マオ猫日記
「リヨン気まま倶楽部」編集日記
 




 投票まで1ヶ月半となった仏大統領選挙。11日にはジャック・シラクJacques CHIRAC)現大統領が正式に引退を表明する予定(一時は3選を目指すとの話もあったものの、支持率は低く、既に報道では全く「候補」として認知されていない)ですが、ここへきて、ニコラ・サルコジNicolas SARKOZY)内相兼国民運動連合(UMP、与党)総裁とセゴレーヌ・ロワイヤルSegolene ROYAL)ポワートゥー=シャロント地方圏議会議長(元環境大臣、仏社会党候補)の二大候補の間を縫って、フランソワ・バイルーFrancois BAYROU)仏民主連合(UDF、Union pour la democratie francaise総裁が支持率を伸ばしています
 7日に世論調査会社「CSA」が発表した数値によれば、第一回投票ではサルコジ内相26%、ロワイヤル議長25%に対して、バイルー総裁は24%にまで肉薄。前回の大統領選挙で決選投票に進んだジャン・マリー・ル・ペンJean-Marie LE PEN)国民戦線(Front national、FN)総裁は14%に留まっています。なお、別の世論調査会社「IPSOS」の同時期の調査では、サルコジ内相32.5%、ロワイヤル議長27%に対してバイルーUDF総裁は19%だったとか。ちなみに、第二回(決戦)投票では、サルコジ内相53%に対してロワイヤル議長46%となっており、サルコジ優勢は動いていません。

 一時は、政策綱領を発表し、更に社会党内の有力者(特に予備選挙で敗退した大物政治家)らがロワイヤル候補の下に結集すると発表したこともあり、第二回投票で1ポイント差まで迫ったロワイヤル候補ですが、最近では大衆新聞「鎖に繋がれた家鴨」(カナール・アンシェネ)紙に自身の所有する不動産評価額を富裕税(ISF)課税を避けるためにわざと低く見積もった疑惑が報じられたこともあり、再びサルコジ候補(同じく不動産問題で「鎖に繋がれた家鴨」紙に叩かれたにも関わらず)に水を空けられています。他方、サルコジ内相は、バイルーUDF総裁の支持層である中道層を取り込むため、1975年の中絶合法化法で知られる元UDF党員のシモヌ・ヴェイユ元保健相(ユダヤ人で、アウシュヴィッツからの生還者としても有名。今月になって仏憲法評議会評議員を退任)と握手。ヴェイユ元保健相も、「現在のUDFは中道ではない。真の中道はUMPの中にある」としてサルコジ陣営に協力する姿勢を示しています。

 ちなみに、前回第二位のル・ペンFN総裁は、出馬に必要な公選議員・首長500人の推薦状を未だに集めきれておらず(当初は40人程度と報じられていた不足数は最近は77人とも報じられている)、出馬すら危ぶまれている状況です(当初は推薦を約束していた市町村長らが、土壇場で推薦を固辞しているため)。

 ところで、その大統領選候補らですが、報道によれば、既にバイルーUDF総裁がリヨン政治学院校舎で講演を行った他、8日にはロワイヤル候補がリヨン郊外のヴォー・アン・ヴラン(Vaulx-en-Velin。約10年前に暴動が発生した郊外の新興住宅地)を訪問する等、リヨンを相次いで訪れるようです



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