普天間の辺野古移設「誠に申し訳ない」=首相が会見
5月28日22時44分配信 産経新聞
【首相会見詳報】(1)
鳩山由紀夫首相は28日夜の記者会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先を同県名護市の辺野古崎地区とする政府方針について、「政府部内の議論が沖縄県民、徳之島の住民らの心配、不安をあおる結果になったことをおわびする」と述べた。
会見の詳報は以下の通り。
【冒頭発言】
「本日は国民のみなさまに日本国民全体の安全と生活に直接かかわるご報告をさせていただくため、記者会見を開くことにいたしました。当初予定した記者会見の時間を大幅に繰り下げたことなど、ご迷惑をおかけしました。本日は私の率直な思いを申し上げますとともに、むしろできるだけ多くのご質問をお受けしたいと思っております」
「先ほど政府はいわゆる普天間の基地問題と沖縄県民の負担軽減について、閣議決定をいたしました。まず冒頭に昨年秋の政権交代以来、私がこの問題に取り組んできた思いを一言、申し述べさせていただきます。現在の日本は歴史的に見て大きな曲がり角に立っております。内政、外交ともに、おそらくは数十年に一度の激動期にさしかかっております。沖縄における基地問題もそうした視点で解決策を見いだす努力が必要だと私は考えました。日本の国土のわずか0.6%の沖縄県に駐留米軍基地の75%が集中するという、偏った負担がございます。米軍駐留にともなう爆音とも言えるほどの騒音などの負担や、基地が密集市街地に近接することの危険などを、沖縄のみなさま方に背負っていただいてきたからこそ、今日の日本の平和と繁栄があると言っても過言ではありません」
「しかし、多くの日本人が日常の日々の生活の中で、沖縄の、あるいは基地の所在する自治体の負担を、つい忘れがちになっているのではないでしょうか。沖縄は、先の大戦においても国内でほぼ唯一の最大規模の地上戦を経験し、多くの犠牲を強いられることとなりました」
「ここでもまた、沖縄が本土の安全のための防波堤となったのであります。戦後は27年間にわたるアメリカの統治下でのご苦労、さらに返還後も基地の負担を一身に担ってきたご苦労を思えば、現在の基地問題を沖縄に対する不当な差別であると考える沖縄県民のみなさま方のお気持ちは痛いほどよく分かります」
「しかし、同時に、米軍基地の存在もまた、日本の安全保障上、なくてはならないものでございます。遠く数千キロも郷里を離れて日本に駐留し、日本を含む極東の安全保障のために日々汗を流してくれている米国の若者たちが約5万人もいることを私たちは日々、実感しているでしょうか。彼らの犠牲もまた、私たちは忘れてはならないと思います」
「沖縄を平和の島とし、わが国とアジア大陸、東南アジア、さらに広く太平洋圏諸国との経済的、文化的交流の新たな舞台とすることこそ、この地に尊い生命をささげられた多くの方々の霊を慰める道であり、われわれ国民の誓いでなければならない。これは、1972年、5月15日、沖縄復帰に当たっての政府の声明であります。この声明が発表されて後、38年を超える年月を重ねました。私たちは祖国復帰を果たした沖縄への誓いを十分に果たすことができているのでしょうか」
「日米安保条約改定から50年の節目の年に当たって、半世紀にわたる日米の信頼関係をより緊密にしていくためにも、また、さらに申し上げれば戦後初めての選挙による政権交代を成し遂げた国民の多くの期待のもとに誕生した新政権の責務として、大きな転換が図れないか真剣に検討いたしました」
「市街地のど真ん中に位置する普天間基地の危険をどうにかして少しでも除去できないか。加えて沖縄県民の過重な危険や負担や危険を少しでも、一歩ずつでも具体的に軽減する方策がないものか、真剣に検討を重ねてまいりました。そのために普天間の代替施設を県外に移せないか、徳之島をはじめ、全国の他の地域で沖縄のご負担を少しでも引き受けていただけないか。私なりに一生懸命努力をしてまいった所存でございます」
「他方、私が悩みましたのは、アジア・太平洋地域には依然として不安定な、不確実な要素が残っている現実でございます。さる3月の韓国哨戒艦の沈没事案に象徴的なように、最近における朝鮮半島情勢など、東アジア情勢は極めて緊迫しています。日米同盟が果たしている東アジアの安全保障における大きな役割をいかに考えるか。当然のことながら、米国との間では安全保障上の観点に留意しながら、沖縄の負担軽減と普天間の危険性の除去を最大限実現するためにギリギリの交渉を行ってまいりました」
