流動のイイ女

妻子もちと別れ⇒いじめで会社を退職⇒脱無職⇒上司と不倫関係⇒約3年の不倫にピリオド⇒復縁、妊娠⇒未婚の母に

幸せの一時 2

2006-03-05 | ダーリン
ちょっと耳を疑った。

『友達の彼女が自殺未遂した』

え。なんだそれ。
友達っていうのはダーリンの友達。当たり前だけど。アタシも遊んだことがある人。
「彼女って、Aさん?」
Aさんは友達と3年以上付き合ってる彼女だ。でも友達は浮気の常習犯で、アタシはその自殺未遂が本当なら、ソイツの浮気に嫌気がさして行動に出たと思った。
ダーリンは違う、って言った。Aとは別れて違う女と遠距離してるらしい。遠距離って言っても車で1時間チョイだけど。
『友達、酒飲んでるから俺が乗せて現場まで向かってる。めっちゃ高速飛ばしてるよ。まいったよ』
いやいや、参ってるのはアタシの方ですから。
ってか、なんでアタシをすっぽかしてそっちへ?
行くのは構わないけど、どうしてアタシの返事をしなかった?
「そうなんだ、頑張れ」
なんだかムカついて、そっけない返事をした。ホントふざけてる。
そしたらダーリンもそっけない返事。
「起こしてごめんね」
マジむかついた。アタシはシカトしてやった。ダーリンのバカ。
期待したアタシがバカだった。また目をつぶる。
20分後、またダーリンからメールが。

『眠い』

意味のないメール。ダーリンはシカトされると気にして、また違うメールで気をひこうとするんだ。
アタシはコレもシカトした。
たまには寂しさを味わいなさい。
また20分後、今度は電話がかかってきた。
一体どういうつもりなんだろう。
迷った。出ようか出まいか。
迷ったつもりだったけど、気づいたら電話に出てた。
『今着いた。早くね?』
「友達は?」
『彼女のアパートに行った。俺は外で待ってる。さみー』

コトの経緯をとりあえず聞いてみた。
友達が彼女に会いたいっていう要求を頑として受けなかったから、彼女は「死んでやる」って言って電話をきった。心配してかけ直してみたが電話に出ない。
そしたら彼女の友達からメールがきた。
自殺未遂をして、○○病院にいると。アンタどーすんだと。
慌てた友達は酒気帯びだったため、近所に住むダーリンに電話で助けを求めて今にいたるという。
うん、とか、へーくらいのそっけない返事ばっかしてたけど、友達が戻ってきたみたいで、かけなおすってコトで一旦切った。

10分くらいしてまたかかってきたの。
『参ったよ。彼女アパートにいやがった』
どうやら自殺未遂はウソだったらしい。思ったとおりだったけど。
大体彼女の年齢が18~19らしいから、そんなガキのすることなんて。
寂しいから気を引きたかったんだろうね。ダーリンもそんなコトを言ってた。
「で、友達はどうすんの?」
『置いてきた。待ってらんねーし』
確かにそうだよね。
彼女との痴話ゲンカに付き合ってらんないもんね。
「気をつけて帰りなね」
しきりにねみーとか、メガネ忘れて前が見えない、道が分からないだの言ってくる。しっかりしてよー。
なんとか覚えのある道に出たみたいで安心したダーリン。
『帰りにまいの所に寄っていい?逢いたい』

え?ちょっと待って。いまのアタシかなり無防備よ。電話しながらかなり焦った。
部屋はホント汚い。服とか脱ぎっぱなし。メイク落としてないし、フロ入ってないし、歯も磨いてない。それどころかムダ毛の処理すらしてない。笑
「え?マジで?くんの?遅い時間だよ?」とりあえず時間稼ぎ。
『イイじゃん。逢いたいの』
急いでパジャマを脱ぎ、シャワーで濡らす。
「そっかぁ。でも部屋には入れられない」
あんな汚い部屋に入れらんないよ。汗
『じゃぁ、ホテルいこ』
その間にカミソリで直接ムダ毛を剃り始める。笑
その後もあっちが圏外になったスキに歯を磨いたり、マ○コ洗ったり(笑)して、なんとか準備を終わらせた。かなり焦った。笑
ダーリンがアパートに着いたのは、午前4時前。
近場のいいホテルを片っ端からあたったけど、土曜の夜とあって、ドコも満室だった。
空室ありのグリーンのランプが点いてるホテルに行ってみたら満室っていうホテルも2件あった。
両方ともフロントにクレームつけてやったさ。
遠いところは移動時間がもったいないので、104にかけてまでホテルの番号を聞き出し、空き室状況を調べたりした。
惨敗だった。
『もう、まいの家しかなくね?』
「ダメ、絶対にイヤ」
『なんで?』
「なんでも」
『理由を言ってよ』
「汚いから」なんて死んでも言えない。
「どうしてもイヤだ」
こんな押し問答をしてる間にも、どんどん時間は過ぎていく。
ダーリンの疲労もピークに達していた。
信号が赤になり、停車すると
『まい、俺そろそろ本格的にヤバイ』
かなり疲れてる声。表情。
ダーリンがもたれかかってきた。そのまま手を取り指をからめてくる。
キスしてあげたかったけど、信号が青になっちゃった。
走り出す。かなりタラタラ運転。
『最後の手段、ダメ元でMっていうホテル行ってみよう』
ダーリンが行った。
金持ちダーリンにしては行きたくない部類のランクのホテルだろうけど、もうソコしかないと思って行く事にした。

空いてた!しかも3部屋。
ソッコーチェックインしたよ。

午前5時でした。

つづく


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