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愛を読むひと

2010-10-10 10:16:15 | ★★★★★☆☆☆☆☆
監督 スティーヴン・ダルドリー
キャスト ケイト・ウィンスレット、レイフ・ファインズ、デヴィッド・クロス、アレクサンドラ・マリア・ララ、ブルーノ・ガンツ、レナ・オリン、マティアス・ハービッヒ、カロリーネ・ヘルフルト、ブルクハルト・クラウスナー
2008年 アメリカ、ドイツ
ジャンル:ドラマ、ロマンス

【あらすじ】
1958年、大戦後のドイツ。15歳のマイケルは、年上のハンナと激しい恋におちる。ある日、ハンナは彼に本の朗読を頼み、子供のようにその物語に聞き入った。以来、二人の間では“朗読”は繰り返され、愛はより深まっていったのだが、突然彼女は姿を消してしまう……。8年後、法学生となったマイケルが傍聴した裁判で見たのは、戦時中の罪に問われるハンナだった。彼女はある“秘密”を守るために不当な証言を受け入れ、無期懲役を言い渡される。唯一その秘密を知るマイケルは彼女を救えるはずだった。しかし――。

【感想】
ニコール・キッドマンの妊娠降板によって急遽代打で登場したケイト・ウィンスレットが見事にオスカー主演女優賞獲得。心中穏やかではないでしょうね。

ただタイプ的には菊池凛子と同様の体当たり系の演技が評価されたパターンです。よくここまでやったなとは思ったものの、演技内容自体はそれほど凄いとは思わなかったです。36歳から30年間を独りで演じきったことは恋人の男の方が二人の役者で対応しただけに対照的には見える。この時、ケイト・ウィンスレットの実年齢は33歳だそうですが、36歳の役では随分老けているなと思ってしまいました。

ストーリーでは鑑賞していて左右に大きく振られた感覚でした。最初の二人のロマンスからは後のナチスの看守の話になっていくなんて全く想像できなかったし、以降の展開も映画のヒロインに待ち受けている運命とは思えないような内容でした。このためストーリーの意外性は高いです。ただ波乱万丈過ぎていかにも小説の作り話っぽい感じを受けました。一応文学作品なんですよね・・・。

事件の真相でカギとなるのは彼女が文字を識別できないという事実です。この秘密を唯一知っていた少年は裁判を証言すれば彼女の潔白を証明できたのにコンプレックスになっていることに配慮してしまう。そして彼女は厳しい判決を受けることになる。彼女への愛情表現は結果からすれば間違った判断であり、この時の複雑な想いが後の男の人生まで影響を及ぼしている。以降、裁判から月日が流れて男は別の女性と結婚するも離婚という状態から再スタートしますが、この映画内では描かれていない空白の期間の方が気になってしまいました。

女性が関与してしまった事件が裁判時の映像だけで明かされていく形を取っている点についてはやはり回想シーンによる映像を織り交ぜて欲しかった気がします。これをやってしまうと残虐行為によって女性への感情移入度が大幅に下がるからしないのだろうと逆に変に疑ってしまいました。

戦争という悲劇に巻き込まれた人たちを非常に強いロマンス要素を織り交ぜて描いているという点では独特の作風だと思います。それだけに男は馬鹿にし、韓国ドラマ好きのおばさんならはまりそうなタイプかと。

お薦め度:★★★★★☆☆☆☆☆

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