温泉ホテルで交流会という名の宴会ー!温泉も入れるぅ〜♪
急遽「お子様弁当」を用意してくださって本当にありがとうございます!蔵の奥さんも、宿の仲居さんも、とっても子供に優しくてありがたい気持ちでいっぱい。
乾杯は 雪彦山 大吟醸 。
個人的に気に入ったのは、桜の模様の 純米吟醸 。お燗にしてもおいし〜い♪
他には、愛山を使った 播州古今、酒商熊澤でもお馴染みの 無濾過生原酒、なでしこ酵母を使った 夢なでしこ 。
青と黄色のラベルの ひやおろし も、お燗で美味しいし、お刺身とか出汁の効いた料理に合う感じでイイ!これ好きー!
ひやおろしといえば… 年々、「ひやおろし」ってどんどん早く出されてません?!7,8月に「ひやおろし」ってのを見ると「棚の争奪戦か…」とか思っちゃう。
冷蔵庫のない時代と比べちゃあダメかもしんないけど、元々は「外と蔵内の温度が同じになった頃」=秋ごろに出されるのが「ひやおろし」。
壺坂酒造さんでも “棚の争奪戦” は気にされているものの、ひやおろしは9月ごろに出されるんだそう。
「うちは遅い方なんですけどね…」って苦笑されるけど、私はそういう “季節感” がちゃんとしてる方がいいと思うなぁ。技術ばっかりに頼ってると、春夏秋冬関係なくなっちゃう。…って甘い考え方ですかね(汗)。
ちなみに、雪彦山は、少人数で酒造りをしていることもあるし、お米が収穫できる時期もあるし、石数も少ないってことで、造りのスタートは11月。
出来上がったお酒はその造りのシーズンに売り切るので、何年か熟成させることもない…というか、多分、そこは蔵のスタンスなんだと思う。熟成させたかったら、酒屋か飲み手の「自家熟成」になるのかな。
おーっと脱線した。話を戻して…
料理はとっても立派!
この後も、蒸し物や焼き魚などなど、色々と出されて、ものすごーい満足!
専務や杜氏は、ご飯も食べずにみんなのテーブルにお酒を注いで廻ってくれて、話もいっぱいできるのが嬉しい!杜氏は「酒商熊澤 ジャック」にも来てくださったことあるそうで、その話にも盛り上がる。
それに、他の酒販店さんとも、いい感じに交流が持てて、今回は本当にお勉強になった〜!
で!
そんなこんなで宴会を楽しんでいると…中盤ごろに…
坊、撃沈(笑)。
朝7時に家を出れば良かったのに、なぜかこの日は4時半に目が覚めた坊、、、ってか、私もそれに付き合わされて4時半に起きたんですけどねー…。行きのシャトルバスの中でも寝たけど、まぁ蔵でもはしゃいで疲れたのね。
んがしかーし!!温泉には入るぞ!起きろー!!と叩き起こす母ですが、何か?(そんな飲んでないから大丈夫)
「満天星」なかなか素敵な名前です(笑)。露天風呂からの景色が素晴らしい!一面田んぼ!夜だったら本当にすごい星空を見ながら温泉につかれるんだろうなぁ。
お風呂を上がった後も、色んな方と、色んな話をして…
「仕事」をしている母の傍、昼寝してエネルギーチャージした息子は、「キ〜〜ン!」って舞台で一人ハッスル(笑)。
20周くらいはしたか?!せっかく温泉入ったのに、もう汗だく。
それにしても、この「夢乃井」という温泉宿、とっても広くて綺麗だし料理も美味しいし、仲居さんもいいキャラ。また個人的に訪れたいなぁ。
広〜い中庭でも遊べて…
こんな記念写真撮っておきながらあえて繰り返しますが…「仕事」です、「仕事」(笑)。
いやいや本当に!酒蔵見学も、他の酒販店さんとの話も、料理も、温泉も、そして雪彦山もたっぷり 楽しめました お勉強できました。
お世話になった壺坂酒造の皆さま、こんな機会を設けてくださった店長にマネージャー、未熟な私に色々教えてくださった酒販店の皆さま、本当にありがとうございます!!
いや~、いいお仕事ですね~。(笑
試飲、宴会 燗酒もあったのでしょうか?
さくら子ちゃんは家でお留守番ですか。
やっぱり登ったことがあるのですね〜。
私なんて神戸に来るまで知りませんでした…というより初めて知ったのが日本酒の銘柄の方です(笑)。
秋雨前線のおかげで涼しいですが、また異様な暑さになるかもしれないし、
今年はもう天災が多すぎて何が何やらわかりません。。。
杜氏が自らお燗番やってくださって、
本当に至れり尽くせりでした。
今度の東京へはさくら子はお留守番です。
長丁場になるが試練だ!さくら!
またその後には、秋田の実家への帰省もあり、
今度は「飛行機」という試練が待ち構えています。。。