探偵はバーにいる

　首都圏と各地域では流れるTVCMが違うことは知ってはいたが、函館に転勤した当時、パチンコ屋のCMが多かったことには驚いた。
　もうひとつ。私が芸能人に疎いと言われればそれまでだが、全く見たこともない、全然カッコ良くない男が朝専用コーヒー「モーニングショット」をはじめ、多数のCMに出演していることにも驚いた。当時、札幌出身の後輩に「あの人誰なの？」と聞くと「普通知りませんよね～、北海道ではちょ～有名ですよ」
　そう、大泉洋である。
　
　これでも、北海道生活３年（うち札幌1年半）。全国区になる前の大泉洋もギリギリ知っている私。すすきのを舞台にした映画で大泉が主演の映画となれば当然興味がわく。映画はTV放映まで待つとして、まずはその原作のシリーズ第一弾「探偵はバーにいる」を。

　お話は携帯電話も普及する前の話（設定が古いのではなく、書かれたのがそういった時代）。主人公の<<俺>>が大暴れするハードボイルド。随所に盛り込まれる北海道弁とススキノの町、天気の描写が、住んでいるもの、知っているものならわかる空気感として、皮膚から入ってくる。私の住んでいた琴似も登場、また、ストーリー的にも楽しめる。重厚なミステリー、本格派のハードボイルドを好む方にはどうかと思うが、ススキノを知っている人間で「軽いのが読みたい」という人にはお勧めです。

私は早く映画が見たくなりました。大泉、この役あうだろうーなー。