ムーミンパパの気まぐれ日記

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食堂かたつむり

2010-09-05 | review
 映画「食堂かたつむり」のDVDを観た。海外出張の際に機内で観たものを改めて観なおすといういつものパターンだが、とりあえずストーリーを公式サイトから引用するとこうである。

 失ったもの:恋、家財道具一式、声
 残ったもの:ぬか床

 ふるさとに戻り、メニューのない
 食堂をはじめた倫子。
 お客は、一日一組だけ。
 そこでの出会いが、
 徐々にすべてを変えていく。


 失恋のショックで声を失った倫子(柴咲コウ)は、子供の頃からなじめなかった
 自由奔放な母・ルリコ(余貴美子)が暮らす田舎へ戻り、小さな食堂をはじめる。
 お客様は一日一組だけ。決まったメニューはない。
 お客様との事前のやりとりからイメージを膨らませて作る倫子の料理は、
 食べた人の人生に小さな奇跡を起こしていく。
 そして、いつしか「食堂かたつむり」で食事をすると願いが叶うという噂が広まっていった。
 そんなある日、倫子はルリコが末期のガンであることをルリコ自身から知らされる。
 倫子は衝撃を受けながらも、母のための料理を作ろうと決意する。
 料理を通して倫子とルリコの距離が縮まろうとしていた…。


 映画のストーリー紹介にしては、最後にルリコが末期ガンであることまでネタバレしてしまっていいものだろうかと思ったら、原作は80万部を超えるベストセラーだったんだね。ちっとも知らなかった。それじゃあ原作も読んでみるかなあと思いつつamazonのサイトを覗いてみると、これが厳しいレビューのオンパレードである。映画を見る限り確かにそうかもと頷けるコメントが多かったので、ここはまあ映画観賞だけにとどめておくことにした。
 とまあ、レビュー記事としてはいきなり脱線してしまったが、映画としてはまあまあの出来である。もちろん原作が持っている弱点というか、突っ込みどころはたくさんあるのだが、画面の美しさと主演の柴咲コウが秀逸で救われている。「食堂かたつむり」というタイトルからも分かるように、ストーリーは料理を軸に展開していくのだが、画面に登場する料理がなんとも美味しそうに映し出されている。実際に作ってみたら本当に美味しいのかどうかはおいといても、ちょっと食べてみたいと思わせる作りになっているから、一番肝心なところはOKというこである。料理好きな人には特に楽しめると思う。
 一方、柴咲コウは心因性失語症という役柄ほとんど台詞がないのだが、単純化されすぎていると思わせるほどの素直さや可愛さをうまく表現していて好感が持てるし、ラストシーンでは一言で母親との関係性の呪縛から解き放たれる瞬間をいい表情で決めている。彼女の演技は「県庁の星」とこの「食堂かたつむり」でしか見たことがないのであるが、個人的に割と好みの役者ではある。

 そんなわけで、とりあえずは何かの機会があれば観ても損はないと思う「食堂かたつむり」でした。。。って、いい加減なレビューだな

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