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カリートの道

2009-09-08 14:13:18 | ★★★★★★★★☆☆
監督 ブライアン・デ・パルマ
キャスト アル・パチーノ、ショーン・ペン、ペネロープ・アン・ミラー、ジョン・レグイザモ、イングリッド・ロジャース、ルイス・ガスマン、ジェームズ・レブホーン、ヴィゴ・モーテンセン、リチャード・フォロンジー、エイドリアン・パスダー
1993年 アメリカ
ジャンル:アクション、ドラマ、マフィア

【あらすじ】
投獄されていた麻薬王、カリート・ブリガンテは、出所後ヤクザな世界から足を洗おうと引退を決意するのだが…。

【感想】
金や権力争いのためなら何でもする人間の泥臭さと筋を通して生きる男の悲哀がよく出ている作品。

麻薬の密売で逮捕され出所したばかりのカリートはカタギになることを目指し、南の島でレンタカー屋を営む計画を立てるが、恩人を助けるようとしたために破滅へ向かっていく話です。

金や権力のために裏切り・殺しが日常茶飯事のマフィアの世界。役者を目指すが、仕事がないのでストリップで生計を立てる恋人ゲイルが非常に人間臭い世界観を作り出している。

主人公カリートは恋人ゲイルと寄りを戻し、まじめに生きることを誓います。ところが弁護士クラインフェルドの犯罪に手を貸したことから事態が一転します。カリートはクラインフェルドを助ければ自分まで命を狙われるのはわかっていたにもかかわらず、過去の恩に対して背を向けることができなかった。男気を貫いたのです。ヤクザ映画でいう仁義のようなものでしょう。

また残忍になりきれなかったのを付け込まれる形になったのも皮肉な結果です。マフィアである以上は敵対する人間は生かしておいてはならない。生きるか死ぬかの世界であることが伝わってきました。

アル・パチーノの一人舞台ではなく、ショーン・ペン(言われないと誰だかわからない)の存在が大きかったのも作品のバランスを良くしたと思います。

デ・パルマ独自の演出としては恋人との出会いのシーン、鏡越しにヒロインの裸を映し出す場面、ラストの駅での逃亡のかけひきによる緊張感も申し分ありません。

ブライアン・デ・パルマとアル・パチーノのコンビによるもう一つ代表作「スカーフェイス」と比べると、主人公のパワーやカリスマ性は感じませんが、本作はその分だけ男の悲哀がよく出ているので引けを取らない出来だと思います。

お薦め度:★★★★★★★★☆☆

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UPJ/ジェネオン エンタテインメント

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