吉野土産

　関東ははっきりしない天気が続いています。晴れたと思いきや翌日には雨となったり。雨になると気温が下がり、どうも出不精になり、憂鬱な気分になったりします。でも、ひと雨ごとに緑が青々と濃くなっていくのを感じます。草木にとっては恵みの雨。我が家の近くでは、花水木、どうだんつつじ、ライラックなどが可憐な花を咲かせています。
　皆様のお住まいの場所はいかがでしょうか。

　２週間ほど前に父が奈良に出かけました。吉野の桜を愛でに出かけたのです。旅行は楽しかったけれど、今年は開花が遅かったせいか、桜はそれほどでもなかったと少し残念そうでした。
　私へのお土産には葛菓子を買ってきてくれました。ひとつひとつ薄紙に包まれて、上品に並んでいます。白、ピンクの桜と若葉を象ったもの。吉野の桜もこんな風に上品なのかなあと想像しました。吉野山の桜はシロヤマザクラが多いのだそうです。ソメイヨシノとはまた風情が違うのでしょうね。よく聞く、下千本、中千本、上千本、奥千本と満開の風景が上っていく姿は見事なことでしょう。願わくば逗留してゆったりと楽しんでみたいものです。
　葛菓子は自宅で食べてしまうのがもったいなくて、お稽古場に持っていくことにしました。そんなわけでまだ味見はしていません。皆で名残桜のつもりでおいしい抹茶を飲みたいと思います。
　それにしても、どうして奈良の吉野といえば葛なんだろうと思って、ネットで検索してみました。
　それらしい理由として、「吉野大峰山において修行する山伏たちが、自給自足の糧として葛の根を掘りその葛根を精製した澱粉を、諸国から来た修験者や参拝者らによって各地に持ち帰られたのが吉野葛の始まり」とありました。また、葛辞典なるブログも発見しました。葛の名前の由来が面白かったのでご参考までに添付します。
吉野葛って？
http://www.yoshinokuzu.co.jp/yoshinokuzu.html
葛辞典
http://kudzujiten.blog40.fc2.com/blog-entry-5.html

　今年は先生の御配慮で、五事式茶事に２回参加することができました。１回目は初座の亭主と後座の水屋として、２回目はお客として。続けて参加することでとてもいい勉強になりました。お稽古で、しかも準備をしたわけでもないのに、立て続けのお茶事は結構体力を使いました。自分で茶事を催す方の御苦労は大変なものと茶事を経験する度に感じます。
　茶事も回数を重ねると細かいところにも目がいくようになり、同時に疑問も生じてきます。徐々に色々なことに慣れ、臨機応変に動けるようになることを信じて、新たに学んだことを書きとめています。