マオ猫日記
「リヨン気まま倶楽部」編集日記
 




(写真)ストックホルム市内で見かけた「プリウス」

 2008年8月のスウェーデン旅行、特に目についたのが、トヨタ自動車のハイブリッド自家用車「プリウス」のスウェーデンにおける普及です。

 よく知られているように、「プリウス」は、1997年10月に世界で初めて発売された量産型のハイブリッド車で、当時の燃費は1リッターあたり28キロ(10.15モード)でした。その後、2000年のマイナーチェンジを経て、2003年9月に二代目となる現行モデルが登場。燃費は1リッター35.5キロに改良され、累計販売台数は100万台以上に登り、当初は車体の製造に電池の製造が追いつかない事態に。

(写真)ストックホルムでタクシーとして使用される「プリウス」

 「プリウス」が特によく売れたのが北米で、環境問題への関心の高まりと同時に「プリウス」に乗ることがステータス化。著名な俳優が複数台の「プリウス」を購入したとの話もあります。更に付言すれば、こうした傾向の背景には、「よいクルマなら外国産でも買う」というアメリカ人のオープンなメンタリティーもあるようで(それ故にこそ、日本車メーカーが北米市場で米大手3社を上回る市場シェアを獲得できる)、逆にそのような土壌が無い欧州では、北米ほどの勢いではありませんでした(欧州には長い伝統を有するメーカーが多い上、ユーザーも保守的で国産あるいはドイツ産の車輌を選ぶ傾向があり、(印象論ではあるが)日本車は韓国車や中国車のように「新参者」という目で見られている)。また、欧州では「ディーゼルエンジンこそ環境負荷が少ない」(ついでに軽油価格も安いので運行コストも低い)という考え方が浸透しており、ガソリン車である「プリウス」はそれほど注目されませんでした。

(写真)ストックホルム・アーランダ国際空港で客待ちする「プリウス」のタクシー

 ところが、最近になって、原油価格の高騰や環境問題の一層の深刻化に伴って、欧州でも「プリウス」の販売が伸張したようで、ストックホルム市では、単純に数え上げて1日10台以上の「プリウス」に遭遇。一般車輌としてだけでなくタクシー車輌としても使用されており、一週間の滞在中にタクシーだけで5両を目撃しました。市内を走るトヨタ車の中では「プリウス」の比率が断トツで、それ以外の「カローラ」や「ヤリス」(日本の「ヴィッツ」)といった通常型(非ハイブリッド)トヨタ車は、「プリウス」ほどには見かけません。


(写真)ストックホルム市内で見かけた「プリウス」

 住宅地にもわざと国有の空き地を設け、住環境を整備しようとするスウェーデン。それだけに、「プリウス」が他の欧州諸国より普及する下地があるのかもしれません。

 



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