NEETな日常

<Not in Education,Employment or Training>

ラムズフェルド訴追要請

2004-12-04 01:03:36 | イラク関連
Falluja, April 2004 - the bookに、米国憲法権利センターがドイツ連邦検察に、アブグレイブ拷問をめぐりラムズフェルド等についての告発状を提出したとの記事がありました。原文に「できるだけ広く転送・転載を」とありましたので、転載します。また、日本語訳はこちらの記事のものです。詳細もそちらを参照してください。


ラムズフェルド訴追要求
原文

ドイツ連邦検察に、ラムズフェルド及び関連する米国政府高官をアブ・グレイブの戦争犯罪で調査するよう求める。

憲法権利センター(CCR)と米軍拘留所で拷問を受けた4人のイラク人は、ドイツ連邦検察庁に、アブ・グレイブ拘留所をはじめとするイラクの各所で受けた虐待をめぐって、米国の文民・軍司令官に対する告発状を提出した。

我々は、ドイツの検察に調査を開始するよう求めている。米国政府は戦争犯罪の責任についてこれらの高官を調査する独立のプロセスを開始する意志をもたず、米国は国際刑事裁判所に参加することを拒否しているため、CCRとイラク人犠牲者たちは、最後の手段として、告発状をドイツの法廷に提出した。被告の何人かは、ドイツにいるからである。

被告人には、ドナルド・H・ラムズフェルド米国国防長官、元CIA長官ジョージ・テネット、ウォルター・ウォジャコフスキー中将、ジャニス・カルピンスキー准将、ジェリー・L・フィラバウム中佐、トマス・M・パッパス大佐、スティーブン・L・ジョーダン中佐、ジェフリー・ミラー少将、情報担当国防次官スティーブン・カムボーンが含まれている。

ドイツ法では、ドイツの法廷が、アブグレイブで行われたような、殺害、拷問、残酷で非人間的な取り扱い、強制移送、性的強制行為などを訴追できることになっている。拷問の写真と流出した「拷問メモ」は世界の目に触れた----我々は、他の司法制度が機能しなかったときに必要な手だてを取っているのであり、行われた恥ずべき虐待について命令系統の上層部まで関係者の責任を問うことを求めている。

どうか、我々の企てに賛同して下さい。調査を開始するかどうかの決定権はドイツ検察官にあります。皆さんからの意見が届き、世界中の人々がこの企てを支持していると検察官が知ることが重要です。こちらから手紙を送って下さい。

このリンクで飛べないときには、
http://www.ccr-ny.org/v2/whatsnew/action/actionAlert2.asp
をブラウザにコピペして下さい。さらに詳しい情報はCCRのウェブサイトをご覧下さい。

また、できるだけ広く転送・転載をお願いいたします。

マイケル・ラザー
憲法権利センター
センター長

ハウルの動く城

2004-12-02 21:45:31 | 映画・音楽
公開前からいろいろと噂になっていた作品ですが、わたしも観たので感想などを書いてみようと思います。ネタバレがあるかもしれませんのでこれから見る予定の方はご注意ください。


ネットでもたくさんの人が感想を書いていますが、大方は好意的な見方が多いようですね。
これまでの宮崎作品と同様に作画はほぼ完璧といえるでしょう。終わりのほうで背景が少し雑かなと思う部分もありましたが、気になるほどではなかったと思います。
魔法と科学が中途半端に入り混じった世界観も、宮崎監督お得意の世界です。「魔女の宅急便」のキキや「未来少年コナン」のモンスリーたちが出てきてもおかしくないような雰囲気です。よくもわるくもこういう無国籍な世界を扱わせたら宮崎監督の右に出る人はいないかもしれませんね。
公開前から賛否両論あった声優に関してですが、主人公のソフィーは18歳から90歳まで幅広い年齢を演じ分けなければいけなかったのですが、これは完全に失敗していると思いました。素直にプロの声優さんにやっていただいたほうがよかったでしょう。もう一人の主人公、荒地の魔女を演じた美輪明宏さんは「もののけ姫」に続いての宮崎作品への参加ですが、犬神様よりもこちらのキャラクターのほうがあってると思います。美輪さんの声は憎めない悪役にぴったりですね。話題のキムタクはわりと気にならなかったのですが、それだけに主役であるソフィーの失敗が悔やまれます。宮崎作品の魅力のひとつはさまざまな女性キャラクターの活躍にあると思うのですが、本作ではその重要な部分で大きく躓いているので、作品の質をだいぶ落としていると思います。
また、これまでの宮崎作品にはそれぞれなんらかのテーマがありました。それは結構明瞭な形で出されていたと思うのですが、今回はその視点がちょっとぶれてるような気がしました。観ているときから違和感があったのですが、観終わってからも今回のテーマは何だったのかわかりませんでした。一応、反戦とか愛とか、そういうものだとは思うのですが、それが明確な形で作品として表現されていない。消化不良でちょっと気持ち悪かったですね。
それ以外にも物語世界での魔法使いのあり方、ハウルと魔法学校の先生の関係、荒地の魔女の呪いなどなど、未解決のままなしくずしに終わってしまったようなものがあまりに多すぎます。原作読んでから映画を観ろということなのでしょか。でもそれじゃあ、わざわざ映画化した意味がないし・・・。

ここからは新人の個人的な考えで、裏も何もとっていないので眉につばをつけて読んでください。
もののけ姫以前の宮崎作品は、よい意味でも悪い意味でも宮崎監督の個人的な主張が前面に押し出されていたように思える。とくに風の谷のナウシカやとなりのトトロなどはそういう「宮崎色」が濃い作品だと思う。しかし作品がヒットし、会社が大きくなり、作品制作にかかわる人が増えてくると宮崎監督個人の意見が通りにくくなってきたのではないか。それが「もののけ姫で(宮崎監督作品は)もう終わり」という発言につながったのだと思う。しかしご存知のように「もののけ姫」以降もスタジオジブリの宮崎監督作品は発表されている。制作会社と監督の間でどのような取り決めがあるのか知らないが宮崎監督としては自分のやりたいことができないのならばすっぱり手を切りたいのに、そうすることもできずにとりあえず作った作品が「ハウル」ということなのかもしれない。そうであればテーマがぶれているわけも以前の作品に比べて細かい部分が雑なのもわかる気がする。
まあ、「ハウルの動く城」にかぎらず、宮崎監督が作る原作物はいまいちなんですけどね。