続いて、中央駅の西側にある元老院広場(Senaatintori)へ(写真下)。ここは19世紀に設計された広場で、その名のとおり元老院(国会)があります。外観はフランスの国民議院(Assemblee Nationale)にも似たネオ・クラシック様式で、その南隣には議員会館を含む新館もあります。そのまま大通りを北へ歩くと、右手には白い近代的なオペラ座が。ここに限らず、ヘルシンキ市内は、フランスやベルギーと比べた場合新しい建物が多く、駅前広場などはほとんどが近代的なビルで、18世紀以前のものはあまりありません。フィンランド人が比較的新しい建物が好きなのか、はたまた厳しい自然環境のせいで建物の耐久年数が少ないのか・・・
ちなみに、有事における民間防衛(国民保護)体制が進んでいるフィンランドでは、「救助活動法」という法律に基づいて地下シェルターの設置が義務付けられているそうです。同法によると、床面積600平方メートル以上の建造物にはシェルターが必要である他、地方自治体は、シェルターに収容し切れない個人宅等のためにやはり公共シェルターを用意する義務があるとか。さすがはかつて東西冷戦の一つの最前線にあって、常に戦争の脅威を肌で感じてきた国だけのことはあります。