先週の成人式は大変なものでした。
東京は久しぶりの、それも不意打ちの(天気予報は雪と言っていて、確実に当たったのですが、あんなになるとは思いもせず)雪でした。
9時頃美容院に娘を送って行った時は雨で、今日は天気予報が当たって残念と言っていたのですが、1時間半後に迎えに行く時はそこら辺はもう真っ白くなりかけていました。
我が家は山の頂上にあり、そこへの坂が「いろは坂」と呼ばれるほどの坂です。
この状態では登るのは無理と諦め、なるべく傾斜の低い道を探してやっとの事で家に着きました。
しかし、さあ、これから着物を着つけて、どうしましょう。 まるで陸の孤島です。
タクシーを頼もうと電話するも、まったく繋がりません。 そうでしょう、みんな考えることは同じですから。
しかたなく、降りたらもう登れないと車は何処かへ置き去る覚悟の上で家を出ました。
途中、ノロノロで幹線は渋滞。 この辺は山坂が多く、やはり山の上にある成人式の会場へ登れるかも心配。やっとのことで到着できました。
ところが、同じく会場に向かっていた友人の車が、途中で雪にハマって動けないとSOS。 娘を会場へ送りこんだ後、車を駐車場に入れ込み、友人の車のところまで徒歩で助けに行きました。
それはまるでスキー場にいるような光景でした。 あたり一面公園の森は雪野原。
雪は横から激しく吹いてきます。 しかし、私達二組の夫婦は娘を送るつもりの軽装そのもの。
私など、帽子も手袋もなく、軽くオーバーを羽織っただけ。 その格好で傘を捨てて、みんなで車を押しました。かなり手こずり、タイヤは空回りをするだけ。
ありがたいことに通りかかった背広姿の若者が、一旦通り過ぎたのに、戻って来て、手伝いましょうかと言って一緒に押してくれました。彼も雪を被って真っ白。
そのうち通りかかった車から息子さんとお父さんが降りてきてくれて、結局6人で押して何とか無事に抜け出せました。
困っている時は、人の親切、助けが本当にありがたく感じました。助けて下さった方、ありがとうございました。
1時間以上もそんな事をしていたので、私たちはぬれ鼠同然。 娘の式を待つ間、お昼を食べて待とうと入ったお店は山形ラーメン。 お店の中に「山形」の文字が溢れ、本当に私たちは山形へスキーに来たのではないかと錯覚するほどに、寒くて震え、びしょびしょの姿でした。
スキー場で山小屋へお昼を取りに入った雰囲気とまったく同じです。 違うのは軽装と云うことのみ。
今度は娘を迎えに行くのが、またひと難儀。 何せ会場は山の上です。 車はノーマルタイヤなので登らないのです。娘達を駐車場まで歩かせるかどうか・・・。
私の頭の中は、「着物を如何に濡らさずにするか」のみ。 とにかく心配なのは「着物」!
数年前も成人式が雪だった時に、レンタル着物の人は平気で着つけて参加したけど、自分の着物を所有している人は着付けをキャンセルしたと聞いたことがあります。
今回は突然だったので、かなり皆着つけていましたけど、TVニュースを見ていて、傘をさしてVサインなどで写真を撮っている若者の様子を見て、「あ~着物が濡れる!」と叫んでしまいました。
我が家の着物は私を含めてすでに4人が着ています。 あともう一人が着る予定。 濡らすわけにはいきませぬ。本当に大変な一日でした。
私、大好きです…このような風景…
しかし、御地の今年の成人式のお天気は見事でしたね。
繰り返しニュースになって、何度もお気の毒!と
叫んでしまいました。
でも、決して忘れることのない思い出になりましょう。
新成人だけでなく、そのご家族の皆さんにとっても。
事故にあわずに無事に往復出来て良かったです。
おめでとうございます!
もちろん、二十歳のお嬢様にですよ~^^/