Sue's Blog

クリスチャンでセクシャルマイノリティのSueのひとりごとやGay Lesbian human rightsリンク集

カミングアウトは保留

2006-05-31 | 自分のこと
この2週間、日本からアメリカに初めてやってきた両親と観光や買い物に一緒に行き、朝から晩まで1日中家族で一緒に過ごした。こんなに家族と密着した生活は何十年ぶりだろう。

元気で満足そうに日本へ帰っていく両親の笑顔を見て、この2週間を楽しくすごしてくれたのだろうと思うと、何も言わなくてよかったのかもしれない。

家族の滞在中に、もし機会があればカミングアウトしようかと考えていた。
でも一緒に過ごすにしたがって、特に母が強烈に保守的な女性だと強く感じることが度々あった。女性らしさ、男性らしさに非常にこだわる。
そして40を過ぎてもいまだに独身でいる私にこの後におよんで「彼氏はいるのか?」と本気で尋ねる母親に本当のことを言う勇気は私にはなかった。

そして思った。
知らない方がいいこともあるのかもしれないと・・・・

娘が心と身体のセクシャリティの違いに違和感をもっていることや、性的対象が同性というセクシャリティマイノリティであることなど、おそらく想像すらできないだろう。私はジェンダーの境界があいまいな人間。そんなあいまいなジェンダーなど保守的な両親には理解できないのではないだろうか。

おそらく娘が自分のセクシャリティやジェンダーアイデンティティの獲得にどれだけ時間がかかり苦しんできたか、この両親はきっと想像すらしていないだろう。

それならそれでいいような気がする。
知らない方が幸せなこともあるような気がする。今更そんなことを親につきつけてどうなるのだろう。

親にカミングアウトしなかったことで私が変わるわけではない。私は私。
そんな風に冷静に家族と自分の関係を見つめることができただけでもよかったのかなと思う。

カミングアウトは今しばらく保留にしておこう。