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鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

最近読んだSF 2018/9/20

2018年09月20日 20時49分13秒 | ゲーム・コミック・SF
このシリーズ、総花的なアンソロジーなのでこれまで全く興味がなかったんですが、今年のはどうしても読んでみたい作品が収録されたので、初めて買ってみました!

年刊日本SF傑作選 プロジェクト:シャーロック/大森望・日下三蔵編(創元SF文庫)

八島游舷「天駆せよ法勝寺」(第9回創元SF短編賞受賞作)を読みたいがためだけに購入したんですが、いやなかなか面白いですよ、このアンソロジー。
前年中に日本で発表された日本人作家のSFを収録するこのアンソロジー、もう10年以上続いているそうです。収録基準が前述の通り発表年基準というシンプルさで、それ故に収録作品の毛色は本当に千差万別。アンソロジーとしての統一感は、全くないです。
その分、読む人の好みに応じて、楽しめる作品を自分で選ぶ面白さはありますね。鴨的には、冒頭の上田早夕里「ルーシィ、月、星、太陽」がこの時代においても実に真っ当な、古典的と言っても差し支えない王道ハードSFであることにまず感銘を受けました。かつ、日本人の女性SF作家に有りがちな「オンナ臭さ」が感じられず(鴨もオンナSF読みでありますが、この臭さはどうしても苦手です)、おぉ、最近のSF、面白いじゃん!と納得。

日本SF第一世代・第二世代が現役で活躍しているのも感慨深いですね。眉村卓、横田順彌、新井素子、筒井康隆各氏の最新作が収録されています。
が、さすがに正直なところ、今読んで面白いかというと・・・特に新井素子作品のあの文体を今でも続けているとは、感動を通り越してちょっと気持ち悪い(^_^;そんな中、筒井康隆はさすがの貫禄。他の追随を許さないですね。

収録作品の幅の広さが売りなので、人によって「お買い得」「買って損した」の振れ幅が大きいと思います。鴨的にも、当たったと思えた作品は半分以下で、「単なるラノベ感」溢れて読み飛ばした作品も少なからずあります。
まぁでも、短編ばかりなのでサクサク読み進められますし、肩の凝らないSFを楽しみたかったら、ちょうど良い感じなのではと思います。他の年のヤツも買ってみよう。
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