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シリーズ「都構想」住民投票で「反対」に投票を!(5) 「都構想」で何を狙う・3――教育と労働の反動

2015-05-07 | 橋下・維新の会にNO!
 橋下・維新がこれまでやってきたこと、その3つ目は、極右的反動的イデオロギー、新自由主義イデオロギーに基づく政策です。この点では、安倍政権と歩調を合わせるどころか、先取りするほどです。

 第一に教育の分野において。
 橋下知事、松井知事の下で、大阪府は極めて反動的で新自由主義的な教育「改革」=教育破壊を進めてきました。「国旗」「国歌」条例と教育長通達、不起立3回でクビにする職員基本条例を制定、君が代斉唱時の「口元チェック」まで指示、不起立者の懲戒処分を進めました。また実教出版日本史教科書の「日の丸」「君が代」に関する記述が「一面的」であるとして、維新議員介入の下、補助教材使用を強制しました。数々の教育関連条例を制定し、授業アンケートを導入することで、教員評価制度を強化しました。
 これらは、安倍政権の「教育改革」と併せて、教職員を管理・抑圧し、萎縮させました。この下で英語教育を中心に、エリート高校作りをはじめ、市場原理に基づく差別・選別教育を一層推進しています。

 橋下市長は、今年4月からの新教育委員会制度を先取りする「分権型教育行政」を主張しています。全国学力テスト・運動能力テストの結果、学校選択制での生徒の集まり状況、土曜授業実施回数、ICT教育導入など、「教育改革」の実施状況を「目標」にして各学校を競わせる「全市共通の学校目標」を設定し、目標達成の「手段」は区長・校長が創意工夫するとして、彼らが市長と教育委員会に従う駒になるよう仕向けています。また区長に「区内の教育改革推進の責任」を持たせ、市長がこれを評価する上意下達の支配構造の制度化を狙っています。

 橋下が府知事時代に実施した私立高校無償化と中学校給食の実施は、当初保護者たちに好意的に受け止められました。しかし、私立高校無償化は、公立高校を私立と競わせることで、定員割れの公立を廃止に追い込むことが目的でした。しかも、朝鮮高級学校は無償化から排除したままです。初級・中級を含む朝鮮学校から、それまで支給していた補助金までも奪い去りました。
 中学校給食は、設備や人員も整備せず、業者に丸投げのデリバリー方式。まずく冷たく食べ残しが多く、子ども達に「エサ」と言われる始末。異物混入事件も多発しました。弁当持参を含む選択制へ戻せとの批判が噴出しています。

 これらすべての「改革」なるものの象徴が、中原前大阪府教育長のパワーハラスメント事件です。中原氏は辞任しましたが、橋下市長・松井知事は、最後まで彼を擁護し続けました。
パワハラ中原教育長の辞任要求(大阪教育条例NO!ブログ)

 第二に、執拗な労働者攻撃と労働組合つぶし。
 橋下市長は就任後すぐ、大阪市関連組合に市庁舎の使用不許可と退去を宣言(2012年1月)。また、労働組合への加入の有無や、特定の政治家の応援活動の参加歴を問うアンケートを実施(12年2月)。また市教組による教育研究集会の学校使用を不許可。さらには教職員を除くすべての職員を対象に「入れ墨」の有無を記名式で調査することを強要(2012年5月)。これらすべてが違憲・違法、不当労働行為、人権侵害です。アンケートが「不当労働行為(支配介入)のおそれがある」との勧告に始まって、これら一連の攻撃に対して中労委や裁判で、橋下氏側の再審申立の棄却や敗訴が続いているのは当然です。

 第三に、極右的本質を露骨に示した侵略戦争と植民地支配の美化・正当化。
 人権博物館としての「リバティおおさか」の補助金を打ち切るだけでなく、立ち退きまで要求しています。さらに「ピースおおさか」では、リニューアルと称して、日本の加害行為に関する展示を撤去し、戦争博物館化を進めています。

 極めつけは、2013年5月の日本軍「慰安婦」に関する橋下市長の発言です。「猛者集団、精神的に高ぶっている集団をどこかで休息させてあげようと思ったら、慰安婦制度というものが必要なのは誰だって分かる」「米軍普天間飛行場に行った時、司令官にもっと風俗業を活用してほしいと言った」――これらの発言や、橋下と面会しようとした元日本軍「慰安婦」の方たちに対する対応は、橋下市長の確信的な極右・反動的体質を端的に表しています。
[橋下大阪市長への抗議文]日本軍の慰安制度を必要とした発言の撤回と謝罪を求めます。(リブ・イン・ピース☆9+25)
金福童ハルモニ、吉元玉ハルモニ来日 ハルモニたちの思いを受け、橋下市長に「審判」を!(リブ・イン・ピース☆9+25)

 このように、極右的反動的イデオロギー、新自由主義的イデオロギーを信奉し、威圧的・暴力的な手を使ってまで自らの政策を押し通すのが、橋下・維新のやり方です。大阪市長を廃して、大阪の「指揮官」を1人にし、上意下達を徹底してこれらを一層推進することも、「都構想」の目的です。

(つづく)

by ウナイ

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