黒砂台鍼灸あん摩治療院

鍼灸院の日常日記

インフルエンザワクチンの話1

2010-10-05 10:53:26 | 院長のひとり言
今日は予想気温が25度と夏日になるようです。すでに10月ですが暑かったり寒かったり、着るものを気候に合わせるのも大変です。よく見てみれば、バスなどの公共交通機関の中でも咳き込んだりしている人が徐々に増えてきたようです。

10月になってくるとそろそろ聞くのがインフルエンザワクチン接種のお話。
インフルエンザワクチンについては否定的な意見を述べる人も多いのですが、自分は今月か来月の上旬の体調の良い時を見計らって接種する予定です。

そもそもワクチンとは何なんでしょうか?ワクチン接種に否定的な人にはきちんと理解せず怖がっている方もいるようですね。
ワクチンとは「人や動物に接種して感染症の予防に用いる医薬品」です。大きく分けて2種類があり、毒性を弱めた微生物やウィルス等を接種する生ワクチンとホルマリンによる不活化処理により死んだ微生物やウィルスを接種する不活化ワクチンに分けることが出来ます。(不活化ワクチンには抗原部位のみを培養したタイプも存在しています)
ワクチンを接種することにより体内に抗体を作ったり細胞性免疫を獲得することで病気に罹りにくくするものです。

大雑把にいうと
「かかったことのある病気に対しては身体は上手く対応することが出来る」という免疫の仕組みを利用したものです。
だからワクチンは
「健康に影響のでない範囲で、擬似的に病気にかかった状態を作り出し以降の対応を上手に出来るようにする」
と考えるとわかりやすいかもしれません。

擬似的とは言え身体の中では病気にかかったのと同じような免疫反応が起こるわけですから、絶対に安全なものでは有りません。
でも不活化や弱毒化により病気になるよりも遥かに危険性は低く、有用性が高いと自分は考えています。

○不活化ワクチンの特徴
  ・不活化処理により病原体は死滅した状態
  ・液性免疫の獲得のみ 
  ・生ワクチンに比べ副作用が少ない
  ・効果の有効期間が短い
  ・副作用の発現する可能性のある期間が生ワクチンに比して短い 
代表的なワクチン インフルエンザ、百日咳、三種混合、狂犬病、コレラ、肝炎等

○生ワクチン
  ・弱毒化はされているが生菌 
  ・液性免疫と細胞性免疫の双方を獲得可能  
  ・効果の持続時間が長い
  ・生菌のため副作用の発現する可能性のある期間が長い
   (4週間は経過を見る必要が有るとの説も)
代表的なワクチン ポリオ、麻疹、風疹、おたふく風邪、新三種混合ワクチン、帯状疱疹等


ワクチンの種類によっても副作用の発生頻度や程度は異なるためひとくくりにするのは難しいのですが、大まかには上記のような特徴があります。不活化ワクチンに比べると生ワクチンの方が効果は高いのですが副作用の可能性はやや高めのようです。
自分が接種するワクチンがどのようなものでどれくらいの危険性が有るのかきちんと把握して判断することが大事です。

また、接種に極度の抵抗感や恐怖感を覚えている状態は副作用の発生をかえって促してしまう可能性すら有ります。
嫌がるお子さんに無理に摂取すると興奮したりして熱発したりすることも。
お子さんに接種するときには「打たないと病気になっちゃうよ」というような言い方でなく、「病気に負けない強い身体になるための修行」というようにお話する方がいいのかも知れません。

とりあえずは概論で、次回以降はもう少し詳しい話をしていきます。
次回の予定は、新型インフルエンザワクチンと副作用の予定です。







































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