台湾の総統選挙がトップアイドルのLIVE並みなド派手さで
もはや国を挙げてのカーニバル。
めちゃくちゃ楽しそうなんスけど!選挙。
きゅうです、ども。
北陸をPRという形で近年ドラマや映画にと、その舞台になることがめっきり増えた此処富山県。
このたび舞台と共に、地元の歴史ある祭りを題材にし1本の映画が作られた。
『人生の約束』
富山県民としては、興行収入に貢献せねばという思いで
いそいそと大都会イオンへ向かう。
レイトショーだったが、館内の2/3は客席が埋まっていたのでは。
さて、ここからはネタばれもあるし
少々辛口な(へ?)コメントもするかもしれないので、これから観ようと思ってる方はスルーしてね。
さてと、どう表現したらいいのやら.......。
評論家気取りはさらさら無いのだけれどね、映画にそんなうるさくないアタシが観てもね、
脚本がイマイチ。
「つながる」というワードをテーマに、「心の再生 人との絆」 を描こうとしているのは凄く伝わってくるのだけど
そこまで持ってくるまでのストーリーがチープだし、肝心のセリフが使い古して手垢まみれのどっかで聞いたようなものばかり。
折角役者が魂を込めたセリフもなんだか裏が透けて見える。
そして序盤からやたら説明調なのも気になるし。
これだけ豪華で実力ある俳優陣なら、20行のセリフも表情や仕草ひとつで全て表現できるはずなのに勿体無い。
小道具で言えば、この曳山に拘るきっかけとなった親友との過去についても 「ショーヤンクの空に」 みたいな写真1枚で表現されても
え?ちょ、そんなコントでやるみたいなベタベタなやつ・・・マジかってなっちゃいましたよ、てへ。
また、個性派俳優が注目されがちな昨今にして、今回の新人の女の子は珍しく無色透明な子で将来が楽しみでもあるんだが、
如何せんこの作品で銀幕デビューだった為、富山湾で揚がった獲れたてブリの刺身並みにコリコリに硬かった、演技がね。
ロボットというか、良く言えば小津作品で観るような、歩幅から首の角度まで事細かく演技指導されたかのような。
でも彼女に関しては余計な注釈が無かったのがイイ。 より透明感が際立つ。
後はもう色々あるんだけど言いだしたらキリがなくなりそうなのででででで。
一番の見所である新湊の曳山祭りのシーンは、
素敵です!
これを撮りたかったと言うだけあって、撮影にも力が入っているのがわかる。
昔初めてこの祭りに行った時 13基もある提灯山の、それは豪華絢爛な風貌と
威風堂々たる車輪の響き、それを練りまわす各町内の曳き方達の掛け声に物凄く感動した事を思いだすなー。
そんな県内でも超有名な新湊の曳山祭り。
この映画での町内のやりとりを観て、たかが祭りに何故そこまで? と思う人もいるかもしれないが、これはね理屈じゃないのだよ。
田舎にとって祭りとはコミュニティであり、地元民として生きていく術なのですよ。
人口がどんどん減少していく中で、地域で大規模な祭りを維持していくのはとんでもなく大変な事で
毎年行われ伝承され続けているのは、ひとえに地元の方々のプライドと心意気の賜物。 本当、有難い事です。
興味がある方は是非10月の新湊曳山まつりにお越しください。
富山湾越しに臨む立山連峰も壮観です。
で、この映画の総括としては
友とのこじれた友情も傲慢な価値観も、IT社会と北陸新幹線があれば正味3日程で解決してくれる
と、いうことでどうでしょう。