マオ猫日記
「リヨン気まま倶楽部」編集日記
 




 報道によると、内閣府(旧経済企画庁)が12月26日に発表した国民経済計算の結果、2006年の日本の名目国内総生産(GDP)は4兆3755億米ドル(1米ドル=116円換算で約508兆8707億円)で、世界全体に占める割合は2005年の10.2%から9.1%に下落して1980年以降最低の数字となった他、国民1人あたり名目GDPも、2005年と比べて1423米ドル減少して3万4252米ドル(1米ドル=116円計算で約397万円)となり、先進国等でつくる経済協力開発機構(OECD)の加盟国30ヶ国中15位から18位に転落。カナダ、フランス、ドイツに抜かれたそうです(主要先進国7ヶ国で日本より低いのはイタリアのみ)。

 報道によれば、かつて日本は、例えば1993年には1人当たり名目GDPはルクセンブルクに次ぐ第2位で、世界経済に占める割合も1994年には17.9%を記録。しかし、バブル経済の破綻とともに数字は徐々に減少し、名目GDPそのものの順位はアメリカに次ぐ2位のままですが、このまま行けば数年後には中国に抜かれるとの予測もあるそうです。ちなみに、世界経済に占める割合は、アメリカが27.2%、欧州連合(EU)15ヶ国が28.3%、中国が5.5%だとか。。
 こうした傾向について内閣府では、為替市場の円安傾向により、デフレーションが続く日本では名目GDPの数値が伸びなかったことを原因の一つとして指摘していますが、確かに最近の欧州では、ユーロ高のせいで物価がやたらと高く、経済水準がそれだけ高く見えます(もっとも、ユーロ高ということは、欧州の輸出産業にとっては大きな打撃なのですが・・・)。名目GDPは物価変動を算入しない単純計算なので、それだけ実質的な数値とは若干の乖離があることにも注意が必要でしょう。

 GDPだけが豊かさではないとはいえ、改めて最近の日本経済の地盤沈下を肌で感じる数字ではあります。もっとも、それでも1国経済としては、資源も地積も乏しい日本が引き続き世界第2位の「経済大国」で、1国で米国やEU15ヶ国の3分の1、中国の2倍弱を稼ぎ出しているというのは、驚きであるとともに、やはり誇れることではないでしょうか。



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