25時の島

祝!カブ移籍。W杯は雲の彼方に

それでも因果関係を見出したいのか?。

2007-05-20 21:37:41 | Weblog
名古屋の立てこもり発砲事件で少しかすんでしまったけれど(そもそも事件がより大きな事件で霞むという構造には参ります。)、福島の母殺害事件は少年が母を殺すという最大のタブーのひとつを犯してしまったという点でやりきれない。

少年犯罪が起きると、メディア媒体(とニュースを丸呑みする我々)はその原因、因果関係をあれやこれやとあげつらうけれど、大抵は適当なスケープゴートを立てた挙句に、「個人の闇」などあいまいな表現で事件を総括してしまうように思える。

そしてスケープゴートになるのは大抵、ホラー映画やどぎつい音楽、漫画となる。
このご時世になるとターゲットは絞られていくのも特色だ。間違ってもミス@ル聞いたから、とか言った示唆は生まれない。

今回の事件で上げられていたのは、マリリン・マンソンとビースティ・ボーイズだった。
何でも犯行前から聞いていたのがマンソンで、犯行後に見ていたのがビースティ・ボーイズのライブDVD「撮られっぱなし天国」だったのだそうだ。両方とも歌詞が刺激的で殺人を誘発するのだと。いやはや。
まあ、「撮られっぱなし天国」には脱力してしまいましたが。だってファンに撮らせたお気楽なライブDVDなのだもの。歌詞はえげつないが、内容は結構良いぞ。タワレコで立ち見した限りでは


番組によっては、マンソンの方が少年に悪影響を及ぼした度合いが強いみたいな言い方もしていて、あまりに類型的な反応に首を傾げてしまった。そりゃあマンソンはあの外見だからキワ物っぽいですが、マンソンが顔を白く塗っていたから、遺体の腕を白く塗ったのだ、という見方はいただけない。

漫然とした話になってしまいましたが言いたいのは、趣味をあげつらう前に、もっと違う方を調べて、それを世間に投げかける方が良いのではないか?ということです。このままでは、10年前の神戸事件の繰り返しになりますもの。



そんなわけで、フジロック来日の近いビースティーズを。バッシングするのが馬鹿馬鹿しくなるジャケットです。
ビースティ・ボーイズ 撮られっぱなし天国 スペシャル・エディション

角川エンタテインメント

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原題は「すげえ:俺くそ撮っちまったぜ!」。日本語ノリではちょっと分かりにくそうですね。この邦題をつけた人のセンスに脱帽