タイトルはシリアス感たっぷりだし、女優のイ・ハニさん目当てで見てしまった。 結果から言えば、ある程度は想定内だったが、権力を描くのは無理だと悟った。 勿論、”韓国最大の金融スキャンダルとされる実在の事件を元に巨大な利権に立ち向かう熱血検事の奮闘を描いた”チョン・ジヨン監督の勇気と覚悟には頭が下がるが、それ以外には全てが平均的すぎて、権力の何かを明確に感じる事もなかった。 . . . 本文を読む
最初から最後まで、オッペンハイマーを追い詰める事が目的の聴聞会ばっかで、ウンザリとアホ臭と、そして落胆と失望の180分間だった。 まさに”結果ありきのイカサマ”いや、”オッペンハイマーありきの凡作”に終止した。つまり、原爆投下の全ての責任をオッペンハイマーの弱みにつけ込み、覆い被せた。彼の水爆反対は原爆投下の責任には何ら関係ない事であるにも関わらず . . . 本文を読む
ここ数年は正月が至極苦痛になってきた。それに、地上波は酒と旅とグルメしか流さないし、BSは未だにショップ全盛で、CHを間違えると婆さんの大声が部屋中に響き渡る。 今年の正月は「孤独のグルメ」や「深夜食堂」や「酒場放浪記」などが特番扱いだったが、酒とグルメにはいい加減吐き気を覚える。更に、アマプラで日本の新作を幾つか見たが、どれも駄作に近いものだった。 そこで、何もする事もなく図書館で借りた「チョ . . . 本文を読む
結論から言えば、レビューの評価(3.2/5)よりもずっとよく出来たサスペンス・スリラーであったが、展開としては至極シンプルで、多少の不可解な所もあったが、最初から最後まで何とか気が散る事なく、見入る事ができた。 半年前、轢き逃げ事件で妻を亡くしたソジン(キム・ムヨル=写真右)は失意の中、1人娘のイェナと共に実家に戻り、年老いた両親と一緒に暮らしてたが、ある日、25年も前に行方不明になった妹ユジン . . . 本文を読む
”シビル・ウォー(Civil War)”とは”内戦”という意味で、アメリカでは”南北戦争”の事を指す。 1861年から4年以上も続いた内戦で、戦死者は両軍合わせて62万を数え、アメリカ史上最大の損害を与えた戦争となった。第2次世界大戦でのアメリカ軍の死者が40万だから、その規模の大きさが計り知れる。 つまり、”シ . . . 本文を読む
チェ・ミンシクの演技ばかりを高評価する声が殆どだが、彼の世界の全てを包み込む様な暖かさと、丸みを帯びたシリアスな演技力には私も脱帽する。 先日もブログにした「不思議な国の数学者」でも実に人柄のいい理想の数学者を演じきっていた。だが、私の中では今回の「沈黙、愛」での主役がもう1人いる。 それは、巨大ゲーム会社の代表を務め、様々なビジネスへの投資も行うブローカーでもあるイム(チェ・ミンシク)の婚約者 . . . 本文を読む
韓国映画「提報者〜ES細胞捏造事件」(2014年)は、2005年に韓国で実際に起きた元ソウル大学校教授によるES細胞捏造事件を映画化した実録サスペンスである。 名声の為に研究結果を捏造する科学者や、国益の為に真実から目を背ける国民など、様々な人々の思惑に阻まれながらも、自らの信念に従い真実を明らかにすべく奔走するジャーナリストの姿を描く。 ヒトのES(胚性)幹細胞の作製に世界で初めて成功した事が . . . 本文を読む
北朝鮮が日本に核を落とし、その報復としてアメリカが北朝鮮に核を落とす。韓国軍が間一髪でそれを防ぐ。 実に、よく出来たシナリオではある。北朝鮮と日本が悪者で、アメリカはバカで、韓国だけが”正義の虎”という国威掲揚的で単純なストーリーでもある。 独島(竹島)を主な要素にした映画だが、”独島は韓国の領土”を前提にし、最後は米中が平和条約を結び、日本だけが . . . 本文を読む
一般的には、数学を映画で表現するのは、まずは不可能である。だが、数学者の人となり人格なりを表現する事は不可能ではない。 この作品では、数学という難解な学問のあるべき姿と人としてのあるべき姿を、2人の人間の接点とその対称性を通じ、巧く描き切っている。数学が全く苦手な人も十分に感動できる様に仕上がってる部分も高く評価できる。 愛する妻を失い、学問と思想の自由を求めて脱北した天才数学者ハクソン(チェ . . . 本文を読む
今回紹介する2つの作品は、日本では絶対に作られる事のないと思わせる程の重厚な映画である。 まずは、「警官の血」(2022)からの紹介だが、リーガルサスペンスの巨匠・Mコナリーも真っ青の、図太いクライムサスペンスの王道を行く作品である。 悪こそが巨悪を潰す。例え、法や規則に反するとしても捜査である限りは違法ではない。つまり、警察の使命や正義よりも悪を撲滅する事を優先する、自称”汚職&r . . . 本文を読む