Happy Birthday Ronnie !!

やはり背景が白いと自分が気持ち悪いので、黒に戻してみましたｗ。

Happy Birthday Ronnie !!

生きていたら今日で72歳。

生まれてくれてありがとう。あなたのそのパワフルな存在で今もなお私を照らしてくれて本当にありがとう！

 

ということで今年の動画はRainbowのかの有名なビデオから、かの有名な曲を。

KILL THE KING

なぜ有名かって、公式に発売されているレインボーの映像はこの1977年のミュンヘンライブしかないからだ。

ところでこの曲はスタジオ録音としては、1978年にリリースされたLONG LIVE ROCK 'N' ROLLアルバムに収録されている。

しかしながら1976年のツアーからライブで演奏されており、しかもオープニングの曲だった。

ちょっと考えて見て欲しい。いきなり知らない曲が一曲目に演奏される状況を。

 

ロニーと同い年のポール・マッカートニーという大スターは、去年から新譜を引っさげて長いことワールドツアーを行なっている。

一曲目はビートルズの曲だ。しかし2曲目はこの新譜からの曲だった。

最高にいい曲だが、日本の会場はここで盛り上がりを止めてしまった。

数万の観客の半分以上が、この新譜を聞いていなかっただろうからだ。

 

というわけで、いくらリッチーのバンドでも、駆け出しのレインボーで、

オープニングに新曲をやるなんてのは、実に奇抜な荒業だといえる。

ただまあ、当時のレインボーを見るだに、即興だらけのバンドだったし、

それこそがこのバンドの最大の魅力でもあったから、未発表曲を一曲目に持っていたところで、

なんてことはなかったのかもしれない。

 

この曲、最初は"GET AWAY"というタイトルだった。

そう。"Kill the King"と歌っている部分を、"Get away"と歌っていたのだ。

その後、紆余曲折しながら、王を殺す話に持って行ったんだなー。

 

ただこのミュンヘンのビデオが世に出たのは、コージーが亡くなってからのことだから、

世間的には、1976年のツアーを編集した"RAINBOW LIVE ON STAGE"のKILL THE KINGの方がずっと耳馴染があることだろう。

似たような時期にシングルでも出ているが、これもライブ音源だ。

だからつまりKILL THE KINGはスタジオ版がリリースされるより前に、ライブ盤が発売されたということだ。

 

でもって、足掛け2年も演奏を続けていると、曲も色々とアレンジが加えられるわけで、

このミュンヘンのライブでは、ギターソロパートでとても分かりやすいアクセントが組み込まれている。

エンディングの歌部分も変えているし、当然のことながら長くやっていると形が変化してくるのだ。

私は結構好きなんだけど、人によって嗜好は分かれるところでしょう。

 

歌詞の点で言えば、例えばA LIGHT IN THE BLACKなんかは、

ライブでは一番も二番も三番もごっちゃになっていることが多い。

これは単に「歌詞が出てこない」「(自分で作ったにもかかわらず)混ぜこぜになっている」に過ぎないと思う。

そもそもスタジオ盤通りに歌うのが正解とも思っていないだろうから余計でしょう。

 

ところがKILL THE KINGのスタジオ収録はずっと後で、スタジオ盤を正式な歌詞とするなら、

それまでライブで歌っている歌詞の特にサビ部分は、決まった歌詞などない状態。

何しろ王を殺せばいいのだ。Make him dead, take his crownそういう歌詞を言葉を変えて出してる状態。

それでいうとMistreatedなんかも、いつも出てくる歌詞は様々で、テーマに沿ってればなんでも良かったわけだ。

 

このミュンヘンのライブは、リッチーが寸前まで牢屋に入っていた関係で、

開始が深夜になってしまったことは周知の事実。

リッチーが前のライブの衣装のまま登場していることも。

そういう目線で見てみると、KILL THE KINGのギターソロの後半、「へへ、やっちまったぜ」「でもうまく出てこれたぜ」

と言わんばかりの表情と動きでボブを見るところが、なんとも言えずお茶目で面白い。

 

まあ、この曲はリッチーを見ている方が楽しいかもしれない。

最初からノリノリだし、珍しくリフもちゃんと弾いてる(方だ)し、極めつけは最後の最後コージーのスネアを待っている間の、

ほんの数秒にチューニングをしちゃってる所。楽しめます。

 

私個人はジミーベインが好きなので、ジミー期の映像を蔵出ししてくれーと叫びたいですね。

誰かが秘蔵してるのか、それとも本当に全くないのか。

リッチーが生きてる間は出てこないのか。

いずれにせよクリアに現存する唯一のフルライブ映像です。

ロニーの輝かしい足跡は、この曲から始まっていったとも言えるでしょう。