鴨が行く ver.BLOG

鴨と師匠(ベルツノガエル似)と志ん鳥のヲタク全開趣味まみれな日々

最近読んだSF 2023/11/4

2023年11月05日 16時27分59秒 | ゲーム・コミック・SF
良いお天気の3連休ですねぇ・・・(-_-)しみじみ
鴨はベランダの土いじりしたり来年のカレンダー買ったりして過ごしています。明日からまたお仕事だー。
「お仕事」をテーマにした、こんなSFを読了いたしました。

タイタン/ 野﨑まど(講談社タイガ)

人間の巨大な脳を模した最高機能のAI「タイタン」が世界中に配備され、戦争も病気も仕事もなくなった近未来。仕事をする必要がなくなった人類は、タイタンの手厚い庇護の下、暇つぶしに「趣味」で研究活動などをして過ごしている。
趣味で心理学を研究し、それなりの成果を出している内匠成果は、ある日謎の男に拉致され、「仕事」をすることを命じられる。その「仕事」とは、心理的要因が基で機能不全に陥ったタイタンの一体「コイオス」をカウンセリングし、機能を回復させることだった・・・。

うわー、野﨑まどらしいひねくれた設定だなー、というのが第一印象です(笑)
趣味で心理学を研究しているだけの無職の若い女性が、世界中の社会機能全般を支える超高性能AIのお世話をする、というコントみたいな設定なのですが、ハードカバー版の帯には「「お仕事」とは何かを考える」みたいな、ちょっと深みを感じさせる(ように見える)惹句がついていて、お仕事人間たる鴨的には「何かの気づきが得られるかも?」との淡い期待を込めて、本作を手に取りました。

・・・が、読了しての結果はまぁ、やっぱり野﨑まど作品でしたね(^_^;
作中設定は面白いし、ストーリー展開は派手派手しくてスピーディだし、抵抗勢力とか謎の組織とかが次々登場して話を引っ掻き回すし、何よりもキャラの癖がまぁ強いわ強いわ、どこをどう切り取っても野﨑まど作品でした。「お仕事とは」と深く考察する余裕はありませんでしたね(笑)
ついでに言わせていただくと、突っ込みどころも満載。(*ツッコミについては、後日amazonでのレビューを拝見したところ「SF好きですが何か?」様のご意見と重複する箇所があることを確認いたしました。引用ではないことを念のためご説明させていただくとともに、「SF好きですが何か?」様には意見の重複をお詫び申し上げる次第です)
まず、タイタンが人間の脳を模しているのはまぁ理屈がつくとして、同じサイズの身体全体まで作る必要があるのか?「身体の動きも理解できないと正しい判断ができない」のなら、脊髄の刺激伝達の機能だけでも良いのでは?さらに、コイオスのカウンセリングに、同じタイタンである「フェーベ」に直接会いに行く必要がなぜあるのか?コイオスがフェーベのいる米国西海岸に到達するまでのロードームービーがこの作品の面白さの一つでもあるのですが、AI同士で「直接会う」とか、しかもフェーベが花嫁衣装を纏っていたりとか、絵的には面白いんですけど何じゃそりゃ?なシーンが満載。さらに、最後に明かされる「ヘカテ」の存在。これがあるなら、そもそもコイオスが「仕事が物足りなすぎて心理的に不安定になった」という初期設定が成立しないのでは。・・・などなど、ロジック的にはツッコミ満載です。

でも、突っ込みながら楽しむのが野﨑まど作品の読み方だと鴨は思っているので、読み終わって「なんじゃこりゃ・・・」とは思いつつ、読書にかけた時間を無駄だとは思いません。まぁ、SF世界のトリックスターかな、と(笑)
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