ルイ・ロットの館

ルイ・ロットにハマった笛吹きのブログ。

アンサンブル・コンクール審査

2011-01-17 17:55:00 | 日記
先週の土曜日、とある地区の吹奏楽連盟のアンサンブル・コンクールの審査に行って来ました。

一日で小学、中学、高校、大学、職場・一般の五部門、のべ74グループを聴きました。


どの部門でも得だなと思うのは打楽器だけのアンサンブルとサキソフォンのアンサンブル。

打楽器は打ち間違えなければ音程が悪いということはないし、

サックスは音がデカイですから(苦笑)




この地区連盟には昨年も呼んで頂きました。

その打ち上げでいくつか苦言を呈させていただいたのですが

それが聞き入れられたのか? 昨年気になったことをするグループはほとんどなくなりました。


それはメロディを受け持つと急に客席に一歩踏み出して演奏したり

メロディでハモる二人が顔と顔を向かい合わせて演奏したり・・・・


なんとも奇妙なパフォーマンスにしか見えません。

別にそれが減点にも加点の対象にもなりませんが無駄にしか見えません。

            (ひょっとしたら減点する審査員もいるかも?)

カラオケやってんじゃないんですから(苦笑)

ああいうのは「のだめ」の悪影響なんでしょうか?


アイコンタクトもなにも顔付き合わせて見つめ合う必要はないんです。

ちょっとしたキッカケ、合図でいいんですけどね。


           愛し合う二人ならどうぞ御自由に・・・・ ってなりますけど、どっか他所でやってください。



もっと落ち着いて「普通」にやろうじゃありませんか?





昨年に引き続き気になったのは、セッティングです。

普段やり慣れない舞台でどうしてそんなに離れてやるの??? って感じのグループが多過ぎます。

仲悪いんでしょうか?(苦笑)


もっと近づいてお互いが聴きやすい距離で演奏したらいいんじゃないかと思います。




セッティングに関してはもうひとつ・・・・


舞台の上で自分たちの世界だけに籠ってしまい

客席を意識していないかのようなグループもいくつか見受けられました。

その結果、左右の端に位置する人が客席に背中やお尻を見せて演奏すると言うなんとも異様な姿。


やめましょうよ、ね。

もっと客席に向かって演奏しましょうよ。


少なくとも客席に対して真横を向くよりは少しは客席に向かって吹きませんか?

その方がもっと音も聴かせることができるというものです。

特にフルートはその傾向が強いんです。

横笛だからといって管の端から音が出るんじゃなくて

一番聴こえるのは正面を向いた時なんですから。

フルートアンサンブルなどで下のパートを吹く人は上手側に位置して

とても聴こえ難い状態になりがちですが、

そういう人ほど少しは客席に向くように気を付けて欲しいものです。




それから金管の人達に多かったように思いますが

譜面台を自分の正面ではなく身体の斜めに置いていた人達。

御自分はいいんでしょうけど、客席から見たら「だらしない」としか言い様がありません。

客に譜面を見せなくていいんですよね(笑)


もう少し世間の常識に従ったってバチは当たらないというものです。

それに音楽のジャンルは様々でも取り敢えずはクラシックの世界に属することをやっているのですから

少しは伝統的なことを人様の前でやらせていただくという意識を持つべきだと思うのです。

はっきり言ってそういう態度というのは腹が立ちます。不愉快です。


         そういう人達が「成人式」で暴れないことを祈るばかりです。






暗譜でやることは決して悪いことではないと思いますが

暗譜でやったからといって評価が上がる訳でもありません。

私がアンサンブルを暗譜でやったとしたら目のやり場に困りそうなものです(苦笑)

