貪瞋癡（とんじんち）の氷見産煮干しラーメン。

そもそも居候一家にお給金が払えず森田屋から頭を下げられるという

そんな明日をも知れない世の中だという事は肌で感じているだろうに

ビヤホールで小娘ふたりビールジョッキを傾けてりゃ

それは目立つだろうしやっかまれる事必須で

こんな時こそ女の子らしく“汁粉”でお喋りでしょうーがと思うのですが

何故そこでオヤジ感を出そうとしたのか　昨日のとと姉ちゃん。（今日のはまだ観ていない）

きゅうです、ども。




ついでにもひとつ言うと来週で最終回を迎える　“トットてれび”。

先週先々週分を観たのだが、そうそうたる面々を見送っていく徹子さんの心中たるや。

涙なしでは観られなかった。

特に、“禍福はあざなえる縄の如し”　の意味をとっとちゃんが向田氏に訊ねるシーン。

「人生は、幸せという縄と、不幸せという縄と2本でね、編んであるようなものなのよ。」

と答える向田邦子氏にとっとちゃんは

「幸せの縄二本で編んである人生はないの？」　と返すが

「ないの」と即答されてしまう。

エッセイ　『トットひとり』　にも書いてあったエピソードだが、

表情ひとつ変えずさらりと　「ないの」　と言い切るミムラの演技にゾワッとした。

嗚呼、向田さん.....って思った。


って、今日はラーメン食べに行った話を書こうと思って前置きがこんな長くなったぞ。


さて、先日氷見市で旨いと評判のラーメン屋さんへ行ってきた。

正確に言うとラーメン屋ではなくワインバーらしいのだが

そこで出してたラーメンが評判を博し、噂が客を呼び

日中はほぼラーメンを食べにくるお客１００％となっているお店　という話。

貪瞋癡（とんじんち）さん。

仏教用語らしいのだが、読み方さえままならないアホなアタシが意味なぞ知る由もなく。

で、開店１０分前にも拘わらずすでに数人並んでおった。

期待が膨らみ入店し、昼にしか食べられない　「氷見産煮干しラーメン」　をオーダー。

　　　　

数分で店内は満席となる、スゲー。

ほどなくして別盛りにされた取り取りの具材。

しっとりとスモークされた豚チャーシュー、上品な煮玉子、見た目のゴツいが意外に柔らかいメンマ、香り高い乾燥岩海苔。

これを眺めながら麺が到着するのを　「待て」　の状態で、意識はカウンター向こうの厨房へ集中。

ほどなくしてお待ちかねの麺到着！

うひょー♪

美しいスープに浸かった誠実そうな麺。

一口啜ると鼻から抜ける爽やかな煮干しの風味。

煮干しが爽やかと言ったら変かもしれんが、それが爽やかなのだよ。

しばらくこの状態を楽しみ、中盤は具材と共に味の変化を試みる。

うめー。

スープ全部飲んじゃったよ。

帰りの車の中でも口の中は煮干しラーメンのスープの余韻が続いてて

何も入っていない口をパクパクさせながら帰ったさ。

美味しかった。

まさしくキチンと料理が成されたラーメンでした。

ごちそうさん。