マオ猫日記
「リヨン気まま倶楽部」編集日記
 




 2月1日といえば、日本では私立中学受験で難関校の試験が重なる日ですが、フランスでは今年2月1日から、遂に公共の場所での全面禁煙が実施されました。法的には、この措置は、1991年の煙草及びアルコールに関するエヴァン(Claude EVIN。元仏社会党議員)法に基づく2006年11月15日付け政令第1386号を施行したもので、企業、商店、公共施設、学校(校庭を含む:仏では17歳以上は喫煙できる)、病院、駅や空港の建物内(写真)などが含まれます(駅や空港は屋外であれば喫煙可ですが、駅のホームについては、適用の範囲は県条例で定められます)。但し、ホテル、飲食店、バー、ナイトクラブ、遊技場、カジノについては11ヶ月の猶予期間があり、同政令の施行は2008年1月1日からとなります(密閉された喫煙室を設置することはできる)。同時に、タバコを止めるためのニコチンガム等の保健商品の購入に対して、健康保険から補助金が出されることになりました。

 個人的には、自分は生まれてこの方一度も喫煙したことが無い上、どちらかというと喉が弱いせいもあって、この全面禁煙措置はむしろ大歓迎ですが、愛煙家にとっては、高いタバコ税率とあいまって、フランスは過ごしづらい国になりそうです。ちなみに、2月5日にTF1で放送された番組の中で、サルコジ内相(与党大統領候補)は、「禁煙法制は人々の自由を制限する第一歩ではないか」との質問に対し、「自分は禁煙に賛成であり、喫煙は自分や他者を殺す。他者に悪い健康被害を与える禁煙は自由の制限ではない」旨答えていました。

 ベルギーでは、古くは1976年9月15日付け王令により公共交通機関での喫煙が禁止されていた他、1990年及び91年の王令で宿泊施設、食堂、カフェ以外の公共の場所での喫煙が禁止。そして2007年1月1日からは、食堂でも禁煙措置が実施されました(もっとも、食堂の中には、「カフェに相当する」として喫煙コーナーを残しているところもありますが)。欧州連合(EU)も禁煙政策を推進していますが、ドイツ等、喫煙自由の国もまだ数ヶ国残っており、禁煙政策を巡る欧州各国の足並みは必ずしも揃っていないようです。



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