「そうした中で日本国民の平和と安全の維持の観点から、さらには日米のみなら、東アジア全域の平和と安全、秩序の維持の観点から、海兵隊を含む在日米軍の抑止力についても慎重な熟慮を加えた結果が本日の閣議決定でございます」
「確かに、私が当初描いていた沖縄県民の負担や危険性の抜本的な軽減、あるいは除去に比較すれば、この閣議決定は最初の一歩、あるいは小さな半歩に過ぎないかもしれません。しかし、私たちは前進をしなければなりません。少しずつでも日本の安全保障を確保しながら沖縄の負担を軽減する方策を探っていかなければなりません。普天間の問題については地元、連立、米国、この3者の理解を得て、それぞれがこれでいこうという気持ちになっていただくことを、この5月末に目指してまいりました。米国との間では、けさ、オバマ大統領と電話で話をし、今回の合意に関し、21世紀にふさわしい形で日米同盟を深化させることで一致をし、私からは今後とも沖縄の負担軽減に日米で協力したい旨、強くその意思を表明し、日米相互でさらに努力することとなりました。残念ながら現時点においても、もっとも大切な沖縄県民のみなさま方のご理解を得られるのはいたっていないと思っています。また、連立のパートナーであり、社民党党首であります福島大臣にも残念ながらご理解をいただけませんでした。結果として、福島大臣を罷免せざるを得ない事態に立ち至りました。こうした状況の下で、本日、閣議決定にいたったことはまことに申し訳ない思いでいっぱいでございます」
「また、検討を重ねる過程で、関係閣僚も含めた政府部内での議論が、沖縄県民のみなさま方や、徳之島の住民のみなさま方をはじめ、多大のご心配やご不安をあおる結果になってしまったことも含め、ここにおわびを申し上げます。私は現在の内外環境において本日決定した政府案、この一歩がなければこの先、基地周辺の住民のみなさま方の危険性の除去や、県民のみなさま方の負担の軽減のさらなる前進はかなわないと確信をいたしております。この一歩を一つの出発点に、今後もねばり強く、基地問題の解決に取り組み続けることが自分の使命であると考えております」
「私はこれまで申し上げてまいりました3者のご理解がなんとかいただけるよう、今後も全力を尽くします。また、沖縄の負担軽減のためには全国のみなさま方のご理解とご協力が何よりも大切でございます。国民のみなさま、どうか、ぜひ、沖縄の痛みをわが身のこととお考え願いたい。沖縄の負担軽減にどうか、ご協力いただきたい。改めて強くお願いを申し上げます」
「本日、私は、この厳しい決断をいたしました。私は今後もこの問題の全面的な解決に向けて、命がけで取り組んでまいらなければならないと思っています。沖縄のみなさま、国民のみなさま、どうか、ご理解とご協力をお願いをいをたします」
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福島大臣:社民党党首をも罷免してまでの合意。
当初、鳩山総理は、「最低でも県外」と言ってみえました。
で、話が煮詰まり、年をまたぎ、「5月末までに決着させる。」と約束されてました。
それが、今回の合意です。
辺野古で始まり、辺野古で終わる。
結局、自分の頭の中の迷走ぶりが、露呈されただけで、終わったのです。
一国のリーダーの言葉の重みは重い。
私が、同じ事を言っても、誰も信用してくれないし、約束を守らなくても、そうそう怒る人は、少ないでしょう。
ましては、話は、国レベルの話です。
一個人の話ではありません。
蓋を開けたら、堂々巡り。
自民党と同じ穴の狢で、終わりました。
国民へは、謝罪して終わりです。
誤れば、済まれる話でしょうか。
もし、これが、当県の問題だったら、県民は仕方ないと納得されるでしょうか。
沖縄県民の心を踏みにじっただけで、終わりでしょうか。
自民党政権より、たちが悪い。
こんなことを国民は期待してない。
こんな結果に終わるなら、先延ばしたする必要はなかったはずです。
この辺が、庶民と、そうでない身分の違いでしょうか。
どうも、私は合点しません。
結局は、日本国民より、アメリカの方が大事だと言ってるようなものです。
この先も、こういう形で、政治がなされるのでしょうか。
日本の未来は、明るいんでしょうか、甚だ疑問です。
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