鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

大元帥星へ逝く

2008年06月13日 22時56分39秒 | ゲーム・コミック・SF
先日は風邪のせいでちゃんとした弔辞が書けなかったので、改めて。
合掌(-人-)

野田昌宏さん逝去:「スターウォーズ」を翻訳、「ポンキッキ」など人気番組制作も(毎日新聞)

日本を代表するSF作家・翻訳家、そしてガチャピンのモデルとして有名な御仁ヽ( ´ー`)ノガチャピンのモデルだってのは、「トリビアの泉」で紹介されるまで鴨は知らなかったんですが、言われてみると確かに似てるんだなこれが。
通称「宇宙大元帥」。大元帥と言えば、あの独特のべらんめぇ調な文体が今でも頭に残っています。一度読んだら忘れられない、特徴的な文章を書くお方でした。ところどころに片仮名の「ン」が入るのね、「~なンだよ・・・」とか。「・・・」も多かったなぁ。翻訳の代表作は、何といってもこれ。NHKでやってましたね~。

キャプテン・フューチャー・シリーズ/エドモンド・ハミルトン(創元推理文庫SF新装版)


えー、新装版はこんな小綺麗なイラストなのー!?以前のバタ臭いイラストの方が雰囲気があって良かったのにー。ぶー(-"-)
なんたって、1950年代の作品ですからね。半世紀経った現在でも燦然と輝く、スペース・オペラの金字塔です。さすがに今読むと科学技術の描写や楽天的な世界観に時代を感じますが、でもそんなのは二の次なんだよだってスペース・オペラだもん!(笑)この名作あってこそ、大元帥の独特な文体が生き生きと動き出すんですね~。

でも、実は鴨にとって大元帥の一番の傑作は、この作品の「あとがき」だと思うヽ( ´ー`)ノ

大宇宙の魔女:ノースウェスト・スミス・シリーズ/C.L.ムーア(ハヤカワSF文庫)残念ながら絶版。


SFとはちょっと言えません。限りなくファンタジーに近い作品。しかし、ワン・アンド・オンリーな耽美と幻想の世界を確立した、これまた不朽の名作と言える作品です。鴨的には、女性作家にしか書けないであろう「女の野蛮さ、獰猛さ」を真っ正面から描き切っている点に衝撃を受けた作品。
大元帥はこの作品の翻訳にはタッチしていないんですが、実はやりたいと長年思い続けてきたそうで、先輩翻訳家に先を越された悔しさを「あとがき」で連綿と綴ってるのね(笑)これがムチャクチャ面白いの。「俺のシャンブロウが~」と未練タラタラの大元帥。「あとがき」の傑作だと思います、はい。
また復刊しないかなぁ、「大宇宙の魔女」。もう手元にないんだよねー。ハヤカワ書房にリクエストするか(.. )φ

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