暗譜した上で楽譜を置いてやったほうが集中できそうに思いますけどね・・・・。

特にアンサンブルの場合は。



暗譜をしていたグループに多かった「身体の動かし過ぎ」。

身体をまったく動かすなという訳ではありませんが

過度の動きは実は演奏の邪魔になっていたり、また聴く方の邪魔をしていることにも気が付いていないはずです。



ドイツには「音楽は目で聴く」という言葉があったと思います。

耳で聴いているものも目からの情報で良くも悪くも印象が変わる、ということだと思います。

姿勢が悪ければ上手くてもその印象はマイナスに働くでしょうし

少しくらいキズがあっても視覚的に一生懸命さが伝われば良く聴こえることもあるでしょう。


身体を大きく動かしすぎることで聴き手の視覚を通して聴くこと自体を邪魔することも多々あります。

またその本人が演奏するにあたって実際に音を出す妨げになっていることも多いと思います。

リズム、テンポを身体の動きで取っていると気が付かないうちに無駄なアクセントが付いたり

特に長い音などではその身体の動きの無駄なアクセントのお陰で「拍が見える」状態になったりします。

かなり恥ずかしいことです。


そういうことに気をつける意味でも意識して身体を動かさずに練習することも必要です。

そしてよく聴き合うことが大切だと思うのです。





同族楽器のアンサンブルでは響きが作りやすい反面、メロディーを浮き上がらせることが難しくなることもあります。

違った楽器の組み合わせではそれぞれの楽器の特性をお互いに判り合った上で

きちんとバランスを取ることを意識しないと単なる力関係だけでメチャクチャになってしまうこともあります。



また私の「非日常」であるサキソフォンのアンサンブルですが、もともと大きい音のする楽器ですから

強奏に関してはまあいいとしても弱奏で本当に静かに演奏できているのか?

音色の点も含めて・・・・ 

考えて欲しいものだと思いました。

最初から最後まで鳴りっぱなし~~~~! では聴いていて疲れるだけです(苦笑)

中にはそれが見事にできている中学生のグループもありもちろん高評価となりました。





学校で指導されている先生達には本当に頭が下がる思いですが

こういうことにも気を付けて御指導いただければ・・・・と私は思うのです。







中学校の部では実力の差が現れましたが

全体として見ればこの部門のひたむきな演奏がいちばん印象的だったかもしれません。


一番印象に残ったのはある中学校のフルート四重奏。

デュボアの難曲を4人とも見事なテクニックと自然な音色で音楽を活き活きと聴かせてくれました。

私はもう文句無しの1位にしましたが、やはり一番の成績で代表となりました。

素晴らしい!


他にも素晴らしい演奏を聴かせてくれたグループがいくつかありましたが

これからも頑張って音楽を楽しんで行って欲しいと思います。






この地区の審査方法はまずABCの3段階評価を付け

各部門の代表数に応じて順位を付け

その得点で金銀銅の賞が決まり代表も決まるというやり方で実に簡潔明瞭でした。



とあるグループの演奏でAにしようかBにしようか? 悩んでしまう微妙な演奏があったときに

最後の拍手を受ける時に立ち上がった女の子が可愛らしくニコッと笑ったので

もう迷うことなくAの評価を付けました(笑)  

                        ・・・・というのはナイショです。ここだけの話です(爆)


コンクールで緊張もするでしょうができることなら楽しく演奏して頂きたいものです。





ひとつ残念に思ったのは

同一校から複数のグループが出て、それがどちらも代表に選ばれるほど点数が良かった場合、

その学校からは1グループしか全道大会に進めないという、

なんとも生徒達には可哀想なシステム。

きちんと努力が報われるシステムに改善されることが必要なんじゃないか?と思いました。



また審査する上で辛かったのは、いろいろな組み合わせの違うアンサンブルを同じ土俵で比較しなくてはならないこと。

せめて打楽器、サックス、金管楽器、木管楽器(サックス以外)の分野に分けてもらえないでしょうか?(涙)

かなり無理があると思いました。

実際には運営上困難なんでしょうけどね。


でもそのお陰で代表になり損ねたグループがいくつもあったと思います。

そのくらい上位の評価は僅差でした。




運営も素晴らしく審査結果も納得行くもので、体力的には大変なものですが、楽しく審査させていただきました。

審査員の先生達も運営の方達も本当にお疲れさまでした。





コンクールが終わってからはその地区の新年会を兼ねた打ち上げ。

その後は2次会、3次会までお付き合いさせていただき翌日は軽い二日酔い・・・・(苦笑)

札幌に無事辿り着けてホッとしています(笑)




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