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「平成経済 衰退の本質」

2019-06-23 07:30:32 | 本・映画・テレビなど

「平成経済 衰退の本質」金子 勝氏の著書を読んだ。

今の「失われた30年」日本の姿を厳しく批判している。

「官民のリーダーたちの経営責任と監督責任が曖昧にされた結果である。
それが戦後の『無責任の体系』の帰結であるとすれば、問われなければ
いけないのは、戦後のあり方そのものである。集団に過剰同調圧力が
加わり、意思決定が曖昧化され、トップの責任がとれなくなるという
問題は、戦後の社会形成のあり方にも帰因するからである。」
*帰因は起因だと思う。

「安倍晋三政権の誕生とともに公然たる『歴史修正主義』」

「官庁が公然と政権に都合のよいように公文書や政府統計を改竄する

「民間企業でも、東芝が不正会計が露呈して経営危機に陥り、
 三菱自動車、旭化成建材、東洋ゴム工業、神戸製鋼・・・・
 などで検査データなどの改竄が次々と起きている」

「政治家は不正疑惑があっても、誰も罰せられなくなった。
 甘利明は大臣室で現金を授受して、大臣を辞任したが不起訴。 
 小渕優子は政治資金規正法違反、ドリルでハードディスクを
 破壊して大臣辞任したが不起訴

「いくら不正疑惑が起きても、権力者に都合の悪い文書を隠したり
 改竄したりし、そして国会では当事者たちが『記憶にない』を 
 繰り返せば許される」

確かに指摘されることはその通りの部分が多い。

このことの批判されるのはもちろん当事者であるが、それを許している

国民にも大きな責任がある。

折しも香港では「逃亡犯条例」の改正に反対して約200万人の大規模デモ

行われて、あの微妙政治的立場の香港でも市民が声を上げている。

日本では、安保闘争以来、大きなデモがない。学生が政権を批判をする

大きな動きはまったくない。

それぐらい平和だと言っていいのか疑問です。

70年安保闘争では、東大闘争、全国国公立大学でのバリケード封鎖など

激しい反対闘争がありました。

私のいた名古屋大学でも連日地元テレビで大学のデモ、学級封鎖、

トヨタ講堂での全学大会、スト権確立投票など、政治に対する批判

が渦巻きました。私が2年生の時は授業はまったく行われず、

紛争が長期化することに、そんな若者の勢いがない去勢された時代に

なってしまったように感じます。

そんな原動力になった団塊の世代も、今では多分自民党支持層が多く、

この日本の状況を肯定する方に立ち回っているように思います。

その意味で民主党政権が政権を獲得して、その時に、東日本大震災、

原発問題と大災害が起きたこと、政権与党として慣れていない素人集団

だったことですぐに政権転落したこのことは残念な出来事として

歴史に残るのかもしれません。

 無責任な政権やリーダーにとって都合のいいように歴史が

塗りかえられていく、事実が隠蔽され、改竄されていくことは阻止

しないといけません。

 今回の参議院選挙でどう国民が政治に審判を下すのか、私自身も

個人的な利益でなく、国、社会ということを考えて投票したい

と思っています。

 

平成経済 衰退の本質 (岩波新書)
金子 勝
岩波書店

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